別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

遠来の客

2009-10-31 | 別所沼だより

  秋晴れの爽やかな一日。 ガイドは多くの方と感動的な出会いをしました。 みなさん深く広く、 学ぶことが多い。 午前中は2名、 午後は招き猫のような方がいらして総勢16名となる。
 
  ・ カメラを手に一番乗りの男性。
  冬の早朝、 4時半ころです。 沼に霧が立ちます。 霧は流れハウスを包む。 ハウスは屋根だけが見える。 写真に撮りました。 その時部屋に灯りが点いていたら…  そんな企画はありませんか、 ガイドさん 早起きして…
 
 幻想的な光景をひとり占めなさったのですね。 うらやましい、 
  わたしたちも 一度見たいです、 ぜひ。 
 道造の詩は読んですぐには理解できなくても、 ある日突然フレーズが浮かぶ。 その時ふかい思いを知る。 そして、これら詩を読むような人が減ったと嘆かれた。

 ・ 立原の詩について熱く語り、 水戸部アサイさんの清楚で知的な美しさに感嘆される男性。

    ガイドは名ばかり、 みなさんから教えて頂くことの方が多い。 
   
 ・ 北原代表の「日曜エッセー」で風信子荘のことを知る。 建設に向かうようすから読み、 ずっと心に描いてきました。 ご夫妻で。

  ・ 百ペン以上は来てるよ 豪語する自称 寡黙さん。 ユーモアとなめらかな話術は落語家のそれ、 次から次へと愉しく。 お顔も似てるけれど。 ガイドが詰まると、りっぱな助太刀までくださった。 この方のあとにお客さまが続いて ハウスは人で溢れました。 

 ・ 詩人への想いを温めていらした方。 立原道造の熱心なフアンです。 お持ちの文庫本を拝見すると。 足跡を訪ね、 その場所のスタンプやらメモが、 びっしり美しい文字で書き込まれていました。 前回訪問の折 ハウスのスタンプを作るきっかけをくださったらしい。 
 知らなかった貴重な本も教えて頂いた (これは早速注文しました)

 ・ 美大をめざす女生徒4名  展示作品に関心が高い。
  詩人について初めて知ったらしい。  
  
 メタセコイアも 少しずつ秋色になる、 季節の移ろいは公園を芸術に変えます。 一枚の絵が たのしみですね。

   

                        -☆-

    奈良の H様

  今日のガイドで、 25日 お越しくださったのを知りました。 ほんとうにお会いできなくて残念です。 毎年きまって夜行バスに乗り、はるばるお出でいただいて… 感謝しながら、 うれしさでいっぱいです。 詩人がつむいだ夢のように 不思議な出逢いがつづきます。 今年は春 4月11日にもお出でくださいましたね。

  「山の辺の道」 の写真集もわくわくしています。 まだ 手許にありませんが、 届きましたらゆっくり楽しみに拝見いたしますね。 お気遣いにこころをこめてお礼申しあげます。 Hさま  ありがとうございました。

 

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まだまだま…

2009-10-30 | 自然や花など

  冷気に当たって色濃くなった 風蝶草 

  まだ まだ 元気です

 

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特別展へ

2009-10-29 | アートな時間

   皇室の名宝-日本美の華

  かつて、ニワトリのごく近くで暮らしていた。 雄鳥がけたたましく刻を告げると埃を舞いあげ羽ばたきをくり返した。 姿は否応なく眼にしていたが気持まで理解しなかった。 これほど美しいとも思えなかった。 そのくせ卵は戴いた。  

 若冲の群鶏図、 仕草や目つき 観察が凄い、鋭い。 間然する所なし、 鶏の魂が取り付いてしまったようだ。 
 羽根の描写、 どれひとつ同じデザインはなく、 克明な写実と気迫に圧倒された。  向日葵のまえで見得を切る鶏は役者のよう。 棕櫚雄鶏図 棕櫚のシャープな緑が雄鶏を引き立てている。 芙蓉双鶏図。 雪中鴛鴦図  (表裏から攻める胡粉の雪、 鴛鴦、 山茶花にも降りかかる)好きな絵。 池辺群虫図の虫や蛙、トカゲ。 鸚鵡がとまる老松は、 大蛇の如くだ。


  
  ↑写真左から 紫陽花双鶏図  群鶏図  雪中鴛鴦図

 唐獅子図屏風   ・狩野永徳 ・ひ孫の狩野常信の左隻。  
  動植綵絵 伊藤若冲のまえに人だかり。 最前列が動かない。 車いすの方が気の毒だった。 酒井抱一 花鳥十二ヶ月図 人垣の後ろの方から上半分しか見られない、タイトルの表示が下にあるのも困る。 上に在れば絵の内容も理解しやすいと思う。 上下両方にあると良い。
  掛け物はまず上半分を見て、 戻って下半分を覗く。 タイトルも「玉蜀黍… 朝顔に…  青蛙図」 列の奥に分割してようやく読めた。  
  
 ・萬歳楽置物 高村光雲・山崎朝雲作 1躯  萬歳楽を舞う人物も、 置き台も。
  ・色絵金彩菊貼付香炉  沈壽官(十二代)作  
 ・七宝月夜深林図額 濤川惣助作  
  水墨画のようだが七宝による。 静かに更けゆく秋の夜、 月がひっそりと出ている、 雲行きと虫の声。 主題を右寄りに、 余白が語る。   

                   -☆-

                          メモ  まえから見たかった絵 

   西瓜図 絹本着色 (部分)  北斎 

  滲みでるジュースを吸って張りついた半紙。 金気を帯びた汁の匂い、 黒い種が蠢くよう、 果肉の赤味。 白い繊維が走る。 緑は濃くて黒い、 堅い皮と縁側のいろ、生乾いた紙の質感。 冷たい刃物の感触や重さも伝わった。 

   画狂老人卍筆 80才の作品       

                                     

  七夕は乞功奠キコウデンから。 調べると 乞は求める、功は技能、巧み。 奠はまつる。 織女星をあがめ手芸 ・ 裁縫の上達をねがう行事。 角盥に梶の葉を浮かべたそうだ。
  紅白のリボンのような皮は短冊に 注連飾りをして、 「梶の葉」にかける「鍛冶の刃」  北斎の粋、 あそび心。

  全体を見て 供え物と解った。  

     -☆-

    
 
  玉柏   平福百穂  6曲1双 
   七面鳥とは 趣がちがう
    爽やかな緑に 涼風がぬけた

  七宝四季花鳥図花瓶  並河靖之
    モミジの若葉が愛おしい 何枚あるのか
    精緻な文様  色彩に魅かれる    

  花唐草透彫水晶入短刀拵 
    (短刀「宗瑞正宗」の拵) 香川勝廣ほか作
    柄は古香木、 細緻な飾りに見入った

   春郊鷹狩・秋庭観楓図壁掛
    川島甚兵衛(三代)作 
    二点とも 4、5年かかって完成した
    織物とは信じがたい

 
   色絵金彩菊貼付香炉  沈壽官(十二代)
   菊蒔絵螺鈿棚  川之邊一朝ほか作 1基
    蘭陵王置物  海野勝 など 印象に残った

写真左「菊蒔絵螺鈿棚」右「蘭陵王置物」

  帝室技芸員による名品、 伝統の美を心ゆくまで堪能し 溜め息ばかりでた。 

   そして恒例の今日のユリノキ  黄葉が始まっている


    

 

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夢まつり

2009-10-25 | 別所沼だより

  お知らせ

  2009年11月3日 (火・祝)
   
 (2009さいたま市民文化祭参加)
  第5回 ヒアシンスハウス夢まつり in 別所沼     
          
  
 午前の部
  ■ 埼玉子どもまつり参加企画  10:00~12:00 会場ヒアシンスハウス前庭
    子どもワークショップ 「線で立体! つなげて遊ぼう」
          
 午後の部
    13:00~ 夢まつり  開会

  ■プログラム1  13:10~   ヒアシンスハウス前庭  
  インスタレーション公開制作と展示+即興演奏   
    美術家:堀部宏二・今井伸治   
    演 奏:泉 邦弘(アルトサックス) 池澤龍作(ドラムス) 高岡大祐(チューバ)


   [会場移動] 別所沼会館
   14:00~  あいさつ・趣旨説明

  ■プログラム2 14:05~  別所沼会館
  映画上映会とトーク   
    映画 「船、山にのぼる」上映
    ゲストトーク:本田孝義(映画監督)  池田 修(PHスタジオ代表)
    会費  会員:無料   一般:1000円  学生:500円
   
  ■プログラム3 16:20~ 
  合唱   会場:別所沼会館
   合唱:La Mer    指揮 大竹教子
   曲目
      ・「五つの心象」より  「風はかすかに (原典無題)」
       詩:立原道造   作曲:小林秀雄
      ・「南島歌遊び」より   「嗚咽」 「野茶坊」
                  作曲:福島雄次郎
  
  ■懇親交流会  17:15~
   会費:2000円   

               -☆-

 ヒアシンスハウス夢まつりは、 年ごとに文学・美術・建築といったテーマを設けて企画しています。 今年も たのしそうなプログラムですね。 どうぞ お越しください。
  

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星を釣る

2009-10-15 | 別所沼だより

   
           暗い沼に糸を垂れて
           星を釣る   
           星を粉コにしてのめば
           いい詩が出来る

                            堀口大學
                
                -☆-

   久しぶりの別所沼… 
   台風が来て ハウスは 沼はどうなったかと心配でした 

   沼はずいぶん小さく見えて 
   噴水のひとつは 台座をひっくり返して詩っていません
   落ち葉が水面を汚していて  なんだか哀しいすがた
   
                -☆-
 

          

     さばかりの物やはある…

  
美術館の公園では 薄に蘇枋スオウ色が混じって華やいでいた
  
    萩の花も色を添えている
  

        

  飛行を待つ  ボダイジュの実
   スケッチの方も大勢いて 時間があれば覗いてみたかった

 

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