別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

散歩道

2011-04-30 | 自然や花など

  住宅の間に畑があって、 花々が初夏の歌を合わせている   
  花大根、 菜の花、菫。 セージ、矢車草、長実雛罌粟、仏の座・・・
  

  

  矢車草は 印象派… 
     モネの絵になる

            -☆-

  児童公園の片隅に  ひっそりと咲いていた花。

 かなり大きな樹   この花… 初めて見たよ  
 大騒ぎして  本日あらためて撮してきました。

 

 調べてみると 花梨の花です。   古風な薄紅がなんとも好もしい
 五弁の やさしい花ですね。

 

 

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せめてみれば

2011-04-26 | 自然や花など

   西洋たんぽぽはずいぶん見るけど  これは めずらしい  関東たんぽぽだ
   ポイントは 花のすぐ下(花を束ねているところ)がスッキリしている
   西洋たんぽぽは めくれている と。

  紫の斑(フ)の仏めく 著莪の花    虚子  
             
    シャガって よく見るし 知ってはいても  深くは見てこなかった

 せめて見れば…   
  古布を 裂いたような花びら  黄と藍と さっぱりとして涼しげな染め 

     
   
  
    仏めく… ほんとに そんな感じだ  
     描くとしたらむずかしそう

 オッと  立浪草の 水しぶき…

  

 道ばたでも  強いて ひたすら良く見れば  おもしろいこと いっぱい!
          

 

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花の彩り

2011-04-26 | 自然や花など

 雨上がりの遊歩道では カラスノエンドウが呼び止める
  可憐なカラスの 濃き薄き… 紅のいろ
   葉の先がくぼんでいるので 矢筈豌豆とも


 

   初々しいみどりに うすべにの色   


  

  うすくれなゐは  姫林檎の花  
                 

 

   赤みがかった紫は あやめいろ。  根元の黄色。   

 

  藤棚に 上品な美しい花房が揺れる   紫と薄紫の 襲カサネの色目
 
   まどろみぬ藤波の揺れやむごとく   夕爾

 
 
  

  夢見心地のフジの花  
 
 優美なものは  紫の紙を包み文にして、房の長い藤に付けたの

   
なまめかしきもの… 
 
   紫の紙を包み文にて、 房長き藤に付けたる… (枕草子)


       絶妙な花の彩りに 絵心がうごく  
 

 

 

   

 

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春の嵐

2011-04-24 | 別所沼だより

 4月23日(土曜 )ガイドの日
 灰色の雲と、 淡緑の翳。 白い花の詩的雰囲気が悪天候をたのしいものにした。 
 「きのう 赤羽から女性ふたりがきて 閉まっていて気の毒でした」  散歩中の男性が教えてくださった。 ほんとうに、 申し訳ありませんでした。

  ヒアシンスハウス開室日は 毎週水曜・土曜・日曜、 祝日。 
  午前10時~午後3時まで
 


 わざわざいらしたのに ごめんなさい。  どうぞ またお出かけくださいね。
 楽しみにお待ちしています。

 風雨つよく 大荒れの一日。 窓ガラスに吹きつけられた雫の、 その向こうに春疾風…  梢がちぎれそうだ。 沼はざわめき黒い色をして烈しく流れている。 鳩が、ハウスの屋根めがけて一直線に飛びこんでくる。 傘はおちょこになり、 みんな急ぎ足だ。  大型犬もレインコートを着て。 こんな日にもランナーが絶えない。


 

  南の雨戸を閉めひっそりとした部屋で頂いた資料など読む。 降るかとみれば止み、また降って。 ふだん気づかない電車の音が聞こえた。 耳が、 長い車列を想像する。  

  来訪  女子学生1名。 バッグの愛犬を気遣って、明日あらためてくるそうだ。

緑と雨の交響詩を フォトチャンネルでお楽しみください。


 

                    -☆-

  「ワン コイン ドリーム」(毎月第4土曜日) 3時半より5時まで
 500円玉で夢を… 詩の朗読会があった。 ヒアシンスハウスの会と埼玉詩人会が連携し、別所沼のヒアシンスハウスに行けば、いつも誰かが詩を朗読していますというもの。 

 S・Mさんの詩二篇を朗読後 感想など述べて、よいフレーズ ひかる言葉をさがした。 活発な意見から、 削ぎ落とし、 言い換えたりして、もともと良かった作品が いちだんとつやを増しかがやいてくる。 一部始終 たのしい時間だった。 朗読された方の 声のトーンが快く 間のとりかたなど 聞くだけで絵が浮かぶ、 もういちど聞きたいと思った。 
 桜井 さざえ 「桜」、 ほか。
 ブラジルの詩人 アデマール・デ・パロスの「神われらと共に」(浜辺の足跡)も紹介された。 ふたりの足あとが ひとりの足跡に… 調べると 曽野綾子著 「老いの才覚」ベスト新書に紹介されているそうです。 詩は心に響きました。 夕方6時帰着。 長い一日だった。

  

 

 

 

 

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仲間

2011-04-20 | 自然や花など

 

  ずっと 忘れないから… 

  
ヤマルリソウ

わすれな草

  勿忘草とヤマルリソウ  よく似てる

ジュウニヒトエ

  着物をいくつも重ねて まっすぐなジュウニヒトエ
  キランソウの花にそっくりですね

キランソウ

 でも キランソウの葉は ロゼット状に広がって

   牡丹は

   笑顔の あなたにそっくりです
    立ちすがたは  芍薬のようですね 

       

 

 

 

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花の宴

2011-04-20 | 自然や花など

フォトチャンネルを  試してみました

お急ぎでない方は  画像の上で ダブルクリックすると大きな画像が見られます
タイトルも出ます。  

 

 

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春の風

2011-04-17 | 別所沼だより

       春の風は 窓のところに
      かへつて来て
      贈り物のことを ささやいている
      おしやべりな言葉で
               
               (立原道造  「窓辺に凭りて」 昭13より)



   若葉が やわらかな靄のようにただよう日 


  快晴   やさしい さわやかな風が吹く

 鬱金桜

    鬱金桜は満開で 透きとおる緑にほのかな紅をさしていた。

   
 「ハウスの椅子にすわって 春の風のおしゃべりを聴きたくなりました…」 そう言って 5時間もかけて奈良の疋田さんがいらした。 いつものように道造さん関連の記事をたくさん詰めて。 資料の中に 「恋文15通見つかる…」もあって、 調べると1974年のことらしい。 37年も前から、 たいせつに保存されていたのを何人かで見せていただく。 セピア色の切り抜きには、 疋田さんの深い思いがこもっている。 ありがたく拝見する。
 
 高校生の頃に立原の詩に出会い、 深く考え、 調べたことを広げてくださった。 研究者のような横顔がまぶしい。 ひとり旅のためにフランス語を学び、ものがたりの場所を何回も訪ねているそうだ。 ルイ・アラゴンの詩についても鋭く、熱く、 たのしく話されるので時間はあっという間に過ぎた。 語感に惹かれて詩を読む私には、 遠来の友はありがたき存在だ。 名ばかりのガイドがはずかしい。 生い立ちや、 その時代、 歴史など背景を知るとふかく味わえると教わった。 
 2時間あまりで、 たくさんの刺激をいただいた。
 
   

  まったく話題がつきない。 春の風のようにやさしいひとの、 知的なエネルギーに圧倒されつづけた。 次の予定に合わせてあわただしいお見送り、 又 いらしてくださいね。
 陽光をあびて 蒲公英の綿毛もフワフワと光る。  

      春の風は 窓のところに
      かへつて来て
      贈り物のことを ささやいている
      おしやべりな言葉で……


  

 

  

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山姫

2011-04-16 | 自然や花など

  民家の生け垣にたくさんの花をみつけた。 (マユミ)のような巾着  でもこれはアケビの花だ。 木は雌雄同株だが、 花は雌雄異なるとあった。 山女(やまのをんな) ヤマヒメなどとも呼ばれる。

 八王子市初沢町でアケビの花

   色に惹かれて近づいたけど  花の形はたとえようもない 

  

   見れば 観るほど不思議で  おもしろい花だ。

 雄花

  花被(萼と花びら)は3枚  雄花の中央に6本の雄しべがミカンの房状につく

 

  雌花

  雌花には バナナのような6~9本の雌しべ。  やまひめの愉快なことといったら

 2009年 多摩森林科学園で撮った写真にも確認できる。 花のそばに房状のつぼみ…  雌花と雄花がならんでいる。 開花した雌花と、 枝分かれする一方に小さな蕾が10個くらい、これが雄花。   
木通、 蓪、 蔔子の表記もある。 山姫はやがて 山の神に変身する? 

     -☆-

 この日 珍しい鳥に遇った    

 

 頬かぶりして、 とぼけた感じのイカルは、ヒヨドリくらいの大きさで小太りです。
  なんと言っても黄色の太いくちばしは、 一度見たら忘れませんね。 八王子の浅川べりを歩いていたら、偶然にも対岸の木に留まったのです。 遠くを急いで撮したので瞳もはっきりしませんが、 イカルを初めて見ました。 

 おなじアトリ科のシメは 冬の庭によく来ます。 イカルよりも尾が短い。 
 こちらも太っています。

 

 

 

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花の幕

2011-04-10 | 自然や花など

   彫像と桜  よく似合います

  背景もまた桜   花の幕…




 さくら花いのちいっぱいに咲くからに命をかけてわが眺めたり  岡本かの子

       いのちいっぱいに…       

 

   けふもまた花見るあはれ重ねつつ   青邨
 
    花疲れもして

   花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ   久女
   
     ミラーに撮す 艶姿

  投票所で   濃淡二色咲き分け?
 

  

  天辺に水あるごときさくらかな  麦草
  
   清々しい 

      

    翠黛スイタイと日もすがらある桜狩   夜半

      意味深長な

 翠黛
  1)  青っぽい色のまゆずみ。  また、美人のまゆ。 
  2)  緑にかすんで見える山の色   

  
  

 

 

 

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風はどこに

2011-04-07 | 別所沼だより

   風はどこにゐる  風はとほくにゐる それはゐない

 

 

   おまへは風のなかに 私よ おまへはそれをきいてゐる

 

   ……うなだれる やさしい心 ひとつの蕾 
   

 

  私よ  いつかおまへは泪をながした 頬にそのあとがすぢひいた
                  立原道造   風に寄せて その二 (抜粋)

                -☆- 

  花は咲いていても、 まだ立ち入り禁止のテープが巡らされ、 季節の躍動感も感じられない。 噴水は撤去され公園を生き生きとさせる水音もしなかった。 アクセントがなくて寂びしいこと。 噴水はひとつでもよく詩ってくれていた。 それで星を釣ったり、気持ちの良いシャワーを浴びたりできた。
 メタセコイアの芽吹きにはすこし早い、 櫻は靄のように白っぽいし沼のキャンバスはぼやけたままだ。 どこかに一点、 ビビットカラーが必要だ。
 生新の風よ  吹いてきて…      蛙は夢をみていた。

  (地震による陥没で北側にあった噴水の導管がつぶれたという。 当初は二基あったものが、2009年10月の台風で一基だけになっていた)     

 

 

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祈り

2011-04-04 | アートな時間

日月山水屏風 6曲1双 山間に日輪

 白洲正子 神と仏、自然への祈り  世田谷美術館 3/19~5/8(日)

 ありがたいことに、ふくら雀さんから招待券をいただいた。 それでなくとも開催を楽しみにしていた。 白洲正子は芸術、美術、工芸、 鋭い審美眼… 広い教養を備え と称えられ。 私は全く知らないことばかり、 とてもむずかしいけれど、本でも読み、 分かったつもりのことも実物で確かめたい。 何か、 ほんの少しでも お授けくださいと祈るような気持でいた。 
 4月1日 用賀駅から美術館までプロムナードの百人一首をたどりながら歩く、 早春の風に誘われて気分は上々だ。

日月山水屏風 6曲1双 こちらには月輪

 自然信仰 ・那智 参詣曼荼羅図 室町~江戸時代 ・黒漆秋草蒔絵容器 室町時代 ・重文 日月山水屏風  画像を拡大して表示  
  一双の片方には、春から夏に移ろう景色を描き、片方は秋から冬へかけての雪景色で、 前者には日輪を、後者には月輪を配している。 目ざめるような緑の山と、 月光に照らされた冬山… 
 日月を配したのは、礼拝するための宗教画であったことを示している   直接ほとけを描かなくても日月山水で暗示、 自然崇拝の昔の姿に還ったといえるかも知れない。 
 大自然の曼荼羅のように思われる… 
             (白洲正子 かくれ里 「滝の畑」より 抜粋) 

 巨石、 富士山、 那智瀧など (実際、 巨木を仰いだときなど神仏が宿っているように思い、しぜんに祈りたくなる。 美術や工芸品に対しても敬虔な気持ちになったことがある。 那智滝の荒ぶる水音に、ほんとうのこと神はここにおはしますの心境でふるえた) 
 
 かみさま 神仏習合  日本では仏教が伝来すると神道と仏教が混じり合い神仏習合という現象が起こりました。 やがて仏教の仏や菩薩は衆生を救うために、 様々な神の姿を借りて現れるという本地垂迹説(ホンジスイジャクセツ)が広まり、その教えを示す神道美術が制作されるようになります。 古来より神の依り代として、鏡や玉、剣などが崇拝されてきましたが、仏像が造られるようになると、その影響から神像が造られるようになります。 (hpから
・女神坐像 男神坐像 熊谷守一 「ほとけさま」九一歳の書 ・彩絵檜扇(松竹梅の彩色が鮮やか) ・犬像(愛蔵品) など。 (素朴さの中に 慈悲のこころがひそんでいるような気がする) 

西国巡礼  近江山河抄 ・重文 道成寺縁起絵巻 下巻 ・重文 菩薩半跏像 (奈良時代 胎内仏) ・銅板法華説相図(千仏多宝仏塔) ・大津絵(釈迦涅槃図)の 長閑なようす 
(近江山河抄から多くを学んだ。 興味は尽きない )

かくれ里  ・福太夫面 (油日神社) ・重文 毘沙門天立像(櫟野寺) など
        

十一面観音  (エッセイ 十一面観音巡礼)
   奈良聖林寺 こもりく 泊瀬(初瀬)(長谷)
   若狭のお水送り は、 奈良のお水取へと つながっている
   熊野詣   市の聖 

明恵  ・国宝 樹上座禅像 (高山寺) 
・重要文化財 狗児(クジ) (上人遺愛品)など 

 ふっくらした小犬はrugbyを思い出させた

道  修験の行者たち  国宝 雲中供養菩薩像(平等院鳳凰堂) 聖衆来迎寺の国宝(比叡山千日回峰行)  

古面  
 
能面 (その表情は 「閑心遠目」と どこかで読んだ。 おぼろな記憶だが、 心身の保ちようが現れて いるのだ。 三千世界を一望のもとに見わたす精神のかたち… が面に凝縮されている。 
 閑雅な心をとりもどす、深遠なせかいを垣間見た。 このひとときに感謝しよう) 

 ・翁 シテは素面のまま登場し精進潔斎をして、舞台上で面をつける。  ・舞楽面 陵王(羅陵王は大変な美男子で、 武人として戦場にふさわしくないと (わざわざ)恐ろしい面をつけて望んだ。
 なんと 吊り顎がガクガクと動くしかけ。
 ・舞楽面  (ピエロのような顔の) 新鳥蘇シントリソ 
  面といえば硬い表情ばかり想像してきたけれど、こんなのもあった。

                  -☆-

  作品にはそれぞれエッセイやら道行など添えてある。 それも一枚ずつ黙読する。 原稿用紙を埋めている作者のその瞳のように大きくて力のこもった、 美しい文字を追って。  仏を拝んでは原稿を読み、 また祈る。 気がつけばゆっくり二時間半もいたことになる。 消化もできずにとても書けませんが、 何ごとのおはしますかは知らねども… 
 神さまは山川草木 どこにでも、 何にでも宿り充満しているようだ。 自分のきもちしだい。 我身も映るようだ。
  素朴な仏さまそれぞれに 心をこめて被災地の復興を祈りました。
   自分宛のメモだけ残しておきます 
  画像はパンフレットなどからお借りしました
    詳細は HPにて こちらです

 

 

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