別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

休憩 !

2007-09-24 | こころ模様

                  

   明日から  ちょっと おやすみします    10月に また 這いでてきますから        

      それまで   どうぞ お元気で お過ごしください     蛙

            

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秋彼岸

2007-09-23 | こころ模様
   9月22日

  私の耳は貝の殻 / 海の響をなつかしむ   ジャン・コクトー (堀口大學 訳)

   耳の奥に残るあなたの声…

  三半規管よ/ 耳の奥に住む巻貝よ/ 母のいまはの/ その声を返せ
                                       (母の声  堀口大學)
 

   いつまでも耳に残る潮騒   記録的猛暑のお彼岸  ヨット  波乗り
   賑わう浜辺をさけ   静かな場所へ

                      
                      -☆-

  9月23日

  故郷の なつかしい川縁  蜆や名前も知らない大きな黒い貝など採った
   土手でお弁当を食べたこともある

  電話の向こうで  しっかりした伯母の声
   「お母さんが来なくても また 来るんだよ…  待ってるからね」
      ありがとうございます   どうぞ お元気でね。
    6月 心臓にペースメーカーを入れた  詩吟を教える94歳

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紫に寄す

2007-09-19 | 自然や花など
  

  
  庭に咲いたホトトギス。 日陰の小さな花だ  紅い天鵞絨 見えないところに鳥の真似。  知るほどに おもしろい形
  ・柱を高く掲げ 旋回しそうな雄しべ     ・雌しべの葯が 遊園地を思わせる
  ・花びらの元にハートの突起が3箇所  ・杜鵑・時鳥・不如帰の胸の斑 
  「時鳥草」 「杜鵑草」 と書くが 「油点草」もふさわしい。 曜変天目茶碗も浮かんでくる。
  

 
      
  
    紫式部?  実が固まっているのは小紫ですね   その下は 三時草

  鶏頭は 匂うような紅むらさき 
   別所の森が もらすため息 …

          -☆-


 松脂マツヤニのにほひのごとく新らしく
         なげく心に秋はきたりぬ

 君がピンするどに青き虫を刺す
        その冷たさを昼も感ずる

    いずれも 白秋です  

 いつのまに黄なる火となりちりにけむ 青さいかちの小さき葉のゆめ
   
 自分が知らぬ間に 黄色い火のように枯れて  散り落ちてしまった葉。
  この歌で皀莢のことを知った。 石鹸の代用に。  実の写真 

   追い羽根の玉 ムクロジも 石鹸変わりね。
     
 食堂の黄なる硝子をさしのぞく 山羊の眼のごと秋はなつかし  白秋
 
  孤独の静けさ   淡くほろ苦い感傷   もの想う季節である 

 
               秋         オイゲン・クロアサン

            けふつくづくと眺むれば、
            悲カナシミの色口にあり。 
            たれもつらくはあたらぬを、
            なぜに心の悲める。
 

           秋風わたる青木立
           葉なみふるひて地にしきぬ。
           きみが心のわかき夢
           秋の葉となり落ちにけむ。

 

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別所の文芸

2007-09-15 | 別所沼だより

  別所沼に、 「ヒアシンスハウスの会」 代表の 新しい作品が生まれた。

 「刻を駆ける」
      北原立木
 (西田書店)

  自らの身命をなげうって  義のために生きるという人が、 現代にどれほどいるだろうか―――。

  本書は、江戸時代の
上州のある村を舞台に、自然災害に苦しみ、重税に喘ぐ貧困の村を救おうとした、 一人の男の物語である。

  村落共同体とは何か、家族とは何か、さらに人間とは何かを考えさせられる 秀逸な作品といえる。
  高橋 千劔破チハヤ
      (作家  日本ペンクラブ常任理事)

 

 
  新ジャンルに挑む作品、 背景は江戸時代を借りているが、 現代に重ねてみる。 今の世にこれほどの人がいるだろうか。   

   既刊
 「ゴキブリインニューヨーク」  西田書店
  戦いの渦中のアメリカに置き去りにされた日本生まれのゴキブリ。彼の平和の行進は続くのか?  「フード・パイオニア」……果たして、火鍋子の鉄鍋は人の肉を煮たのか。 ビートにのった諧謔がつらぬく北原ワールド。
 「指の先から花がこぼれる」…… 金筋二本の駅長帽の父。花ざかりの上野のお山。不条理…。アイコは踊る。 ぼくも踊る。 不条理を描く掌篇集。
 

  発想もユニーク、  展開も面白くあっという間に読み終えた。 なぜゴキブリと一緒にニューヨークか。  他作品も不思議な世界だ。 シュールな匂い。

  「タマ子」  新風舎 
 月のエネルギーで成長しつづけるタマ子。生物なのか、非生物なのか…それとも?白いとばかり思っていた巨大なタマゴ型のタマ子がピンク色に染まっている。桜並木を通りかかったからだろうか。降りしきる桜の花びらがたちまちタマ子を飾り、花ダルマになるのを僕は、深い夢の中で見ていた。
  

  北原 立木
  さいたま文芸家協会事務局長。 文芸同人誌「孤帆コハン」主宰。 著書、小説「異物」(埼玉文芸賞)、 「青いリンゴの譜」(埼玉文学賞)など。 総合人間学研究所理事、 日本ペンクラブ会員。

                  -☆-

      

 別所に新しい文芸の風が起こった。 別所沼の豊かな自然を新鮮な目で見てみよう。 
 「沼のほとり文芸賞」 原稿締め切りは 9月30日です。  この地に文芸が花開く。
 写真 「夢のひろがり 別所沼・ヒアシンスハウス」
     「沼のほとり文芸賞」 作品集 (エッセイ・詩・短歌・俳句)  力作揃いです。

                  -☆-

  ガイドをしながら 「季語」のはなし。 近頃、 蜩の声を聴かない、 この辺りにはもういないのでは。  蜩という字さえ忘れた と。 蔵書を丹念に取り出しては眺めていた年配の男性は
  「現代っ子には ますます分かりませんね。 習慣も、 ものも消えていますから」 

  今まで 誰しも、 ふつうに解した情緒。  歳時記をたどれるのは限られた人だけか。  古典落語も伝わらない。 いまに文学も理解されなくなる… と嘆く。
 みんな、 杞憂であればいい。  窓の下では、ちちろが綴れさせ~ と逸らせた。

 みどりが心を潤し、 水辺に時を忘れる。 清々しい木の香が胸に充ちて、 きょうもリフレッシュできた。 立原道造の風信子荘が、 これから沼に咲くであろう盛んな花々を見守っている。    

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秋の翳

2007-09-14 | 別所沼だより
 

                  わかれる昼に     立原道造


                ゆさぶれ  青い梢を
                もぎとれ   青い木の実を
                ひとよ  昼はとほく澄みわたるので
                私のかへつて行く故里が  どこかにとほくあるやうだ

                何もみな  うつとりと今は親切にしてくれる
                追憶よりも淡く  すこしもちがはない静かさで
                単調な  浮雲と風のもつれあひも
                きのふの私のうたつてゐたままに

                弱い心を  投げあげろ
                噛みすてた青くさい核 (タネ)を放るやうに
                ゆさぶれ  ゆさぶれ

                ひとよ
                いろいろなものがやさしく見いるので
                唇を噛んで  私は憤ることが出来ないやうだ

 
                         -☆-

        夏が終わる  ひっそりした公園で
        法師蝉もあはれなり  絶え絶えの声に分け入れば 
        暮れゆくかげに  鶏頭があかあかと燃えている
        わずかな風が 戯れる     秋の翳 そよろ…
        影法師も どこか淋しげ             

      
     

          現身の禱れば秋の翳聚る       内藤吐天

     もののあはれは秋こそまされ……   味わい深く 

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不思議な魅力

2007-09-12 | アートな時間

         

      赤いテーブルの上の果実 1944  53.6×72.6  KISLING (1891-1953)

 はじめて この絵を見たとき
 なんて幸せな果実だろう…  あたたかな色彩と、 柔らかな筆づかい、 赤いテーブルの上で いきいきとくつろぐ果実たち。  楽しそうなお喋りが聞こえ、 光の反映のなかに浮かび上がるフルーツは、 群集として重なってきた。 かがやくような命、 集う人たちのざわめきがする。
  ふしぎな感覚で、 立ちつくした。
  デフォルメも心地よく。 籠の中に くねり、踊るような葡萄は、 暗いバックに妖しく幻想的だ。 いつか、このように、 静物を描いてみたいと夢見たのだった。 

  下の写真は 「リタ・ヴァン・リアの肖像 1927」 、 二点とも、 埼玉県立近代美術館にある。 常設でお目にかかれるのも、うれしいこと。

 

           

  黒と赤の対比、 アクセサリー、 ショールの柄も人物のだいじな要素、 大きな瞳、 もの悲しさ、 透明な白い肌。  ちらっと見ただけでも 忘れ得ぬひと。

 
       背中を向けた裸婦 1949 (吉野石膏株式会社/山形美術館寄託)

           

  キスリングの人物は  どれもフルーツのように丸みをおび なめらかな筆致と、 明るい色が特徴である。 画家の喜びが、 まっすぐ伝わってくるのもいい感じだ。 喜びのなかにひそむもの、 その瞳には かすかな憂いが漂っている。 そこがまた魅力的だ。

  ある雑誌のインタビューに答えたキスリングは
    同時代の作家の作品は自分に何の影響も与えることはない 」 と豪語し、キュビスムですら装飾的な幻想に過ぎなかった と切って捨てた。
  が、 「新聞紙のある静物 1913(名古屋市美術館)」(下写真)を見れば ピカソやブラックの雰囲気もある。 やはり影響を受けている。
  生きる喜びを歌い上げていた 後年の姿は片鱗すら見あたらない。

         

                     -☆-

  15年もまえ、 広尾(有栖川宮記念公園のすぐ近く)のレストランひらまつのロビーで、 100号以上のキスリングに出会った。 あれは本物だったのか。 どなたかご存じないでしょうか。 絵の内容も覚えていません。
 若いふたりの祝宴で、やはり、 幸せな日であった。
 快活で開放的、 多くの友人に囲まれ、信望も厚く…  絵は どうしようもなく内面を伝える
  boa!さんのblogに呼ばれ、 思わず書いたきょうの日記です。             

 (写真は、
  豊作のことしか書かなかった 「巴里憧憬」 図録 及び 絵はがきからお借りしました。 )

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バタフライ フラワー

2007-09-08 | 自然や花など

  

 散歩道で はじめて見る花

 蝶が群れるように咲いている

  触覚が何本もある

  裳裾をひいて 優雅に

   アン ・ ドゥオール…

     …アン ・ ドゥダン

     はい  外回り

      はい  内回り
 

   

 

       

   サルスベリは 遠くで見ると  かたまりが 泡のようだね
    ひとつひとつは   まるで 爆ぜたポップコーンだよ

    野分のあさ 
   たくさんの花びらが 降り積もって  青い実まで なっている 

 

       

  畑から摘んできたばかりの花を  自転車の前かごに載せて
  おばさんが通り過ぎた   きょうも なんていい日だろう


 

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秋の雫に

2007-09-06 | こころ模様
 
雫にひかる 木の実の   なまえを知らない  
そのいろ 匂い  
あなたの やさしい心も  届きました
小鳥がたくさん採った あと
 
蜘蛛は やっぱり  ここしかないと 
 白線を引いていた
もう 文化祭の打ち合わせ   速いなあ   一年が過ぎるのは
 
 

 

今朝  化粧水の瓶に 偶然うまれた風船
くもり空が 映っていた
閉めきった部屋  虹のさざ波

           台風が近づいています    どうぞ お気をつけて

                       -☆-

          

   <追記> 全体を撮してきましたのでご覧ください。 珊瑚樹です。 
   早速、 Miyazaki さまに 教えていただきました。 ありがとうございます。

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彫塑館の秘密

2007-09-04 | アートな時間
 様々な要素、技術を通常とは異なった方法で組み合わせ、まったく新しいものを作り出してしまう
 アサクリックとは
 朝倉文夫 「我家吾家物語譚」(未発表)という建設記に出てくる言葉。造語。
 おそらく アサクラ+テクニック=朝倉流技術。こんな言葉造り自体がアサクリックです(パンフレットより)  

 例えば 3階応接間 「朝陽の間」
 神代杉の天井、調和するよう障子は面皮メンカワにした。床は松の一枚板、赤瑪瑙を砕いて塗り込んだ壁。 ざらっとした質感と瑪瑙の耀き。 調度品にもこだわり。
どこをとっても芸術的センスがあふれている。優秀な職人とともに工夫と創意で楽しみつつ… でしょうね。  
 
 画像は5枚、 ご用と、お急ぎでない方のみご覧ください。
 ソースはSakura先生より頂きました。 マウスONでストップします
 


アサクリック
<


ホール玄関  屋上に覗くひとかげ



裏玄関 右手に旧アトリエ 
数寄屋の意匠がすぐれている



ペンキ塗り絞丸太、階段は竹の仕上げ 
出窓の手すりは藤蔓?が リズムを刻んで
  3階より中庭を望む



屋上庭園 下を見ていたのは中央のこの方
烏がお相手します



水の庭 白壁を映して飽きることがない

<
<<

 室内から眺める「仁」です (拡大写真
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生きている猫

2007-09-03 | アートな時間

  下町の風情が懐かしい台東区谷中、 この街に多くの著名人、文豪や芸術家が眠っている。 
 桜のころ 訪ねた街。  風信子忌のためだった。
 御殿坂をのぼって左に折れると、 ひっそりとたたずむように朝倉彫塑館がある。  朝倉文夫がこだわって、 7年の歳月を掛け、 自ら設計し建てたもので1935年に完成。

  外壁は真っ黒なコールタールが塗ってある。 白の対比がモダンで、美しい。  洋風のアトリエと、数寄屋造り、 純和風の水庭ともバランスよく。 心ゆくまで 朝倉芸術を味わうことができた。 きのうのこと。

  

   五典の水庭

 自然のわき水を利用。
五つの大きな石が配され
自己反省の場として設計。
 儒教の 五常を象徴している。

も過れば弱ジャクとなる
も過れば頑カタクナとなる
も過れば諂ヘツライとなる
も過れば詐イツワリとなる
も過れば損ソンとなる


   作品や室内は撮影禁止。
 せめて中庭から

  四季折々に白い花が咲く庭の紅一点、
 満開の百日紅が映っている。
 錦鯉がジャンプし、緑陰を緋鯉が泳ぐ。 

  重要文化財 「墓守」を あらためて鑑賞、 つよい精神性を感じた。
 「兎の群」 
 「臥したるスター」 大きな犬が腹這いになった。 所在なさが眼にありありと。  犬には弱い、 描きはじめると、 スケッチもダメと注意をうけた。

 「大隈重信侯像」 「三相」 三体の裸像。 

  彫塑家 朝倉文夫は、 無類の猫好きで 多いときは15~6匹も飼っていたという。 優雅でしなやか、 人に飼われていながら失わない野性味、 神秘性などに惹かれた。  百態の猫の彫塑を残そうと、生涯にわたり制作していた。
  じっとしていない、 動くものを良く見つめただけでは済まされない。 深く記憶にとどめ、 理解し、咀嚼しないと。
  瞬間をみごとに捉えている。  厳しい観察と 表現に感嘆します。 どの猫も、まるで生きていて。 今も しなやかで、あたたかいのです。

  

 「親子猫」 仔猫2匹 あごを載せる親猫の息づかい。気遣い。 眠る仔猫の愛らしき柔毛、 やわらかな足裏、 肉球のさくらいろ。 (写真 絵はがきから)
 「よく獲たり」 鼠を銜えた瞬間… よくやった、 落とすなよ! 敏捷さと野性  張りつめた美しい筋肉 
 「たま」 甘えるしぐさ  鈴を鳴らして。 喉を鳴らして 撓うからだ。踊るようだ
 「仔猫の群」 仔猫が5匹かたまって。 微笑を誘う
 「居眠る猫」 「産後の猫」 出産を終え 身も心もすっきりしている。 安堵する顔に責任感も。 やつれた面ざし。 
 「餌食む猫」1942 シッポを丸め 少し硬いものを噛むすがた、 一心に噛む、そのたんびに 右へ傾くあたま。
 「吊された猫」 「のび」 ぐーぅっと伸びて 顔がゆがんだ 笑ったような猫の顔

 「はるか」  耳のあたりを掻こうとして、 ふと動きが止まった。
 片足を投げ出したまま、 もう一方は内側に詰めてある。  両前足は直立させ、 腹に寄せ踏ん張る。 猫は遠くをみつめている。 何か見つけた。
 伸ばした足をまだ上げずにいる。 あごを挙げ、 頭に足を掛けるか、どうかの瀬戸際、 一瞬のこと。 
  こちらも 息を止める。 とっくに獲物は去った。 猫は自分の内面を見つめている。 ぼんやりと…

  猫と深い付きあいをしなければ これほどのものはできない。 卓越した描写力が胸を打つ。 
  日暮里、 朝日を眺める屋上に大樹が茂り、 甕で烏が行水をしていた。 盛大なしぶき。

メモ <朝倉彫塑館>  彫塑とは… 明治以降 西洋からやってきた新しい技法を彫塑と言った。 
   木や石を、鑿ノミや槌ツチを使って削り、外側から形をつくっていくのが … 彫刻
   心棒(支柱)に、粘土や鑞を、手や篦で盛り上げ、内側から形をつくるのを … 彫塑
 と 呼んだ。  現在は、両方を含め 広い意味で彫刻といっている。
 
  朝倉彫塑館HPは こちらから 

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秋山吾は

2007-09-01 | こころ模様

        Watercolor Paint Kit with Brushes   1982  Andy Warhol

  
   Warhol の パレットにあるような
    好きないろはよく使うので  その色ばかり すぐになくなる 

    どの色を買うんだった?  
  たくさんの ゑの具のまえで はじめて眼にするように  うきうきと
    目的も すっかり忘れて   つい また好きな色を選んでくる  
   
  サップグリーン  イエローオーカー  止められてもブルーグレイ  インディアンレッド  
  やっぱり  ロー シェンナ……  

    おかげで おなじ色ばかり 集まって… 
      必要なのが  まったく 無いのだった 

         

        

                    -☆-

   はや9月  夏のかげに潜んでいた秋色も  朝な朝なに色かはりけり

   田村草のモーブ  吾亦紅のカーマイン
   
竜胆のコバルトブルー   秋の野芥子に パーマネント イエロー
    春秋
  どっちが好きと問われて…    

  秋山の 木の葉を見ては 黄葉モミジをば 取りてぞしのぶ 青きをば 置きてぞ歎く 
   そこし恨し  秋山吾は      (額田王)

    朽ち葉や木の実に ローアンバー。  
  紅葉や黄葉の  雑木林の交響曲がはじまる。  吾亦秋也

  Warhol 写真: 絵はがきから  消印は’91。 もらった日も思い出す。
  

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