別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

暑さにもめげず

2012-08-29 | 自然や花など

 午後3時 陽に灼かれながら 友だちの家まで歩いて本を届けに行った。 
 街道の花たちが元気だ。   

 

 花期の長い金盞花。  でも これは春の季語 
 やはり 朱色に惹かれる。

 まだまだ サルスベリの花  
 熱風に煽られている

  ブラシの木が 見おろしていた

 小花が集まって毬のようなの 何だったかなあ
 ゴマシジミ蝶が ひとやすみ

  春に咲いてた定家葛 まだ咲きついで… と思ったら
 
 7月頃 花はいったん途絶えるが
   新しい枝に開花しているのだって  (季節の花 300より)

  知らないことだらけ…

 

 

 

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ルリタテハ

2012-08-20 | 夢見鳥

 夕暮れの庭に 瑠璃いろのラインが印象的な ルリタテハがいた

 翔を閉じると   枯葉のように地味

  食草のホトトギスにとまる   紺地に瑠璃色がめだつ

 表と裏 こんなにも違う翔の模様  質感もまったく変わる

 ↓ は 2009年7月31日  野分の朝 燈籠のうえに横たわるチョウ  

 閉じた翔が 樹皮にも似て凹凸まであるようにみえる

 開いてみると 鮮やかで深い青の瑠璃色が現れてルリタテハと判明した

 

 

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遊歩道の

2012-08-18 | 自然や花など

  初秋の花 芙蓉   一日花

   逢ひにゆく袂(タモト)触れたる芙蓉かな  草城  

    枝をひろげて  通せんぼ…

 

  野葡萄を曳けばこぼるる露一縷   紀美

     白 紫 碧 淡紅…   色づきはじめて

 

  サルビア・グアラニチカに寄る キアゲハ 
  初めて撮れたが 遠くてぼけた

  ほとんどがナミアゲハ 
   キアゲハはめずらしいのに

 

 

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辰野賞

2012-08-11 | 別所沼だより

  猛暑つづきで別所に来るのも久しぶりだ。 突風や雷予報も出ている。 お盆を控えてさすがに釣りびとは少ない、 滝のような汗をかいても走る人は切れ目無く。
 
 お客を招き入れる内開きのドアを押して 「道造さん…  おじゃまします」
小声で挨拶して中に入る。 部屋は杉や檜の爽快な香りで充満している。 東南の雨戸を開けると一陣の風が、 なにかチリリと鳴らした。 ふいのことでびっくりした。
 みればコーナー窓のいちばん高いところに、 風鈴が下がっている。 気まぐれな風につきあって、 ときおり歌っている。

 

 晩夏、 さまざまな緑に囲まれるヒアシンスハウス。  道造さんが好んだ緑系に暑さを忘れる。 心を取り戻して 風鈴の涼やかな音にひたる。  夏の風がハウスを吹き抜ける、 なま温かい匂いにのって蜻蛉まで入ってくる、 陽も翳もうごく。 
 極暑にも 「住み心地よい」家を ゆっくり堪能する、 幸せなガイドの一日。 

 鉢にも 可愛い風鈴が。  撮れなかったが、 ここに揚羽が留まった。

 

    噴水が一其 戻って      澱んだ沼を救っている。



 来訪三名  お暑い中、ほんとうにありがとうございました。

・ 建築科の学生。 女性は図面を引き熱心に寸法を採る。  外からもスケッチして帰られた。
 (細やかな視点でしずかな学び。 ガイドもうれし)

・ 安全安心住宅勉強会から。 10月、 辰野金吾設計の東京駅復元工事が終わる、 この機会に、 帝大在学中に辰野賞を3回もとった立原道造とヒアシンスハウスを多くの方に知って頂きたい と。 勉強会で発信、 紹介してくださっている。 (ありがとうございます。 辰野賞に合わせ、 千載一遇のチャンスですね。
 11月3日(土) 第8回ヒアシンスハウス夢まつりin別所沼。 ファンが大挙しておしよせる… 夢のようです)

 ご自分の部屋は一部プロの手を借りたが、ほとんどを自身で造った。 やはり切妻片流れ屋根… と強調された。  風信子荘の由来などお話しする。 風 信子さんの荘かも知れないと。

  ・札幌から大きなスーツケースをもって若き男性、 帰省の途次訪ねて下さった。 上司に知らせたいと絵葉書購入。 建築家の眼で 感動しながら。
 このころ突如降りだして、 雨が止むまでしばらく滞在された。 (ご堪能されましたか。
 彼方より思い覚ましてヒアシンスハウスへ。 どうぞまたいらしてください)  


 

  

  アオコ大発生!  厳しい暑さに沼があえいでいる。
 植物プランクトンなどが異常に繁殖、 水面の色を変えている。 朝のうちは北よりの風が南側に吹き寄せて、 ヒアシンスハウスの窓からは、 樹間に赤茶けた水面の色が哀しく映った。

 

 

  午後気づくと、 青粉は北側に移ったらしい。 いつものおだやかな沼面に変わっていた。
 いっとき降ったが、 期待するほど涼しくはならなかった。 八月半ばの蝉の声、 大合唱に命がたぎる。

 

 

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熱い一日

2012-08-05 | アートな時間

真珠の耳飾りの少女  

  3日 マウリッツハイス美術館展の少女に会った。 蝉時雨を浴びて 9時15分東京都美術館到着。
 幸い混雑も無くゆっくり観られた。 瞳がどこまでも追ってくる、 心を静かにノックする。

 第1章 美術館の歴史 マウリッツハイスはオランダ語で「マウリッツ邸」、 17世紀に建てられた個人の邸宅。 上質な作品800点所蔵、建物は「絵画の宝石箱」と呼ばれる。
 第2章 風景画 ヤーコブ・ファン・ライスダール(漂白場のあるハールレムの風景) 
 第3章 歴史画(物語画) ペーテル・パウル・ルーベンス(聖母被昇天(下絵)) 
  フェルメール(ディアナとニンフたち)
 第4章 肖像画と「トローニー」 トローニーとは、 モデルに似せるのではなく、 人物の表情や性格をさぐるため、 画家が自由に創作した人物画。 ヨハネス・フェルメール(真珠の耳飾りの少女) 訴えるような瞳。 2004年4月に見た映画のこと。 肖像画が残っていないフェルメールの顔。 十数人の子供…
 第5章 静物画 ヤン・ブリューゲル(父)(万暦染付の花瓶に生けた花)カレル・ファブリティウス(ごしきひわ) アーブラハム・ファン・ベイエレン(豪華な食卓)
 第6章 風俗画 ヤン・ステーン (恋わずらい) ピーテル・デ・ホーホ(デルフトの中庭)
  ヤン・ステーン(親に倣って子も歌う)

朝一番に出かけて正解。 11時こちらが帰るころ、 ロビーに長蛇の列が渦巻いて 
熱気を伝えた。 外では灼熱の太陽が待ちかまえている。 
  真珠の耳飾りの少女を いちど模写してみよう。 
画家とモデルの声が聴きたい。


 

 旧岩崎邸(重要文化財 設計ジョサイア・コンドル)庭園


   洋館(北側)と 棕櫚の佇まいに情緒がある。 もっと下がって撮れば良かった。

 南側 列柱が並ぶベランダ イスラム風デザインのタイル。
  1階列柱トスカナ式、 2階列柱 イオニア式装飾。

  
 壁紙は 金唐革紙…  桜材の版木棒、 和紙に打ち込み。 
 随所で見られる 17世紀ジャコビアン様式、 全体はイギリス・ルネサンス様式 

 広いお庭をまえにして、 抹茶金時白玉かき氷を頂く。 座敷をそよ風が抜けた、 それとも庭園を吹く「時の風」。 ギョウジャニンニクの真っ白な花がポツポツと揺れた、 黒い実も出来ている。 ヒマラヤスギが陰をつくって、 青紅葉が爽やかに映る。  
 
 不忍池に蓮がチラホラ  明日の開花を待っている、 陽のかたまりが背中を押す。  

 


 

 ※ 河鍋暁斎より日本画を学ぶコンドル、 師より贈られた「大和美人図屏風」のこと

 

 

 

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