別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

キチョウ

2012-09-25 | 夢見鳥

   萩の葉にキチョウがとまる 

 

  翔の内側に 黒い縁飾り


   近づいて 指を鳴らしたり
    触れてみても  二度と開かなかった
  
   暮れはじめる街で 蝶はもう眠ったようだ
        
   黄と黒のコントラストを忘れない
    ほの暗いなかに あざやかさを増す黄蝶


     蝶を咏める
             賈蓬莱 

          薄翅凝香粉 
          新衣染媚黄 
          風流誰得似   
           兩兩宿花房    

             -☆- 
 
       かろき翅ツバサのおしろいや  
       黄にこそにほへ新ニヒごろも
       みやびは誰か及ぶべき
       花を臥所フシドにふたり寝るとは

 

   佐藤春夫の訳詩も おもしろくて すてき
   リズミカルで 艶のあることば 


 

  ここに 枯葉色の ルリタテハがかくれているの 
 



  椿の天辺に留まった

 

 屋根の上に 赤とんぼ


    ヒヨドリの身だしなみ

         颱風が近づいています

 

 

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お知らせ

2012-09-25 | 別所沼だより

 2012さいたま市民文化祭参加
 第8回  ヒアシンスハウス夢まつり in 別所沼     
     2012年11月3日 (土・祝)午前11:30~午後4:00
                       ※4
:30から懇親会
          
  
   午前の部  会場 ヒアシンスハウス前庭  ・参加費 無料

  ■プログラム1 (11:30 ~ 12:15)   
   野外演奏 -打楽器とピアノと鍵盤ハーモニカ-
          演奏:2to1/weico&yukie&yumiko   
           ※雨天の場合は、別所沼会館にて行います。 


   午後の部 会場:別所沼会館  ・参加費 無料
  
  ■プログラム2 (13 : 30 ~ 15 : 00)    
  (1)講 演 <詩と美術 -うらわ美術館のコレクションと展覧会から>
          森田 一 (うらわ美術館 学芸員)
  (2)講 話 <立原道造のパステル画>
         
詫摩 祥江(立原道造記念会 学芸員) 

  ■プログラム3 (15 : 00 ~ 15 : 30)
   詩の朗読  <立原道造の世界>
          弓削 緋紗子、 山岡 桂子    
     
  ■プログラム4  (15 : 30 ~ 16 : 00) 
   合  唱  
     合唱 : 女性合唱団 La Mer    指揮 大竹教子
     曲目 :  サウンド・オブ・ミュージック/ふるさと/夢見たものは、他

  ■懇親交流会  (16 : 30 ~ 
     会費: 2000円 

                    

                


※ 埼玉県立近代美術館にて 「SMF ああっと! ファクトリー」 (2012年10月31日(水)~11月4日(日)) を開催。 「立原道造とヒアシンスハウス」 と題し、 立原道造のパステル画やヒアシンスハウスの建築模型など展示されます。
 「SMF ああっと! ファクトリー」では、 他にもさまざまな展示やイベントがありますのでぜひお立ち寄りください。

  詳細はこちら です。 

        

   

 

 

 

 

 

 

 

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酔芙蓉

2012-09-21 | 自然や花など

 だいぶ 聞こし召して…
  しぼんで濃いピンクのは 昨日の花 

 

  白花が 午後から徐々に赤くなる
   粋な酔芙蓉…  季節の花300に詳しい


 上智大まえの斜面で  身を寄せる小さな花たち 

  現の証拠… 代表的な和薬の一つ、 
 服用すればたちまち腹痛や下痢がおさまるので 「現の証拠」の名 
  ブルーは 露草

 

 ツルボ(蔓穂) 別名 サンダイガサ(花序の形を貴婦人が参内するときに使われた傘をたたんだ形に見立てた名前)  山野草・高山植物(成美堂出版)より

  教会のそばで)
  長く突き出た雄シベに見覚えがある  4枚の花弁が蝶のような「ガウラ」
  和名は 白蝶草 

 街にハロウィンの南瓜がならぶ季節だ  

  玄関にも


 

   下手もよし句会はじめの子規忌かな   蛙の子

 9月19日   どきどきの句会があった。 まずは季語を覚えよう。
   

 

 

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逝く夏

2012-09-15 | 別所沼だより

         
   逝いた私の時たちが
   私の心を金にした 傷つかぬやう傷は早く愎るやうにと
   昨日と明日との間には
   ふかい紺青の溝がひかれて過ぎてゐる

   投げて捨てたのは
   涙のしみの目立つ小さい紙のきれはしだつた
   泡立つ白い波のなかに 或る夕べ
   何もがすべて消えてしまつた! 筋書どほりに 
           
               「夏の弔ひ」  立原道造   (抜粋)

  


  残暑の別所沼、 スケッチする方たちがいます。  製作のじゃまをしながらおしゃべりをした。 皆さんプロですね、 よい作品ばかりで魅かれました。

 

 拝見しながら構図や色彩などまなび、 おひとりからは絵葉書をいただいた。

うれしいことに ヒアシンスハウス、 ご了解を得てUPします。     

   第一美術協会会員  牧野安甫

 

  第一美術協会会員  高橋 浩  (敬称略)

 
 道造さんが好んだ やわらかなパステルの色…  

 撮れなかった女性の作品は、 近景に釣人のパラソルが効果的でした。 
 晩夏から初秋へ… どの作品にも季節の移ろいがこめられていてすてきでした。
  第一美術協会さいたま支部展 10/9~10/14まで 
 埼玉県立近代美術館で 鑑賞するのも楽しみです。


 とおい蝉の声、 浮島に紫の花は 紫蘇科 花虎ノ尾(角虎ノ尾)だろうか。 赤とんぼが飛んでいる。 猛暑にかかわらず午前1名、 午後からつぎつぎお出でくださった。 
結局来訪15名。 スケッチの方たちも見学された。 

・建築科の学生ふたり、 課題のヒアシンスハウス。 よいレポートを。
・散歩中の若い父親とスタンプを押してうれしそうな子どもたち
・友人から教わってきました。 建築家と知らずにガイドして恥ずかしかった。 熱心に聞いてくださって ありがとうございます。   

・ハウスは4度目。 文学、活字が好き。 絵や詩に魅かれる。 とくに賢治が好きという男性は、中也、 村山槐多など話題をひろげ、 谷中の話などされて、 ふと… 風のように立ち去った。  
  僕はひとりで夜がひろがる 立原道造詩集    画  魚喃キリコ (パルコ出版)
をご紹介くださった。 いぜん私も読みました。 
 添えられる絵は洗練されていて、 詩にマッチしていたとおもう。 

  皆さまお暑い中を ほんとうにありがとうございました。 

  

 このあたりで アサギマダラによく似た蝶をみかけた。 
 カメラを用意したとたんに、 なんと液晶モニターに留まってしまった。 手許では撮しようがない。 じっくり観察はしたが、 もう残念で残念で仕方がない。  うすい水色に黒茶っぽい筋模様、 先に赤い紋(アサギマダラにはない)、ナミアゲハより小振りだ。 淡い水色が心に残ったが、 ここにアサギマダラはいないでしょうね。 

 

 

 

 

 

 

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初秋

2012-09-04 | 自然や花など

  朝晩はちょっと涼しくなりました
   切りとる空に   秋の雲だね


     いちじくのけふの実二つたべにけり    草城

  こんな小さな木に 五つもなってる 
   いつごろ  たべられるかなあ

  遊歩道のジンジャーの花
  純白のよい香り  別名 花縮砂(ハナシュクシャ)
 

  ジンジャの香夢覚めて妻在らざりき   波郷

  オレンジもあるよ

 

   きもちいい…   ざぶざぶ しちゃったよ

  どれどれ   なんだよ  冷たいよ


 

 でも慣れたら  出たくないようって

 

 

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九月

2012-09-02 | 自然や花など

  

 九月に入ってようやく本格的なお湿りがあった。 アメリカンブルーの花が生気を取り戻した。 植物が大地がうるおい、 ひとのこころに滋養を与える。 雨の匂いをひさしぶりに嗅いだ。  
   
  これまでのひでりを思えば もっと降ってもよかったのかも。  

 先日 用水に沿って 桜並木を歩いた
 見あげれば  みごとなレースができている
  

    病葉(ワクラバ)の一つの音の前後かな    阿波野青畝

 木下闇を黄色くなった葉が 回転しながら落ちてくる 

 

   日向では葛の花が 猛暑をかわす
    ふと  鳴き止む蝉

 

 影には可憐な マルバルコウソウ  
  


  細い茎が他の植物に絡みつき  ロート状の花がこぼれるように咲く  
  葉も花も 朝顔に似て  中央アメリカ原産 
  園芸栽培されていたものが 空き地で野生化しているのだ と


    よどみなく葉月の蝉の鳴きにけり   去舟 

   葉月 旧暦8月  新暦9月16日から葉月に対応する
    本日 9月2日(旧暦7月16日)は まだ文月である

 残暑はしばらく続きそう
  蝉を追って  秋の虫がそこまで来ている
 芸術の秋 読書の秋 食欲の… 
  季節の変わり目です   皆さま どうぞおだいじに
 

 

 

 

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