母と診察室に入る。
「お母さんでよかったかな?
どこまで説明してあるのかな?」
といいつつ、一から画像を見ながら説明が始まった。
「右の副腎にも腫瘍はあるのですが、
今回は置いといて、
また、右の腎臓にも腫瘍っぽいのがあるのですが、
これも置いといて」
右の副腎の腫瘍???
ホントある!!!!!!!
(心の叫び)
で。。頭の中が混乱する私。。。
そして、
「ステージ1ですね。
だから、取らなくてはなりません」
という。
ステージ1ってガンってことじゃない!
この前、良性の腫瘍といったじゃないの。
使い分けている。。。。。
(心の叫び)
もっとも、消化器科のDR.の
「時間がない」というので
ガンであることは感じていたけれど。。
その後、手術の手法について説明する。
内視鏡を使っての手術。
「3か所、場合よっては4か所お腹に穴をあけます。」
ここで、母が質問。
「腎臓って背中からの方が近いんじゃないんですか?」と。
回答は忘れたけれど、
確か、動脈を縛るのに、背中からだと背骨が邪魔するとか
いっていた。
「さて、この小さい穴からどうやって腎臓を
取り出すかわかるかな?」
私の雰囲気が気になったんだろう。
で、質問形式を使ったのだ。
私は
「バラバラにして、吸い出す」と答えた。
「昔は、そうしたけれど、おなかの中に
屑をばらまいちゃうでしょう?
だから、4cmぐらい切ってそこから
腎臓を取り出します」
「あ!!
だから、生体腎移植の腎臓が取り出せるんだ」
内視鏡で生体腎移植のドナーの腎臓を出せることは
知っていた。
でも、どうやって取りだすまでは知らなかったので
答えに結び付かなかったのだ。
ドナーの腎臓を屑したら、使えない。
あと、出血が多ければ、
開腹手術に切り替えることもあるとか、
輸血はしない方針だとか。。
一応、DR.の説明は終わった。
なにか質問はありますか?と。。
「副腎もいっしょに取りだすのですか?」
「残せたら残します」
「今も副腎皮質ステロイドを少量ですが
飲んでいます。
手術の日とか翌日は飲めませんよね?
どうしますか?」
「当日は飲んでもらいます。
翌日は点滴でいれようかな?」
「長期にわたってステロイドを使うと、
うまくホルモンが出ないことがあると聞きます。
また、手術等のストレスでショック状態になることも
あると聞いています。
そこらへんについてはどのようにお考えですか?」
「・・・・・・・・。
朝、薬を飲むのを止めて点滴でいれようか。。。
普通の人でもショック状態を起こ死ぬこともあるし。。
手術中だけでなく、一週間ぐらい点滴でいれようか。」
とあわてて電子カルテに書きこむ。
「忘れると大変だから、
ステロイドフォローの件、赤字太字にして
カルテのトップに書いておこう!!!!
と早速実施。
ここでうろたえる母。
「ショック死???」と。。。
確かに、
泌尿器科は高齢の男性の受診が大半であり、
ステロイドを服用している女性の手術は
レアかもしれないけれど。。。。。。。。。。。
私が言い出さなかったらどうなっていたの???
私が自他共に認めるしっかり者で良かった。
全国のSLEならびに膠原病の皆さん
またステロイドを飲んでいる皆さん、
全身麻酔をするような手術の時は、
自分から、副腎の機能不全の可能性と
そのフォローについて
主治医に申し出てくださいね。
「先生、それと
手術と生理があたりそうなんですが」
「別にいいですよ。
血が少しでていると思うだけで
僕たちは気にしませんから」
「・・・・・・」
手術と生理が当たると体の負担が大きいと聞いたけれど
いいのかな??????????
「なにか質問があったらいつでも聞いてください。
答えるのが僕の仕事ですから」
とDR.
なかなかの名言。
しかし、この先生に質問する機会は
おろか、顔を見ることさえも二度となかった。(爆)
( (爆)の真相は、後日 )