ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

見えないハンディ

2013-03-14 21:34:39 | 身体のこと
昨日、おかみさん(私が勝手につけた仮名)とランチをした。
おかみさんは先天的な背骨の障害があり、
片足に感覚がない。
背も小さく、まっすぐ足を伸ばすこともできない。
歩き方も足をひきずるのでなく、
左右に体を振って歩いている。

けれど、結婚して2児の母である。



昨日しゃべっていて、
「そんな障害もあったの?」
ということを告白された。

前回のときもひとつされて、
今回は大きかった。。。

きっとそれを聞いても意味がわからない人もいると思う。
私はわかってしまった。

確かに背骨の障害であれば
可能性としてはあり得る話だった。





彼女が結婚する時
「彼女の障害を理解してくれた旦那と
 旦那の家族は偉いよね」
ということをいろいろな人が口にした。

たしかにそう。

私もそんな理解のある人に巡り合えて、
羨ましいと思った。



けれど見た目以外に障害があると知って
そんなハイリスクの中で子供を二人も
産み育てた彼女はすごいと思う。




透析に入った当時は
エポのなかったし、
透析効率の計算式もなく
BUNが透析前から後に75%以上引けていたらOKという
アバウトなものだった。
今と思えばかなりの透析不足だった。

そういうこともあり、
透析しながら仕事をしている大半の人が
体が疲れて疲れて
家と病院と会社の往復だけの人生といっても過言では
なかった。

週末は寝ているものだった。

「障害年金がはいってきても
 使う時がない」という人も多かった。

そんなときの恋愛は、恋愛に全力投球できなかった。
おしゃれよりも買い物よりも寝ていたい人が
恋愛ができるはずもない。

積極的に外で出会いを求める気力もなく、
仕事を通じて知り合う男って
1.年下 2.長男 3.母親と関係悪し
4.サラ金に借金がある
この4つがそろったばかり。。。。。。
年下といっても3つぐらいならまだ良い。
最高14歳差もあった。

どいつもこいつもサラ金の借金がばれて
ある日突然消えるのだった。。。。。

母親と関係が悪い人って
年上の女性が好きなるってホント。
母親代わりじゃないっていいたいけれど。。



その後、透析効率の計算式もでき
ダイアライザーも効率がよくなってきて
週末の寝だめから解放された。

しかし、なぜか茶道にどっぷりつかっていた。
要領が悪くて辞めることができなった。。。。。


友だちの旦那の友人が私の障害を知っていて
私のことを好意をもってくれた。

しかし私は
彼がフリーターことと
(バブリーな時代はフリーターが多かった)
山田という名字で長男であることで
お断りをしてしまった。

顔も体つきも今まで出会って男性の中で
限りなく好みだったけれど。。。


その後、お見合いパーティーに出るんだけれど
性格や見た目が好みでも
やはり相手が「漁師」だからと断ったり、
学歴で断ったりと。。
自分には、
「私は障害があるからしっかりした人がいい」と
言い訳しつつも3高を探していた。


結局は障害からの逃げなんだよね。
相手には障害の話を全くしていないから。




あの時、相手がどんな職業でもどんな学歴でも
まじめに働くことを知っている人であり
浪費癖がない人であれば良かったと思う。
その人たちに対して
障害のことを素直に言えたら
「友だちでもいいよ」と友だちになってもらうことから
始めていたら、
私の人生は変わっていたと思う。


一回だけ素直にいった。
でも、相手の親の反対にあって破局したけれど。。
(破局していなかったら今頃離婚していたと思う。。)

もっと若いうちからいっていたら
きっと変わっていたと思う。

障害があってもいいという人に出会っていたら。

子供を産むことを回避しないで、
リスクがあっても
「だいじょうぶ」とおおらかな気持ちで
強さで子供を産むことを選択していたら。。

私にも普通に家庭を持つ幸せがあったような気がする。



結局は、結婚相手の理解力や包容力ではなく、
障害者である本人の意思の強さだと思う。

おかみさんの御主人もすばらしいけれど
それ以上におかみさんが
ハンディを感じさせない
強さとおおらかさと明るさといろいろな魅力が
あったということになる。

おかみさんのすごさには感心した。


過去には戻れないけれど
障害について隠さないで人とお付き合いするように
しなくちゃいけないなと思った。


おかみさん、これからも応援します。
エネルギーを少し分けてね
コメント
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