計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

梅雨明けの兆しが見えてきたか?

2006年07月25日 | 気象情報の現場から
梅雨前線の活動弱まる、九州南部は梅雨明けへ (朝日新聞) - goo ニュース

 ようやく梅雨前線の活動が弱まりつつあるようです。これから前線は徐々に北上すると見られ、九州南部では26日にも梅雨明けしそう・・・との事です。

 気象庁によると、今回の大雨の原因は、偏西風の蛇行が強まり、日本の上空に寒気が流れ込む状況が続いた事と、日本の南海上の高気圧が強く、暖かく湿った空気が高気圧の西端を回り込むように流れ込んだためとの事です。

詳しくはこちら↓
http://www.jma.go.jp/jma/press/0607/25a/0607rain.html

 あ゛~、もういい加減に梅雨明けしてぐれ~ぇ。

 別に夏が好き!ってな訳ではありません。大雨の実況監視による疲労もそろそろピークに達して・・・(やっぱ歳だなあ)・・・来たかと思ったら、また新たな予報プロジェクトが動きそうな予感・・・いや、もう実施する事になっちゃったみたい・・・。

 え?計算シミュレーションはどうなった?(!)・・・どうなっちゃったんでしょうねえ(忘)・・・│(・O・;)│。まあ、詳しい事情は書けないので、皆様の自由な妄想にお任せします。(まあ、書いたら書いたで・・・あとで首締めの刑に遭うのもいやなので)

 ただ、局地気象予測をシステマティックかつロジカル、デジタルに解き明かすサイドの人間が言うのもなんですが、究極的には人間の勘に頼ることになるように思います。機械や自動解析システムでもある程度の予測は出来るのですが、より深く突き詰めた予測となると、人間の勘が大きいのかも知れません。

 一旦予測しても、予測したから「ハイ、終わり」ではなく、その予測と実際の現象に乖離を生じた場合に予測を修正していく(予測と実際の追いかけっこ)事が必要と思われるのです。天気予報はあくまで発表時における予測見解であって、常に現象との差異を見極めながらその見解を必要に応じて修正していかなければならないのです。要は、気象の影響を受ける活動に際しての対応をサポートすることが大事なのです。

 そう考えると、数値予報やガイダンスがどれだけ発達しても、人間(=予報官や気象予報士)のレーゾンデートルが消滅する事は無いのです。人間とシステム開発の両方の立場を行ったり来たりしているここ最近、特にそう感じています。

 昔は(もう20代前半の若かりし頃)、このまま数値予報やガイダンスなどのシステムが発達したら、気象予報士の意味も無くなるんじゃないの?と思っていましたが・・・それはどうやら単なる妄想に過ぎないようですね。

・・・さて、今日も夜は長いなあ・・・。別に帰りが遅くなっても、待ってる人がいるわけでもないし・・・。
コメント (2)
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