退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「楽しみ」について2

2012-10-12 03:00:15 | Weblog
晴れ。仕事帰りにパラパラ降る。

青木宏一郎「軍国昭和 東京庶民の楽しみ」を途中まで読む。

新聞や永井荷風、岡本綺堂、古川ロッパ等の日記を参考に
当時の「庶民の楽しみ」を記録したもの。

年表風に横に並べて書かれた「見出し」の羅列は読みにくく残念。
「手に入る記録」すべてを「網羅」しようとしたものか。

「レジャー」という言葉が繰り返されるのがやや疑問。
1960年代に意図的に用いられた言葉で「過去」を描くのは違和感があるのだが。

とはいえ「軍国主義」がはびころうと「不況」に苦しもうと
「楽しみ」を求めて繰り出す庶民たちの様子は十二分に伺える。

この種のものに疎い向きは
昭和の始めからすでに「クリスマス商戦」があったことを知るのもいいだろう。

学生野球や相撲、川や海に出かけ「熱狂」する姿は現代も変わらず。
敢えて違いを挙げるならあまり「お金がかからない」こと。

実は「遊び」に最も必要なのは自分が利用できる「資源」であり
貨幣の量とは関係ないことも重要。

どんな環境にあっても「遊ぶ」子どもたちの姿を見てもそのことはわかるはず。
そして「屈託のない笑顔」もそこから生まれるもので。

そこに何事かの「意味」を見つけるのはかつて子どもだった「大人」たち。
当の子どもたちはただただ「楽しい」から遊んでいるだけ。

題材は何でも構わないが
そうした「大人」も増えると生きやすい世の中になりそう。

一見難しそうに思えて簡単なことはいくらでもある。

自らの「判断」の曇りのなさを無邪気に肯定できる「余裕」さえあれば。
コメント
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