くもりときどき晴れ。少しだけ雪もチラつく。
小笠原光雅・酒井邦登・森川誠司「新トンネル なぜなぜおもしろ読本」を読む。
地質・岩盤などを出来るかぎり調べた上で掘られるものの
「現場」は結局のところ「未知」なので臨機応変が重要な模様。
圧縮強度の極端に高いところでの掘削によって大きな岩が飛び出てきたりする「山ハネ」や
「黒部ダム」でお馴染みの「断層破砕帯」などにふむふむ。
「湧水」をどう処理するかについても同様。
「トンネル」は「物理と土木技術の組み合わせ」であることをあらためて。
菊池寛「恩讐の彼方に」で有名になった大分の「青の洞門」は
ノミと槌だけで「30年かかって144m」掘られたものだということも覚えておこう。
それにしても。
この「情熱」は何なのだろうと思うことしきり。
その結果生まれた「交通」が人々の役に立っていることはわかるものの。
「ファーブル昆虫記」を読み始めたせいでもないけれど
「地球という住処を掘り続けるアリ」のようだと思わざるを得ず。
老舗バーのマスターから借りた「ナチス特集」の中から「ナチス絶滅収容所」を観る。
死体のさまざまな「リアル」と骨と皮のみに痩せ衰えた人間の「リアル」。
米軍及び連合軍が解放した収容所の様子を映したドキュメンタリー。
冒頭に「これらは本物だ」という米軍兵士による「宣誓」があったりする。
映像が「事実」なことはわかるもののやはり「プロパガンダ」の臭いが。
「ジョン・フォード」という名前が書類にある。
これはかの映画監督の名前と同じなのだが詳細は不明。
「扱いが大変だから殺してしまえ」という「奇妙な合理性」よ。
「作業」を粛々とこなしたのは「ごく普通の人々」。
その一方。
収容所解放後あまりに多い死体の処理をする人々の姿もさして変わらず。
生きている人も死んだ人も「モノ扱い」なのは立場を問わず同じらしい。
思い出すのは芥川龍之介の「羅生門」。
死体の髪を抜く老婆に一度は怒りを覚えたはずの下人のその後を思えば。
少なくともわれわれは「そうした存在になりうる」ことを忘れずに。
さて。
その上でどう生きるのかはそれぞれの「自由」ではある。
小笠原光雅・酒井邦登・森川誠司「新トンネル なぜなぜおもしろ読本」を読む。
地質・岩盤などを出来るかぎり調べた上で掘られるものの
「現場」は結局のところ「未知」なので臨機応変が重要な模様。
圧縮強度の極端に高いところでの掘削によって大きな岩が飛び出てきたりする「山ハネ」や
「黒部ダム」でお馴染みの「断層破砕帯」などにふむふむ。
「湧水」をどう処理するかについても同様。
「トンネル」は「物理と土木技術の組み合わせ」であることをあらためて。
菊池寛「恩讐の彼方に」で有名になった大分の「青の洞門」は
ノミと槌だけで「30年かかって144m」掘られたものだということも覚えておこう。
それにしても。
この「情熱」は何なのだろうと思うことしきり。
その結果生まれた「交通」が人々の役に立っていることはわかるものの。
「ファーブル昆虫記」を読み始めたせいでもないけれど
「地球という住処を掘り続けるアリ」のようだと思わざるを得ず。
老舗バーのマスターから借りた「ナチス特集」の中から「ナチス絶滅収容所」を観る。
死体のさまざまな「リアル」と骨と皮のみに痩せ衰えた人間の「リアル」。
米軍及び連合軍が解放した収容所の様子を映したドキュメンタリー。
冒頭に「これらは本物だ」という米軍兵士による「宣誓」があったりする。
映像が「事実」なことはわかるもののやはり「プロパガンダ」の臭いが。
「ジョン・フォード」という名前が書類にある。
これはかの映画監督の名前と同じなのだが詳細は不明。
「扱いが大変だから殺してしまえ」という「奇妙な合理性」よ。
「作業」を粛々とこなしたのは「ごく普通の人々」。
その一方。
収容所解放後あまりに多い死体の処理をする人々の姿もさして変わらず。
生きている人も死んだ人も「モノ扱い」なのは立場を問わず同じらしい。
思い出すのは芥川龍之介の「羅生門」。
死体の髪を抜く老婆に一度は怒りを覚えたはずの下人のその後を思えば。
少なくともわれわれは「そうした存在になりうる」ことを忘れずに。
さて。
その上でどう生きるのかはそれぞれの「自由」ではある。