退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

休日を満喫するということ

2009-08-31 01:02:53 | Weblog
快晴。朝から日差しが強い。

野暮用をすませて図書館へ行く。
予約していた本が来ていたので借りる。

橋本治「最後の『ああでもなくこうでもなく』 そして時代は続いて行く―」を
暑さしのぎのドトールで読む。

雑誌「広告批評」で続いていた時評の最終巻。
「平安時代が現代と似ている」というのがいかにも著者らしい見方。

新書で出た「日本の女帝の物語―あまりにも現代的な古代の人の女帝達」は
「双調平家物語」からのスピンオフ「権力の日本人」並みに内容が濃いので体力のある向きはどうぞ。

いろんな系図とロシア文学以上に人名があれこれ出てくるので
とりあえずそこに慣れられないと難しい、と言っておく。

エロール・モリス「フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元国防長官の告白」を観る。

東京大空襲を指揮し広島・長崎に原爆も落としたカーティス・ルメイ少将に
作戦の基本となる報告書を提出し、キューバ危機・ヴェトナム戦争も経験した
元国防長官へのインタヴュー。

ジョンソン大統領と対立し解任された後になぜヴェトナム反戦を訴えなかったのか
という問いに対する答えが重い。

かつての敵であったヴェトナムに出かけて元外相と話した内容もなかなか。
「11の教訓」が出てくるので政治家・官僚は参考にすべきか。

その後選挙特番を観ながらダラダラ。
民主党による政権交代はおそらく「歴史」に残るだろうが中身が問題。

政治家を育てつつ国民も成熟しなければ。
生活については「楽しい貧乏」が基本だと思うけれど、そうはならないだろう。
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あと一日

2009-08-30 00:49:47 | Weblog
晴れ。仕事は午前中のみで終わる。

お昼をドトールですませて帰宅。
ダラダラしながらウトウト。

月曜でようやく季節労働も終わる。
なにより朝早く起きなくてすむのがありがたい。

振り返ってみると今年の夏はあまり暑くなかった。
35度という気温に身体が慣れて「刺激」を感じにくくなっているのかもしれない。

暑くて眠れない夜がなかったのも
単に年齢のせいで疲れやすくなっているだけということも考えられる。

一般的にみれば大した金額ではないのだけれど
それでも稼ぐのには骨が折れる、というのはたぶん贅沢なのだろう。

明日食べるものがない貧乏は困るけれど
ひとりでいるとどうにかなるものだ。

常に身軽でいるためにはその方がいい。
とりあえずそういう解釈をしておく。
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ニセ社会人の「生活」

2009-08-19 23:22:04 | Weblog
晴れ。まだまだ暑い。

蓮實重彦「凡庸さについてお話させていただきます」を読む。

昭和61年10月発行なのでやや古い本書は著者の作品の中では珍しく初めて。
すぐ目に付くものでなく「土台」そのものを批判する姿勢は変わっていない。

フリーマン・ダイソン「ガイアの素顔」を読む。

1950年代から1990年代までの文章を集めたもの。
どれを読んでも常に「現代」を感じさせる内容がなかなか。

ツヴェタン・トドロフ「幻想文学論序説」を読む。

読者に「ためらい」を感じさせるのが「幻想文学」らしい。
「科学的」であろうとしている割にかなり「文学的」なのがかえって不思議。

「季節労働」の最中なので駆け足で読むのみ。
8月もようやくあと10日余りになって終わりが待ち遠しい。

朝が早いとのんびり飲むこともできない。
今年もすでに一度遅刻したせいでもあるのだけれど。
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泳ぐのをやめると死んでしまうマグロのように

2009-08-17 00:19:40 | Weblog
晴れ。トンボを見るもののまだまだ夏の日差し。

福岡伸一「世界は分けてもわからない」を酔いざましに読む。

専門用語がいくら出てきても読みやすい文章は相変わらず。
須賀敦子が好きらしいので確認してみなければ。

前半の味と伏線もいいけれど
後半のオチを詳細な実験方法の描写で盛り上げるあたりがなかなか。

「治療の施しようのない病人=インクラビリ(イタリア語らしい)」。
英語では「incurable」という言葉は悪くない。

化学反応のあり方そのものに
たとえば「生命の動的平衡」はあるのだとあらためて思わされる。

ツリーも円環も人の脳が単純化したものにすぎない。
構造は認識できる時にだけ存在するのだと。

流れる水や焚き火の炎を見つめて心が安らぐのは
同じ「生命の形」をそこに感じるからだと思いたい。
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蘭の女

2009-08-16 03:40:22 | Weblog
いかにもyoutube。

門あさ美の音楽に浸る。

当時写真集なども出ていたようだがそちらはどうでもいい。
大石吾郎がやっていたラジオ「コッキー・ポップ」の中では明らかに異質だった。

デビュー・アルバムには「ファッション・ミュージック」という
今思えば正体不明なキャッチフレーズがついていた記憶がある。

ツヤのある声と独特の音階を駆使した曲が魅力。
「南の島の大人の女」を演じさせたら彼女以上の存在はないかもしれない。

もちろんそれは幻想にすぎないけれど
「赤裸々」と「洗練」が重なり合う世界は味わい深いはず。

ちなみに顔はユン・ソナをちょいとボカした感じ。
繰り返しになるがそれはどうでもいい。

「アンニュイ」という言葉でまとめるには惜しい魅力を
是非現代の女子に参考にしていただきたいという一方的な希望を述べておく。
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やれやれ

2009-08-16 00:56:18 | Weblog
晴れのちくもり。暑さはそれほどでもなし。

おとといは家族関係でホテルのバイキングに行く。
3000円の割りにうまいものがない。

野菜スティックがかろうじてといったところ。
相当な人数がいたもののパッとした人物も見かけず。

妹の娘がものを食べるときに顔をクチャクチャにするので
「どうしてそんなブサイクな顔をするのか」と言っておく。

今日は盆ということもあって叔母と会う。
相変わらず大声でどうでもいい話を続ける。

叔母が仏壇に供えた封筒を「年金暮らしだから」と母がそっとカバンに返す。
かと思うと帰り際に叔母が内緒でと1万円くれる。

いずれも「活きない気遣い」。
ややこしい関係の「厄払い」だと思って久方ぶりにパチンコをしてみる。

案の定あぶく銭が増える結果となり
とりあえず他人のために使うために取っておくことにする。

実家から帰ってホッとする。
毎年のことながら「家族」にはご縁のない存在だとあらためて思う。
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息継ぎ

2009-08-13 23:50:23 | Weblog
晴れのちくもり。夕方にスコール。

盆休み一日目。
久方ぶりにのんびり過ごす。

小林信彦「<後期高齢者>の生活と意見」を読む。

タイトルはローレンス・スターン「トリストラム・シャンディの生活と意見」から。
わが方では伊藤整の「得能五郎の生活と意見」もあり。

「老後」というものを考えていないという点では著者と同じだけれど
夫婦で年間23万弱だった保険料がいきなりひとり分19万余りになるのはコワイ。

妻もなく甲斐性もない身としてはどうしたものやら。
どこからか「そ~のうちなんとか なるだろう~♪」と植木等の歌が聞こえてきてしまうのがさらにコワイ。

つづけて増田晶文「吉本興業の正体」を読む。

吉本せいの次男頴右(えいすけ)と笠置シヅ子との関係は
もう書けるようになったらしい。

著者の「調査」は非常に細かいけれど
いかにも「調べました」という感じでやや読むのがツライ。

もちろん著者が生まれる前のことがほとんどだし
「芸能」としての「漫才の歴史」を描いたものでもないので仕方がないのだろう。

「前近代的な人間による近代的合理性」が発揮されると
いわゆる普通の企業とは違うタイプの組織になることは理解できる。

やはり遠くから眺めているのが楽しそうという印象。
ブルースが根付く土地柄はやはり独特のものだと思う。
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対立を恐れないということ

2009-08-08 23:56:24 | Weblog
快晴。束の間の禁酒を解く。

橋本治「大不況には本を読む」再読。

他人の顔色ばかりうかがわないで自分の頭で考えたらどうかと
普段からそうしている著者は言っている。

テレビで「クライマーズ・ハイ」をながら観る。

ビリー・ワイルダーの「地獄の英雄」が引用されているのに気付く。
堤真一の切迫した台詞回しは「24」の吹き替えに似ている。

堺雅人の一見頼りなさげだが確固とした自分のあるキャラがなかなか。
営業局長、皆川猿時のエグさも悪くない。

もう一度きちんと観直してみるべきかもしれないと
そう思わせる「心意気」がある作品。

編集局で大勢の人間が入り乱れる映像が「現場感覚」をリアルなものに。
事故現場を見た新人記者が心を病んで死ぬもののそれを記事にできないという設定は悪くない。

ただし対立の後に上司その他の人間たちが
やや安易に主人公の肩を持ちすぎるのは少し気になったところ。

このあたりの描き方は「日本向け」なのかどうか。
もっと徹底的な対立がある方が味が出ると思うのだが如何。
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他人を思いやる余裕のもてる環境に暮らすということ

2009-08-05 00:34:12 | Weblog
快晴。梅雨は明けたよう。

松本仁一「カラシニコフⅠ」を再読。

戦闘の恐怖も去って
落ち着いて勉強やスポーツが出来るありがたみを知る子どもが微笑ましい。

アフリカではNPOの活動が軌道に乗り出すと
役人たちが賄賂を、ゲリラは金を要求しはじめるという皮肉があるらしい。

長老たちの説得のおかげで自ら平和の道を歩き出した
ソマリランドの行く末が他人事ながら案じられる。

国がパスポートを発行しないせいで
国外に脱出して働こうにも働けない人々もいる。

他国の混乱に乗じてあれこれ画策するリビアにも問題がありそう。
もちろんカラシニコフの扱いやすさが少年兵という存在を可能にしたのだけれど。

興奮した彼らが捕らえた人々の手首を切り落とす無残もあり。
子どもは環境次第でどうにでも育つということでもある。

とりあえずアフリカの混乱を静めるための日本のODAは
直接住民たちに届かなければ無意味なことも知っておく必要がある。
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「宇宙初」の妙

2009-08-04 00:58:49 | Weblog
快晴。左程暑くはなし。

荒舩良孝「宇宙の新常識100」の残りを読む。

宇宙で初めてオス・メスによる生殖行為が成功したのはメダカだけれど
そのメダカ4匹は2000匹の中から選抜されたものらしい。

1973年にもメダカが一緒に打ち上げられたけれど
「宇宙酔い」のせいで水槽の中をぐるぐる回り続けてそれどころではなかったと。

東大の教授グループが実験を繰り返すうちに
無重力状態に強いメダカの系統が見つかったというのが面白い。

さらに無重力に強いメダカは目がいいことがわかり
回転した縞模様を追いかけさせる試験などのあったとのこと。

そこから300匹を選んだ上で毎日生殖行為をしている20匹に絞り込み
最後に当日の体調や行動のチェックも経てとうとう4匹にという具合。

何も知らないメダカたちにとっては
とんでもない「災難」だと言ってもいいだろう。

それにしても疑問なのは
こんなに「選ばれたメダカ」での実験結果は通常のメダカに通用しないこと。

宇宙飛行士同様選ばれて訓練を重ねた結果なのだから
それが「一般人」ならぬ「一般メダカ」に当てはまるわけもない。

「宇宙で初めて生殖行為をすること」の前に
そうした疑問も吹き飛んでしまったのだろうか。

人類が本格的に宇宙に出る時代になったとして
「宇宙で初めて生殖行為をしたカップル」の評価はきっと高いのだろうが。
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