退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

’24 GW2

2024-04-30 03:04:42 | Weblog
くもり。深夜に降り出す。

田中修「植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫」を読む。

12年前の作品。
中高生に読ませるべき内容か。

光合成によって自らの「エネルギー」を生み出せる存在よ。
われわれ「動物」には出来ないことで。

その「生存戦略」の見事さに唸る。
「途方もない時間の経過」による「適応」があり。

「生命」というものの不思議さをあらためて。
あくまで「生き延びること」を目指して。

わずかな「隙間」を糧に「雑草」は何度でも繰り返し生える。
「緑萌える季節」だから余計にそう感じるのかも。

それにしても一雨の後の緑の美しいこと。
もちろん冬枯れを経てのこと。

キム・ヨンワン「呪呪呪 死者をあやつるもの」(’21)を観る。

かの国の映画らしくここでも「正義」が。
「大企業」は常に「不正」をして。

「悪の世代交代」が描かれるのにふむふむ。
「復讐」は「インドネシアの魔術」によって行われ。

ジャーナリストがそれを追いかけて。
「自分の中の悪」を抑えた者が事態を収める。

「真実」を明らかにするのが「姉妹」であることを忘れずに。
もっとも「悪を継ぐ者」も女子だったりするのだけれど。

本作もある種の「フェミニズム映画」らしく。
辛うじて「良心」に目覚めるオヤジが自死するのも覚えておこう。

面白いかと言われると微妙。
「続編作り」のための「オマケ」も同様に。
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’24 GW1

2024-04-29 02:31:08 | Weblog
晴れ。蒸し暑い。

黒川祥子「シングルマザー、その後」を読む。

「昭和の男たち」が仕掛けた「罠」が「男女雇用機会均等法」だったり。
「夫に扶養される妻」という存在を優遇して。

同じ年(1985年)に「労働者派遣法」が出来ていてるのも忘れずに。
夫と「死別」した妻には「遺族年金」が与えられる一方「離別」した妻には何もなく。

さらには「児童扶養手当の減額」があり。
元夫からの「養育費」も保証されず。

「家庭」を維持出来ないのなら何もしてやらないぞと。
「ダメ男」がもたらした現実だというのに。

圧倒的にバカバカしい「歴史」が今も続いていて。
この「理不尽さ」を誰もが知っておきたいもの。

ロバート・アルトマン「イメージズ」(’72)を観る。

本作はわが国では「劇場未公開」だとのこと。
さもありなんと思う内容。

原作を書いたスザンナ・ヨークが主演。
主人公は「夫の浮気」を知らせる電話を受けて。

一度浮かび上がった「疑惑」は「自分の過去」も含めて消せず。
結局「自分という牢獄」の中で完結してしまうお話。

ツトム・ヤマシタの音楽が「雰囲気」を醸し出し。
当時のカンヌで評価されたらしいが「いかにも欧州人が好みそうな」。

もっとも「フィルターバブル」を描いた先駆けだと思えばいいのか。
「他人」を「自分を映す鏡」だと思えないとこうなるということで。

「自分」はそもそも「さほど信用出来ない存在」。
ただしそれを「信じない」とどうしようもないという「矛盾」があり。

おそらく「真っ当な人々」には「同じ環境」があるはず。
出来ればこの種の「歪み」を共有したいところ。
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「『一時代』前にあったことと『新規参入』を阻む献金あるいは懐かしい女優の出ている映像が豊かな映画」について

2024-04-28 03:30:23 | Weblog
くもりときどき雨。パラつく程度で夕方には晴れる。

本の雑誌編集部編「特集・本の雑誌3」を再読。

29年前の作品。
椎名誠も目黒考二も若く。

沢野ひとし、木村晋介に野田知佑、嵐山光三郎や鏡明、横田順彌も。
中場利一の名前もあったり。

「29年」と言えばほぼ「一世代」。
こんな時代もあったということで。

どういった経緯で手に入れたのかは覚えていないけれど。
かの雑誌のテレフォンカードを持っていたりする。

マル激を観る。

先週に引き続き「政治資金法改正」について。
ゲスト孫斉庸の「大企業の献金が『現在』を維持するもの」だという指摘にふむふむ。

自民党との「野合」よ。
そのせいで「失われた30年」がもたらされ。

現総理は「デジタル化」の意味もわかっていず。
国際比較では法律そのものが厳しいにも関わらず「抜け穴」が多く。

「新規参入」をかくも阻むものについては敏感でありたいもの。
「結局は金の多寡」という「貧しさ」から抜け出さないとどうにも。

「有名人を使った偽サイト」で騙されている場合ではなく。
「金を持っている残念な人々」が多いことをあらためて。

ソイ・チェン「西遊記 孫悟空vs白骨夫人」(’16)を観る。

原作の三蔵法師はもっと「ダメ男」で。
なぜか「立派な人」に描かれることが多い。

「白骨夫人」がコン・リーだというのに驚く。
「紅いコーリャン」(’87)「菊豆」(’90)「秋菊の物語」(’92)、

あるいは「さらば、わが愛 覇王別姫」(’93)などが懐かしく。
「中国の山口百恵」と呼ばれたりしたこともあったか。

もちろんそれはわが国の「特殊な磁場」のなせる業で。
世界的な女優であることは確か。

本作は映像が豊かで楽しく。
レイ・ハリーハウゼンを思い出させる「骸骨」など。

互いを思いつつうまくいかない三蔵法師と悟空の関係もなかなか。
これは「BL=ボーイズラブ」に近いのかも。
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「古典小説の素晴らしさと『航空機映画』の粋を集めた映画」について

2024-04-27 02:17:08 | Weblog
くもり。紫外線を感じる蒸し暑さ。

ジェーン・オースティン「高慢と偏見(下)」を読む。

当時21歳の著者がここまで描けるとは。
それぞれのキャラクターが実に「立って」いて。

結末はわかっていても十分に楽しめる内容。
今さらながら読んでよかったと思うことしきり。

ウィカムとリディアの思いがけない結婚からはまさに「怒涛」の趣き。
ジェーンとビングリー、リジーとダーシーに至り。

本書が書かれたのはわが国で言えば「江戸時代」。
やはり「古典」は素晴らしい。

ジャン・フランソワ・リシェ「ロスト・フライト」(’23)を観る。

「ダイ・ハード」(’88)の「換骨奪胎ぶり」が見事。
ジェラルド・バトラーは「イギリス人でなくスコットランド人」だと誇り高くのたまう。

「LCC=格安航空会社」のスカーズデイル、トニー・ゴールドウィンがいい感じ。
元外人部隊の「犯罪者」ガスパール、マイク・コルターも同様に。

「飛行機事故」に「フィリピンの国内事情」を組み合わせたのがなかなか。
「機長」は乗客の安全を確認して機から最後に降りるのも忘れずに。

「航空機」を扱った作品のいいところを寄せ集めたような出来。
原題「PLANE」がそれを表しているような。

チャールズ・カミングとJ・P・デイヴィスの「シナリオの勝利」か。
本作はもっと多くの人々に観られるべき作品。
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「観点が興味深い本とほぼ意味不明な映画」について

2024-04-26 02:31:33 | Weblog
快晴。道端の緑が燃える。

エマニュエル・トッド「老人支配国家 日本の危機」を読む。

人口統計と婚姻の形式からわかることのあれこれ。
タイトルは全く内容を表していないのが不思議。

「民主主義」が「一定の人々を排除した上での制度」であることをあらためて。
アメリカで「黒人」が他の移民たちに比べていつまでも「最下位」な理由よ。

「リベラル」が「貧困層」を見捨てているにもかかわらず。
当の「貧困層」は民主党に投票し。

いたずらに「人種問題」を元にするとそうなる模様。
「得票のための戦術」が優先されるのみ。

トランプに反感を覚えるのは当然だとして。
彼が捕まえた「人々の思い」は確かだったようで。

かの国にはわが国を占領した当時の「知性」はなく。
どこまでも「追従」でいいいのかということを考えないとどうにも。

木村ひさし「貞子DX」(’22)を観る。

小芝風花の魅力に尽きる。
池内博之がなかなか。

「貞子」によって死ぬ人々が増える中。
IQ200の彼女は「科学」で対抗するもののというお話。

肝心の貞子は「目だけ」。
とよた真帆まで彼女を演じていて。

「ホラー」でもなく「笑い」でもなく。
川村壱馬と黒羽麻璃央の「イケメン」を楽しめばいいのか。

何とも微妙な作品。
設定も結末も含めて何じゃこりゃ。
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「『科学者』が『伝道師』になる本とマジックも楽しめるウェルメイドな映画」について

2024-04-24 02:34:42 | Weblog
くもり。仕事帰りに降り始める。

鎌田浩毅「揺れる大地を賢く生きる」を読む。

「科学者」が「伝道師」に変わるまでの経過を描いた内容。
「学界」よりも「人々」に届く情報発信をと。

「長尺の目」からすると「地球温暖化」は微妙らしく。
「地震大国」という環境からすれば「防災」は無理で「減災」なのは当然。

著者の気持ちはわからないではないけれど。
「ミドルマン=わかりやすい解説者」に任せるやり方もあったはずで。

もちろんわが国にはその種の好ましい人々が少ないのは事実。
ただ「『好ましい』生き方の紹介」まで出て来るのはいささか微妙。

優れた研究者には「材料」を提供してもらえば結構。
おそらく著者のような例は少ないので。

ルイ・ルテリエ「グランド・イリュージョン」(’13)を観る。

「謎解き」としてよく出来ている。
おまけに「マジック」も楽しめる内容。

マイケル・ケインとモーガン・フリーマンが「骨格」を支え。
マジシャンたちのパトロンとマジックの種明かしをする元マジシャン。

集められた4人の「フォー・フォースメン」の中では。
ウディ・ハレルソンの「メンタリスト」が軽妙。

FBIの特別捜査官マーク・ラファロとICPOのメラニー・ロランのやりとりもあり。
後者はどこか若き日のカトリーヌ・ドヌーヴを思わせる表情など。

「黒幕」に関するミスディレクションもなかなか。
これなら続編が作られるのも納得。
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「『専門分野』に閉じこもっても仕方ないことと何とも残念な映画」について

2024-04-23 02:37:34 | Weblog
くもりときどき晴れ。このところ天気予報がよく外れる。

養老孟司・宮﨑徹「科学のカタチ」を読む。

福岡伸一「世界は分けてもわからない」同様に。
専門分野に閉じこもっていても何もわからず。

むしろいたずらに謎が増えるだけ。
ならばもっと異なる視点でという当然。

「業界での『常識』」などどうでもよく。
それを打ち壊す方が好ましく。

「よそ者、若者、ばか者」でないとどうにも。
まあ「若者」でなくてもいいか。

少なくとも「短期間での成果」を求められるゆえの「愚」は避けたいもの。
「論文捏造」などをもたらすのみ。

ニムロッド・アーントル「プレデターズ」(’10)をおそらくは再見。

107分という長さが150分に感じられるほどのつまらなさ。
盛り上がるところがひとつもないのに驚いた次第。

肝心の「プレデターズ」にも魅力がなく。
キャストの豪華さも活きていず。

何じゃこりゃ。
「太陽にほえろ」の松田優作でなくてもそう言いたくなるほど。

今回は「ハズレ」ということで。
よくあることではあるけれど。
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「『劣化』がもたらす現実の一部と『シム・ウンギョン巡り』の終わり」について

2024-04-22 02:49:26 | Weblog
雨。一時は激しく。

コレコレ「告発 誰も晒せなかったSNSのヤバすぎる闇」を読む。

著者によって「表沙汰」になった事件があったのにふむふむ。
こういう「現実」があるのね。

おそらくはいつの時代も同じく。
「身近な関係」だけでは暮らせないということで。

犯罪の数が減っているのは事実。
ただしその統計が「正しい」のかと言われると微妙だったり。

人が暮らす上での「環境悪化」と人の「劣化」がもたらすものよ。
わが国の現状の一部だと解釈しておく。

「頂き女子」はむしろ「男子のどうしようもなさ」を浮き彫りに。
「楽しいこと」を知らないんだなと思うことしきり。

ファン・ドンヒョク「怪しい彼女」(’14)を観る。

「男女の入れ替わり」で思い出すのは大林宣彦「転校生」(’82)。
本作は「老婆が若くなる」という設定がすべて。

シム・ウンギョンは歌える人だということを確認する。
ナ・ムニの「毒舌ぶり」は楽しく。

パク・イナンの「お嬢様」への思いがなかなか。
もちろんそれには「過去の事情」があり。

かの国らしくここでも「オーディション」が。
それだけ「厳しい環境」だということで。

「いくつになっても『恋愛』はある」というのも忘れずに。
「就職」や「結婚」がラクではないことも同様に。

これで「シム・ウンギョン巡り」も終了。
いやはや楽しませて頂きましたという次第。
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「『無意識の前提』をチェックできないわれわれと『劣化』がもたらすものあるいは女子の関係のよさが男子の関係のダメさを浮き彫りにする映画」について

2024-04-21 02:37:15 | Weblog
くもりときどき晴れ。天気予報は外れる。

仲正昌樹「現代哲学の論点」を再読。

科学が「新たな宗教」になりつつある現実を覚えておこう。
もっともその「発達」が「順当」だったがどうかは微妙で。

「同じ研究結果」が異なる結論をもたらすのはなぜか。
所詮それを判断するのが人間だから。

「無意識の前提」が「世界」を「歪める」。
おまけにわれわれはそれをチェック出来ず。

いろいろな考えを持ち寄って間違っていたら直す。
結局そのあたりに落ち着きそう。

いたずらに自分の「正しさ」を言い募るなかれ。
「視点の提供」くらいに思うのがいいかも。

マル激を観る。

今回は政治資金規正法改正のデタラメさについて。
わが国の総理はデータのデジタル化がわかっていない模様。

今のままでは政治家が裏金を作り放題で。
敢えてそれを許す検察はいつでも「問題ある政治家」を排除出来る仕組み。

いずれもどうやらまた「劣化」のせい。
「国民の民度=政治家のレベル」だということを忘れずに。

繰り返すが「記者会見」は。
記者たちが事前に質問を渡して官僚が作った答弁を政治家が読む「儀式」。

それをしない神保哲生の質問にまともに答えられない首相よ。
そしていつまでもそのことを知らずにいる国民よ。

ペク・スンファ「今日よりもっと!!」(’16)を観る。

乗り物酔いのせいで高校まで片道2時間かけて歩くシム・ウギョンは「劣等生」。
担任の勧めで競歩を始めるのだがというお話。

ほのぼのとした雰囲気をどう思うかが評価の分かれ目。
いいんじゃないといった趣き。

生徒でなく先生が恋に落ちるというあたりがなかなか。
「勉強」でなく「友だち」が大事というメッセージなどもあり。

それぞれの「長所」を活かしましょうと。
「結果」を残さなくてもいいんだよと。

「女子の先輩後輩関係」が「いい感じ」に描かれるのは。
おそらくかの国の「男子の先輩後輩関係」がヒドいからだと思われるが如何。
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「『喜劇的叙事詩』の魅力と世界中の『どこでもあること』を描いた映画」について

2024-04-20 02:31:08 | Weblog
快晴。やや風強し。

フィールディング「ジョウゼフ・アンドルーズ(下)」を読む。

1742年に書かれた作品がいまだに面白いとは。
「『フラット・キャラクター=典型』の魅力」のせいか。

ブービー夫人とスリップスロップよ。
前者は「女帝」で後者は彼女を支える「執事」。

もちろんアダムス牧師も。
ジョウゼフとファニーはむしろ「味付け」だと思ってよさそう。

もっとも「ドン・キホーテ」は1615年で。
わが国で言えば「関ヶ原の戦い」の15年後のこと。

著者が127年前の作品に感銘を受けたのは事実。
ならば読者が282年後に面白いと思うのもむべなるかな。

箱田優子「ブルーアワーにぶっ飛ばす」(’19)を観る。

冒頭の少女の「ひとり遊び」が基本設定。
シム・ウンギョンは夏帆の砂田夕佳が作り出した「イマジナリーフレンド=空想上の仲間」。

東京での荒んだ生活の果てに田舎=茨城に戻って両親や兄、祖母に会い。
どうにか自分を取り戻した頃に「イマジナリーフレンド」は消える。

「ブルーアワー」とは。
「一日の始まりと終わりのあいだに一瞬だけおとずれて、空が青色に染まる静寂の時間」らしく。

「子どもの頃のしあわせ」をもっと思い出していいじゃないというお話。
田舎は「嫌いだけれど大好きな場所」でもあり。

「ふたりの会話」が好ましく。
ささくれだった者と無邪気な者。

夏帆はこんな演技が出来るのねといった趣き。
シム・ウンギョンはそれを見事に受け止めて見せる。

「田舎から都会へ出て来る者」は今も少なくなく。
多くの人々に共感されるのはそのせい。
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