退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「『定点観測』のもたらすものとこのところ復活しつつある『英国風味』あるいは納得させられる顔の女優」について

2022-12-31 03:15:02 | Weblog
晴れときどきくもり。だと思う。

今日は煙草を買いに行った以外はひきこもり。

「ドキュメント72時間」のTOP10を何となくダラダラと観る。
「見応え」という意味では文句なし。

「同じ場所にいるだけで『人生』が見える」のが素晴らしい。
「子どもたちのたくましさ」も同様に。

「つまらない映画」よりはずっとマシ。
あらためてこの番組のよさを知る。

マイケル・ベイ「トランスフォーマー 最後の騎士王」(’17)を観る。

オプティマス・プライムが「創造主」クインテッサに「洗脳」されるものの。
バンブルビーの声で「正気」に戻って地球を救うお話。

「アーサー王と円卓の騎士」に引っかけた内容。
ただし冒頭のそれとその後の展開はつながりが微妙。

イザベラのイザベラ・モナーがキュート。
スクィークスとの関係が好ましく。

いかにも「英国紳士」なアンソニー・ホプキンス。
ジョン・タットゥーロやスタンリー・トゥッチが脇を支え。

主演はマーク・ウォールバーグで「パートナー」にはローラ・ハドック。
彼女の「親戚関係のオバサンたち」がなかなか。

「主人と執事」も描かれ「英国風味のいい感じ」が散りばめられて。
監督はかの国の「好ましさ」を存分に採り入れた模様。

ジャウム・コレット=セラ「ジャングル・クルーズ」(’21)を観る。

物語の展開は微妙だけれど。
「Mr.ナイスガイ」ドウェイン・ジョンソンとエミリー・ブラント。

前者に「嘘をつかせる」設定はキャラクターにそぐわない。
後者の「わがままな姉」はいいけれど。

エミリー・ブラントについては評価された初期の作品を観ていない。
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」(’14)で初めて知ったのだったか。

本作では「クワイエット・プレイス」(’18)と似た「戦う女子」で。
彼女の顔に理由が不明なまま惹かれる。

「何事かを納得させてしまう顔」だということで。
とりあえず「今が盛り」である女優であることは確か。
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「相変わらずの妄想の力と圧倒的にダメな映画あるいはアメリカの暴力性を描いた映画とわが国のそれ」について

2022-12-30 03:00:07 | Weblog
晴れ。天気雨など。

墓参りに行く。
いちおう「親戚」が勢揃い。

上の妹の「津波の予言」の話を鼻で笑う。
今頃また「ノストラダムス」か。

現在の苦境を「チャラ」にしたい人々の妄想の力よ。
「地道な努力」もしないまま「都合のいい解釈」がある模様。

仮にそんなものが来たら「全滅」で無問題。
その種の妄想に頼る人々も含めて。

三木聡「大怪獣のあとしまつ」(’22)を観る。

ドラマ「時効警察」の監督は映画には不向きなよう。
これだけのキャストを使ってこの出来ではいやはや。

とりわけ前半が酷く。
後半はやや盛り上がりもなくはないものの。

監督の妻のふせえりも含めて「演劇畑」の人々の「過剰な演技」が映画には向かず。
下ネタの「ゲロとかウンコ」とかも「小学生並み」だもの。

久方ぶりに観た銀粉蝶は素敵。
「スナイパー」のSUMIREも悪くないけれど。

いったい何をしておるのかといった次第。
テレビと映画あるいは演劇の「差」を全くわかっていない趣き。

口直しにデスティン・ダニエル・クレットン「黒い司法 0%からの奇跡」(’19)を観る。

今から34年前のアラバマの「現実」よ。
「圧倒的な黒人差別」があり。

「冤罪」で「死刑」にされるのだから何ともはや。
「ベトナム戦争」のPTSDに苦しむ元軍人の現実も理解せず。

「アメリカに於けるローカルな白人男性の暴力性」をあらためて。
かの国の「小さな町」では必ずこの種のことが起き。

わが国でも検察権力によって同じようなことが繰り返され。
その「過ち」を隠すために死刑を早めた実例などもあり。

「司法の健全さ」については常にチェックが必要。
そもそも「人質司法」が「普通」な国だもの。

原題は「just mercy=ただ慈悲を」。
われわれの「寛容さ」は「差別主義者」にも向けられるのかどうか。
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「『呪術廻戦』に付き合うことあるいは歌舞伎に描かれた女たち」について

2022-12-29 03:16:30 | Weblog
晴れ。おだやか。

昨日はアニメ「呪術廻戦」を観ているうちにまたまた撃沈。

「感情」の描き方がかなりラフな趣き。
それぞれの「過去」は描かれるものの。

「今どき」だと思えば納得しなくもなく。
いちおうシーズン1を最後まで観る。

東堂のキャラクターの魅力がかなり大きいか。
おそらくはそこが「救い」。

ついでに「呪術廻戦0」(’21)を観る。

アニメでは「影の存在」だった乙骨が主人公で。
「ONE PIECE」同様に「友情」がメインになり。

監督はアニメと同じ朴性厚だけれど。
禪院真希の絵がかなり違った感じに。

物語は結局のところ五条悟の「掌の上」といった内容。
夏油傑の額の傷は消えていて。

いずれも面白いかと言われると微妙。
残念ながらシナリオが相当に「甘い」模様。

「観続けることの影響の大きさ」をあらためて。
要は「慣れてしまう」とそれなりに納得してしまいがちになり。

酒井順子「女を観る歌舞伎」を読む。

歌舞伎に登場する女たちを現代風に解釈したり否定したり。
「妹背山女庭訓」「仮名手本忠臣蔵」「東海道四谷怪談」「桜姫東文章」「女殺油地獄」。

「桂川連理柵」「心中宵庚申」「曽我綉侠御所染」「三人吉三巴白浪」
「青砥稿花紅彩画」「女暫」「伽羅先代萩」「菅原伝授手習鑑」「恋女房染分手綱」

「摂州合邦辻」「籠釣瓶花街酔醒」「与話情浮名横櫛」「怪談牡丹燈籠」
「播州皿屋敷」「真景累ヶ淵」「怪談乳房榎」「色彩間苅豆」「加賀美山再岩藤」

「曽根崎心中」「傾城反魂香」「近江源氏先陣館」「本朝廿四孝」「鎌倉三大記」
「祇園祭礼信仰記」「伊達娘恋緋鹿子」「彦山権現誓助剱」「八重桐廓話」「達陀」

「網模様燈籠菊桐」「堀川波鼓」「大経師昔暦」「鑓の権三重帷子」「壇浦兜軍記」
「芦屋道満大内鑑」「双蝶々曲輪日記」「新薄雪物語」「一条大蔵譚」「一谷嫩軍記」

「心中天網島」「恋娘昔八丈」「盲長屋梅加賀鳶」「於染久松色読販」「盟三五大切」
「忍夜恋曲者」「碁太平記白石噺」「人情噺文七元結」「鎌倉三代記」「夏祭浪花鑑」

そして「艶姿女舞衣」と三島歌舞伎「珍説弓張月」「鰯売恋曳網」など。
とりあえずタイトルは挙げたが内容を知っているものは少なく。

そもそも歌舞伎あるいは文楽を知っていなければタイトルそのものも読めないはず。
こういう「文化」があることは知っておくべきか。

橋本治経由でかろうじて少々。
いやはや自らの「不勉強ぶり」をあらためて。
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「好ましい文体を持つ昔の女子とその場限りの『快楽』しか提供しない人気アニメ」について

2022-12-27 04:02:38 | Weblog
晴れときどきくもり。寒さはやや緩む。

長谷川春子「踊る女と八重桃の花」を読む。

独特の文体が好ましく。
絵よりそちらの方がいい感じ。

「言葉は世界を分節すること」をあらためて。
簡単に言えば言葉によって世界の見え方が変わるということ。

そもそもわれわれの「認識能力」などたかが知れているので。
いずれ「世界」を十全に認識出来るはずもなく。

ならばその「切り口」が肝心。
もっとも最近ではそれさえ失いかけていることを忘れずに。

アニメ「呪術廻戦」を11話まで観る。

「異様に丈夫な身体を持った高校生が『呪い』を解くべく努力する」内容。
「じいちゃんの遺言」がきっかけになったりするあたりにふむふむ。

個々のエピソードは悪くないもののいささか全体的なまとまりに欠けるか。
「その場限り」という印象が残る次第。

もう少しキャラクターを丁寧にに扱って頂きたいところ。
「文脈の無さ」はいかにも「今時」だけれど。

「通奏低音」がないのが残念。
「カタルシス」を生む工夫もなく。

ひたすらに撃ち続け敵を倒すという「作業」による「快感」に似て。
なるほどこういうものが好まれるのかと思った次第。

ただしこの種の「快楽」は繰り返すが「その場限り」。
残念ながら「後を引くもの」がない。
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「微妙な科学の紹介とこれまたキャストの豪華さだけが目立つ微妙な過去を描いた映画」について

2022-12-26 02:51:34 | Weblog
晴れときどきくもり。クリスマスゆえか電車にカップルが多い。

ピーター・ムーア&マーク・ブレアリー「図説 世界を変えた50の科学」を読む。

天文学、物理学、化学、生物学、遺伝学と微生物学という割り振り。
その「選択」にはいささか「恣意」がありそう。

物理学のハイゼンベルクの項で「次に紹介する」と書かれているのに。
シュレディンガーが登場しない「謎」があったり。

「学生向けの本」だと思われるものの「きちんと」して頂きたいところ。
その一点の「いい加減さ」ですべてが「壊れる」から。

「すれっからし」の身としては記述に文句があるところも。
少なくとも「数学」がないのはダメでしょうと思うのみ。

土居裕泰「罪の声」(’20)を観る。

「グリコ森永事件の真実」を明らかにという内容だけれど。
「ダメ左翼」への「糾弾」と思っていいか。

これだけの豪華キャストを使ってこの出来ですかといった趣き。
「新聞記者の倫理ぶり」も何だか。

桜木健一、浅茅陽子や先日亡くなった佐藤蛾次郎、佐川満男に宮下順子(!)。
塩見三省、正司照枝、沼田爆、岡本麗、宇崎竜童に梶芽衣子ら「昭和な俳優陣」よ。

火野正平はやはり声がいい。
松重豊、古舘寛治、堀内正美、尾上寛之、橋本じゅん、宇野祥平、若葉竜也など。

須藤理彩、市川実日子、阿部純子は「いつも通り」。
主演は小栗旬と星野源。

敢えて言うなら「『正義』がもたらす現実の酷さ」を思うべしといったあたり。
いかにも現在の「老人世代」に受けそうな。

悪いがあらゆる世界で「ダメなジジババ」には消えて頂きたいだけ。
この種の作品が評価される意味が不明。

もっとも「過去の浅知恵」を非難するのは簡単で。
「現在のわれわれ」はどうなのかといえばほぼ「憤死」してもいいかも。
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「アラブとわが国に共通する物語と『戦争』をもたらすのは結局『人間』であることあるいは『物語』による人間の抑圧」について

2022-12-25 02:33:14 | Weblog
雪のち晴れ。いちおうクリスマス・イヴ。

「完訳 千夜一夜物語10」読了。

「ヌレンナバール姫と美しい魔女の物語」はわが国の「かぐや姫」に似て。
それ以外は従来に同じ。

美男美女が「貴種流離譚」に従って動き。
途方もなく「財宝」にあふれた空間が描かれ。

若き主人公たちは「恋愛至上主義」で。
彼もしくは彼女と一緒に居られないと「病気」になり。

この「理想郷」からすると。
そうしたものがないゆえに描かれた物語だということを納得する次第。

やはりこの物語がどう終わるのかが気になるところ。
年をまたいで知ることになるはず。

マル激を観る。

ゲスト小泉悠の「ロシア分析」にふむふむ。
軍事に関する知識が重要なことをあらためて。

さんざん「劣化」について話してきたはずの神保&宮台が同じことを指摘しない謎など。
「自らの『合理性』」を対象に当てはめても無意味なはずなのに。

わが国に関して言えば。
いたずらに防衛費を増やしてもそれが機能するかどうかは大いにあやしく。

いわゆる「軍事ゲーム」の中では「正しい」のだとしても。
所詮「机上演習の至らなさ」に終わるのではないか。

クラウゼヴィッツの「戦争論」に関する話は面白く。
「近代国家」とは程遠かったウクライナがロシアの侵攻によってそれを完成させたと。

かくも「戦力」を充実させるのが「傭兵」に頼らない「国民国家」らしい。
実は「国民の思い」が重要だったりするのも忘れずに。

かつてわが国では「つまらない嫉妬」を抱いた学者たちとマスコミに煽られ。
むしろ軍部がそれらに引きずられたことも同様に。

「ペリフェラル 接続された未来」を第八話まで観る。

ずっとこのパターンなのかと思うと微妙。
「思わせぶり」が続き過ぎていやはやといった趣き。

「謎解き=終わり」が「つまらない」のは確かだとして。
あまりに「引き延ばされても」といった趣き。

「何事かを終わらせないためのエピソードの連続」だけでは。
もっとそれらを「自然」だと思わせるつながりがないとどうにも。

本作はどうやら「策士策に溺れる」結果か。
肝心なのは「人間」なのに「物語」がそれを抑圧しているのだと言っておこう。
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「三つの物語」について

2022-12-24 03:19:50 | Weblog
『くもりときどき晴れ。少しだけ雨も。

解説・田中次郎 写真・中村庸夫「日本の海藻」を見て読む。

わが国が「海藻に恵まれた国」であることを確認する。』で昨日は撃沈。
いつものように身体が疲れていたのだろう。

晴れときどきくもり。冷えを厚着でカバー。

「完訳 千夜一夜物語10」を半分くらい読む。

やはりアラブは女子に対する差別があることを確認する。
その「怖れ方」は例えば「圧倒的な性欲あるいは狡猾さ」というかたちで描かれたり。

その内実は何かと言えば自らがそれに応えられないこと。
「男が立たない」というシンプル。

相手を「モンスター化」して「自らの弱さ」を「正当化」する手口。
それこそ単純に「弱さ」を見せればいいだけなのに。

これまた明日読了予定。
本シリーズも残り3冊に。

昨日観た分も含めて「ペリフェラル 接続された未来」を第六話まで観る。

「本筋」が見えないままに新たなキャラクターを投入して。
「物語の複雑さ」を増す設定。

ただし本作はちょいと「待て」が多すぎるような。
もう少し観客に「蜜」を与えないと。

それゆえに期待を高める仕組みか。
「焦らしのテクニック」を味わう次第。

もっとも「愉しみ」は「カタルシス」のみではなく。
とりあえず結末まで確認して評価を決めるのみ。

「収束ぶり」が「ブラボー」なことを願いつつ。
少なくともそうした気持ちにさせてくれるだけでグッド。

そうそう昨日はドラマ「sister」の最終回を確認したのだった。

「悪」が「善」に「善」が「悪」に変わる描写にふむふむ。
「冨士に立つ影」みたいに親子では移り変わらずひとりの中で。

とはいえ「エグさ」を「気持ち悪いでしょう」といった感じで見せている趣き。
その「不自然さ」がいささか残念。

「女性週刊誌のマンガ」のような。
この種の「ドロドロ」が女子たちの中にあるのは確かだけれど。

それを「不自然」だと感じてしまうのはまだまだ「勉強不足」な模様。
いずれにせよ「鈍感」なので今後も「精進」していきたい。
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「素敵な職人の作品とその背景、子役からスタートした女優あるいは伏線たっぷりだが今後の展開次第というドラマ」について

2022-12-22 03:05:30 | Weblog
くもりときどき晴れ。夜になって少しだけ降る。

池田まゆみ「ルネ・ラリック 光への軌跡」を見て読む。

アール・ヌーボーからアール・デコへ。
時代は19世紀末から20世紀へ。

ガラス工芸の世界で何かが起き。
魅力的な作品の数々が生まれた次第。

その詳細は検索して確認していただきたい。
同じ時期に「ジャポニスム」が流行したことも覚えておこう。

明治維新から大正、昭和を経て。
わが国の工芸の素晴らしさをあらためて。

やはり「職人」は好ましい存在。
その仕事ぶりを理解するのに言葉はいらない。

ドラマ「ペリフェラル 接続された未来」(’22)を第二話まで観る。

「ペリフェラル」とは「コンピュータと組み合わされた周辺機器」のことらしく。
原作は「サイバーパンク」のウィリアム・ギブソン。

今のところさまざまな伏線が張られている状態。
「仮想現実のゲーム」だと思っていたのが実は「未来」だったというのが大筋。

主演のクロエ・グレース・モリッツはロリ・ペティ「早熟のアイオワ」(’08)が最初か。
「キック・アス」(’10)は未見でリメイクの「キャリー」(’13)は観たはず。

その他には「イコライザー」(’14)「フィフス・ウェイブ」(’16)も。
微妙な魅力の女優だと言っておく(今年で25歳)。

プロデュースと監督を務めるのは「CUBE」(’97)のヴィンチェンゾ・ナターリ。
かの作品から四半世紀が過ぎて。

今後の展開次第でどうなるのかは不明。
明日以降も観ることにする。

とりあえず「雰囲気」は悪くなく。
この「量子トンネル効果」は楽しませてくれるのかどうかを確認するのみ。
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「地球が産み出したもの=鉱物の美しさと実は『母親の呪縛』がテーマな映画」について

2022-12-21 03:05:07 | Weblog
くもりときどき晴れ。冷えはそこそこ。

下林典正・石橋隆監修「プロが教える鉱物・宝石のすべてがわかる本」を見て読む。

「地球が生み出すものの美しさ」をあらためて。
物理化学的な作用の結果よ。

鉱物には時間が「詰まっている」のも忘れずに。
われわれの想像を超えるレベルでのあれこれ。

なぜそれらを「美しい」と思うのだろう。
色彩と輝きに惹かれるのはなぜ。

その答えはおそらく「そう認識するから」でしかなく。
ここでもHOWはわかるがWHYはわからないままに。

そもそもわれわれはどこから「美」という認識を手に入れたのか。
それは「進化」の上で必要なものだったのだろうかなどと。

とりあえずそうしたものを見られるのは喜ばしいのみ。
もっとも「所有欲」はないのでよろしく。

城定英夫「女子高生に殺されたい」(’22)を観る。

今頃「多重人格」かと思った次第。
ただし中原俊「櫻の園」(’90)を思わせる「演劇」の使い方が「懐かしい」。

南沙良、河合優実、莉子、茅島みずきら若手モデルたちの姿が魅力的。
田中圭と元恋人の大島優子が大枠を支えて。

「オートアサシノフィリア=自分を殺してほしい願望」という「味付け」など。
ラストは「ほぼホラー映画」の趣き。

タイトルがいささかミスリードで。
実は「母親の呪縛」というのが「正しい」はず。

主人公は「一番古い記憶は何か」と聞かれて母親が語った話を持ち出すのだから。
「臍の緒を首に巻き付けて産まれてきた」という「物語」に支配され。

「物語の在り様」はひとつだけではないことを忘れずにいたいもの。
「決定的」だと思われた過去にも異なる「展開」はあるのだから。

世武裕子の音楽も忘れずに。
今回は「ネジがきしる音」が全面に出るのがなかなか。
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「数学が使われている具体的な職種と『失敗作』をヒントに面白い物語を考えること」について

2022-12-20 02:51:59 | Weblog
くもりときどき晴れ。冷える。

ハル・サンダース「この数学、いったいいつ使うことになるの?」を読む。

原題は「When Are We Ever Gonna Have To Use This?」。
具体的な職種があれこれと紹介され。

インテリアデザイナー、栄養士、カメラマン、環境アナリスト、海洋生物学者、
株式仲買人、気象予報士、航海士、システムエンジニア、消防士、自動車整備士、

人材派遣会社スタッフ、石油技術士、パイロット、弁護士、大工、造園業、
土木技師、配管工、弁護士、薬剤師、電気工、防火管理者、保険金査定業務など。

それぞれに簡単な計算問題が用意されている内容。
見たこともない公式やそうでもない公式なども。

小中学校の数学の先生たちには是非読んでいただきたいもの。
いわゆる「数学嫌いな生徒たちの質問あるいは非難」に堂々と答えられるので。

キム・ドクス「パートタイム・スパイ」(’17)を観る。

冴えない女子はNSAの次長(!)が振り込め詐欺に引っかかったのが原因で「臨時採用」され。
「正規採用」のために努力するのだがというお話。

後半にどうにか盛り上がるものの如何せん「長すぎる」。
「物語の方向性」は悪くないのだけれど。

「冴えない女子と怒ってばかりいる女子のコンビ」はいかにもかの国らしく。
そこをもっと活かした上で90分にまとめないと(本作は117分)。

「面白くなるネタ」はこういう「失敗作」から見つけるべし。
何もないところから考えるよりラクだろうから。

例えば。

NSAの次長が振り込め詐欺に遭うエピソードはバッサリ切って。
「冴えない女子と怒ってばかりいる警察女子」が「偶然出会うエピソード」に交換。

普通は「後者が前者を助ける」というのが定石か。
まずはそこで「仲よくなる設定」に。

後者が事件の捜査に苦戦する中で前者が思いがけない力を発揮して。
いったんは窮地に陥るもののやがて「最強のコンビ」となり悪玉をやっつけると。

大筋はそんなところで。
あとは細かい展開をどうするかが問題。

それぞれの母親の在り様を絡めてもよし。
主人公たちに「妙な弱点」を付けるのもよし。

悪玉を含めた男子たちをどう配置するのかも重要で。
わが国の女優なら高畑充希と菜々緒でいかが。

「凸凹な見栄え」もすると思うし。
前者の「ダメ仲間」にヒコロヒーなど。

「ワシ」と言わせてトレンチコートを着せてビールを飲ませてタバコも吸わせて。
要は「素のままで」。

母親たちは阿佐ヶ谷姉妹の「姉」渡辺江里子と夏木マリとでよろしく。
この種の作業は「タダ」で制限もないからどこまでも出来る次第。
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