股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

オクトパスの神秘 海の賢者は語る

2021年05月06日 16時16分22秒 | 映画評論ア行

製作年:2020年
製作国:南アフリカ
日本公開:2020年9月7日
監督:ピッパ・エアリック、ジェームズ・リード
出演:クレイグ・フォスター

南アフリカの美しい海を舞台に、映像作家の男性と1匹のタコの約1年間にわたる交流を描いたドキュメンタリー。映像作家のクレイグ・フォスターは人生に疲れ、癒しを求めて南アフリカの海に潜る日々を送っていた。そんなある日、海中で1匹のタコに出会った彼は、その驚異的な生態に魅了され、毎日そのタコのもとへ通い始める。クレイグはタコとの特別な絆を築いていく中で、自らの人生を見つめ直していく。第93回アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞。Netflixで2020年9月7日から配信。

1人の男性と1匹のタコの約1年間の交流を描いたドキュメンタリー。第93回アカデミー賞では長編ドキュメンタリー賞を受賞しました。今までの人生の中で90分間もタコの事だけを考えたのは初めてだ。とにかく“すごい!”という感想しか思いつかないほど、まるで人間の男女のラブストーリー映画を観たような感覚でした。毎日のように海に潜り、1匹のタコに会いに行く映像作家のクレイグ。最初は警戒していたタコでしたが、なんと自らクレイグの傍に寄ってきて手に乗っかってきたり、胸に飛び込んできたり。自然界にいるタコってこんなに懐く生き物なのか!?と驚かされました。クレイグは息継ぎをしなければいけないため水面に上がるのだが、その時にタコも付いてくるという奇跡。もうこれは相思相愛じゃないか!!「ちょっと気になる相手…」「やだっ驚かさないで!もう嫌い!」「ちょっと待てよ!もう一度チャンスをくれ!」「やっぱりあなたが好き!一緒にいたいわ♡」といったやり取りが人間とタコの間で行われているのだから凄い!!まぁタコの本音は誰にも分からないのだけど、こんなに警戒心が無いのだから本当にクレイグのことがお気に入りなのは間違い無いのだろう。
タコの生態について知ると、天敵がたくさんいる海の中で生き延びる術に、またしても驚かされる。擬態をしたり貝殻でガードしたり。時には足を食いちぎられても、体力を温存して新しい足が生えてくるなんて知らなかったです。犬や猫と同じぐらいの知能があるなんて初耳。吸盤を使ったコミュニケーション。タコとの出会いを通してクレイグが人生を見つめ直し、前に進もうとする姿もとても素敵でした♪最愛の彼女との別れは悲しすぎるが、これが自然界のルールなのだろう。自分が知らない未知の世界に飛び込めが道は開ける。命の大切さ、生きることの過酷さ、生かされていることの意味。クレイグに、そしてタコの彼女に教えられた気がしました。海中の映像の美しさにも癒されました。チビタコたちが大人になれますように…
これからタコ焼きを食べるたびに、この映画を思い出してしまいそうだ…いやっ、もうタコ焼き食えないよ(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
コメント
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