軌道エレベーター派

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月の不思議

2010-11-11 01:21:28 | その他の雑記
 今宵は月がとても奇麗だったので月のお話を。写真を撮ろうかと思ったらあっという間に沈んでしまったのですが、地平線近くの月というのは、高い位置にある時より大きく見えますね。手を伸ばして何かを持ち、その見かけの大きさを比較すると、地平線近くの月というのはどのくらいかご存じでしょうか?

 (1)野球ボールくらい (2)500円玉くらい (3)5円玉の穴くらい

 。。。答えは(3)なんですね。でもって、地平線近くにあろうと頭の真上にあろうと、実はこの大きさは同じで、地平線近くだと大きく見えるのは目の錯覚なんだそうです。「嘘だろ?もっとでっかいよ」と思って試してみたらその通りでした。

 月というのは不思議な天体で、その起源は長いこと謎でした。大雑把にいうと、(1)親子説=地球から飛び出してできた (2)兄弟説=地球と同時にできた (3)他人説=まったく由来の異なる天体が地球の引力につかまって周回するようになった──とおおむね三つに分かれていました。
 潮汐の働きから、月の軌道が太古にはもっと地球に近かったと考えられており、これは(1)に有利だけれども、軌道に乗るほどの勢いで分裂する力を説明できなかった。一方でアポロが持ち帰った岩石の分析結果などは、組成が地球に近いものと、地球には存在しないものが両方混じっていて、すると(2)や(3)も結論になり難い。。。
 この疑問に答えたのが、1970年代に登場した「ジャイアントインパクト」でした。45億年以上前、火星と同じくらいの大きさの天体が地球に衝突し、出来立てホヤホヤで十分に冷え固まっていなかった地球は内部までえぐられ、飛び散った破片の一部が公転軌道に乗り、次第に集結して月になったというものです。
 この説に対する初期のシミュレーションなどで反論もだいたい片付き、ジャイアントインパクト仮説は前述の三つの説の矛盾を説明しうるものとして、現在ではおおむね受け入れられているようですが、近年になってもヘリウム3や色んな稀少元素、そして何よりも水が発見されるなど新発見が続き、まだまだ未知の部分が多いです。

 ところでたまに、他人(特に異性)を「太陽タイプ」と「月タイプ」に分けることがあります。単なるイメージなんですけどね。AKB48が「僕の太陽」なんて曲を出してるらしいですが(聴いたことない)、私は月タイプの方が好みです。やっぱ謎めいている方が気になるでしょう。どうでもいいですね、はい。皆さんどちらが好みでしょうか。
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