軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

「水星の魔女」に軌道エレベーター その2

2023-06-02 11:23:30 | 軌道エレベーターが登場するお話
 前回こんなこと書いたんですが、出てきましたね、「軌道エレベーター」。前回紹介したグエル君たちが、宇宙から降りてくるのに使っていました。グエルはすぐ引き返しましたが。



 公式サイトを見ても、設定の説明などを見つけられなかったので映像を観察した限りの臆測ですが、低軌道あたりから、地上までビームみたいな半透明の光線が伸びていて、そこに人が乗っている箱型の昇降機を取り付けて、光線をつたって上下するみたいです。



 宇宙世紀におけるミノフスキー粒子みたいに、この光線の周囲に重力を軽減もしくは消失させる力場のようなものが発生しているのでしょうか? すると「ガンダム Gのレコンギスタ」に登場する「キャピタル・タワー」に近いのかも知れませんが、あれは軌道エレベーターと呼べる代物ではないし、物語上も軌道エレベーターとして適切に活用されていない。

 軌道エレベーターは、エレベーター全体が軌道運動をしていることで、その構造を力学的に維持するというのが基本原理です。なので本作の場合も、本来の定義に沿った軌道エレベーターとは言えないみたいですね。
 低軌道上の宇宙船?のような施設と、単なる高層ビルの地上基部を光線で結んでいるだけなので、エレベーター全体の構成パーツもえらく少ない。ようするに便宜上「軌道エレベ-ター」と呼ばれる、異なる仕組みの機関と思われます。

 今後、設定資料集でも発売されたらチェックしてみたいとは思いますが、構造原理からして違うみたいなので、その意味では新しいというか、シンプルなビジュアルは新鮮な感じがしました。

 ストーリーのほうは、前回も書いたようにあまり熱心に観ていなかったのですが、ようやく主人公が自分で思考し、自立する展開を迎えられたのが救いですね。軌道エレベーターはもう登場しないかも知れませんが、最終回まで見届けようと思います。