軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

アニメ『君の名は。』の糸守町、小惑星の名に。

2018-11-11 16:08:09 | ニュース
 アニメ映画『君の名は。』(2016年)に登場する架空の町「糸守町」が、小惑星の正式名称 "Itomori"(113405) として命名された。
 
 小惑星 Itomori は、火星と木星の間の軌道を周回する小惑星の一つで、公転周期4.1年、直径約4km。離心率は0.141、軌道傾斜角は10.7°
 発見者は米Goodricke-Pigott天文台のRoy A. Tucker氏で、2002年に発見し、"2002SS"の仮符号が与えられていた。氏はこれまでにも『君の名は。』の新海誠監督の名前を小惑星に付けたことで知られている。

 糸守町は、映画のヒロイン三葉が住む、「岐阜県飛騨Z郡」所在するという設定の自治体。過去の天体衝突によるクレーターが浸食されてできた湖を抱える。国際天文学連合(IAU)の小惑星センターが発行した回報にはItomoriについて「アニメ映画『君の名は。』に登場する、日本の架空の町で、彗星の破片の衝突により破壊される」と解説されている。
 Tucker氏はTwitterで "I am pleased to announce that asteroid 2002 SS24 has been numbered and named (113405) Itomori."と述べている。
(軌道エレベーター派 2018/11/11)

(ここからは軌道エレベーター派の駄文です)
 このTuckerさん、天文学者であり小惑星ハンターでもあるらしいですが、日本文化が好きなのか、"Makotoshinkai"(新海誠)とか "Kinokonasu"(奈須きのこ)とか付けてるとのことです。

 小惑星、彗星などの小規模天体は、発見者に命名権が与えられますが、その前に、発見してから少なくとも4回の衝を経た観測を継続的に行って軌道確定を行わなくてはならず、根気のいる作業のようです。『君の名は。』については当サイトで色々ツッコませていただきましたが、そうやって苦労して権利を得た小惑星の名前の由来を『君の名は。』にしちゃうんですから、よっぽどファンなんでしょうね。

 自分が名づけられるとしたら、やっぱり "Orbitalelevatorfan"とか "Kidouelevatorha"とかでしょうか。



2018宇科連速報

2018-10-26 14:01:59 | ニュース

 24~26日、福岡県久留米市で「第62回宇宙科学技術連合講演会」が開かれた。
 今年の軌道エレベーター関連では、26日に「宇宙エレベーター研究開発最前線」というセッション名で、カーボンナノチューブの真空暴露実験や、超小型衛星による軌道上でのテザー展開実験に取り組んだ、静岡大などによるSTARS-Cの結果報告など11講義が行われた。
 社会科学的な観点からは、軌道エレベーターとロケットの棲み分けの考察もあり、ロケットで済む部分も少なくないとして、「宇宙エレベーターを造る価値は本当にあるのか?」という問いかけも。
 ピラーのヤング率に関する講演では、太陽などの熱の影響を考慮した研究結果を発表。地球の自転軸の傾きや対黄道面軌道傾斜角まで考慮し、熱で伸びたことによりピラーがその分コリオリ運動を行い、少なからず軌道エレベーターの振る舞いに影響を与えるという見方が披露された。

 ただし全体としては、軌道エレベーター専門の分野以外のセッションに含まれたものも含め、1日かけて計19講義が行われた昨年の宇科連に比較すると、今回は午後のみでコマ数としては半減。内容も昨年の経過報告的なものも多く、この分野の研究の広がりが頭打ちとなった様相も見せた。関係者は徳島県で開かれる来年の宇科連へ向け、講義の充実を目指している。(軌道エレベーター派 2018/10/27)

(ここからは軌道エレベーター派の雑記です)
 浮世絵ネタを書くつもりでしたが、バタバタとこの日を迎えてしまったので、今年の宇科連を取り上げようと思います。
 初めて久留米市に行ってまいりました。学問というのはどの分野でもそうですが、学会での発表は(1)前回発表テーマの経過報告 (2)新しい話題だが、それゆえに掘り下げはこれから──という感じで二極化する傾向があります。

 宇科連では、軌道エレベーターに関してもこうなってきた感があり、これはこの分野が一つの学問として確立したことでもあるので喜ばしい一方、ある程度研究者の顔ぶれも定着して頭打ちなった一面もあります。
  ですが軌道エレベーターは、科学・技術だけでなく社会科学の幅広い分野を扱いうる、まだまだ伸び白がある分野のはずなので、新規のエントリーが増えることが望まれますね。
 なお軌道エレベーター関連以外では、ひたすら自分の興味で聴講するのですが、米国の宇宙政策やプラネタリーディフェンスなどが面白かったです。

 ちなみに宇科連の後は博多に移動し、昨夜はもつ鍋と明太子を食べました。(゚Д゚)ウマー

宇宙エレベーター学会(JpSEC)開催

2017-06-09 10:53:56 | ニュース
「第9回宇宙エレベーター学会(JpSEC)講演会」が5月27日、千代田区で開かれた。
 宇宙エレベーター協会(JSEA)の主催で、年次総会にあわせて毎年開かれている。はじめにJSEAの大野修一会長=写真=がJSEAの活動概要と、米ネバダ州での開催を構想している「GSPEC」などについて説明。続いて大学や企業、団体などの9人が登壇し、「宇宙エレベーター建設構想」で有名な大林組の石川洋二氏、宇宙社会学研究機関(ARI)のレナト・リベラ・ルスカ氏らが、軌道エレベーターに関する研究成果や取り組みなどを発表した。



 現在、地球周回軌道上で実験が進行中の超小型衛星「STARS-C(はごろも)」を含む、軌道エレベーター実証実験に取り組む「STARSプロジェクト」に関しては、静岡大から能見公博、山極芳樹両教授、日本大学から青木義男教授が出席し、軌道上でテザーを伸ばすSTARS-Cの現状や、次に控えるSTARS-Eなど一連のプロジェクトの内容を解説。STARS-Eでは、伸ばしたテザーの間を小型クライマーが昇降する予定で、STARS-Cに続き世界初の軌道エレベーターを主眼とした実験になるという。(軌道エレベーター派 2017/6/9)

(以下は軌道エレベーター派の雑記です)
 長らく更新ストップしていて申し訳ありません。上記のJpSECで、今回JSEAで担当理事だったもので業務に追われておりました。そういう事情があるもので、マッチポンプ記事のため今回は控えめにしてあります。それにJpSECが終わったと思ったら今度は都議選で発狂しそうな状況ですし。
 私は主に書く仕事が中心なので、JpSECの開催業務に深くかかわるのは第1回以来かも知れません。やっぱり本来物書きだからでしょうか、イベント内容に工夫を凝らせればよかったのですが、関係者間の調整でアップアップで、とても余裕がありませんでした。次担当したら、発表以外に何か演出できたらいいのですが。
 そんな自分ではありましたが、皆様のご協力でなんとか終えることができました。登壇者の皆様、ご来場の皆様、改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

軌道エレベーター実験衛星「STARS-C」打ち上げ

2016-12-11 09:05:49 | ニュース
 初の軌道エレベーターの軌道上実験衛星「STARS-C」を運ぶHTV(こうのとり)6号機を搭載したH2Bロケットが9日深夜、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。こうのとりは無事分離され、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験モジュール「きぼう」へ運搬。STARS-Cを含む超小型衛星を国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験モジュール「きぼう」へ運搬する。
 STARS-Cは親機と子機で構成され、各機は1辺10cmの立方体。「きぼう」の船外放出器からISS進行方向の斜め下方向に放出され、高度300~400km程度の低軌道上で親子が分離して約100mのケブラー製テザーを展開。宇宙空間において、テザーを目的とする上下方向にうまく伸ばせるか、また伸ばした際に親子衛星の軌道運動にどのような影響が出るかなどを検証する。11月7日に日本航空宇宙研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターで開かれた記者会見では、STARS-C開発に携わった静岡大の山極芳樹教授(宇宙工学)は「(軌道エレベーターの実験を行う衛星は)おそらく初めての試みで、有用なデータを得られると期待している」などと述べた。

 親子分離式のテザー展開実験衛星は、STARSプロジェクトで香川大学が開発した「KUKAI」などがあり、これが初めてではないが、STARS-Cは軌道エレベーターの研究を目的とした衛星であり、宇宙空間での軌道エレベーターの実証実験は事実上世界初となる。機体は「はごろも」と愛称が名付けられ、大気圏再突入の際の様子を観測するイベントも想定しており、山極教授は「二つの衛星がそろって流れ星になる様子は珍しいはず」と話す。
 同大や日本大などは、STARS-Cに続き、展開したテザーの間で小型機械を昇降させる実験衛星「STARS-E」も開発中で、理論やSFの中に終始していた軌道エレベーターの構想や研究が本格化することが期待される。(軌道エレベーター派 2016/12/11)

第8回「宇宙エレベーターチャレンジ」(SPEC016)水戸市で開催

2016-12-01 22:06:48 | ニュース
 一般社団法人「宇宙エレベーター協会(JSEA)」(大野修一会長)が主催する、軌道エレベーターの技術競技大会「宇宙エレベーターチャレンジ」(SPEC2016)が今月5、6日の2日間、水戸市の千波公園で開かれた。
 8回目となる今年は、初の都市部での開催で、大学や企業、個人有志など約20チームが参加。高度は最高で約200mとこれまでに比べ小規模で実施され、バルーンから吊り下ろしたロープ式とベルト式の2種類のケーブル(テザー)を、各チームが自作したクライマーを昇降させて性能を競った。エントリーしたクライマーの中には、ベルトのねじれを補正するバンパーを取り付けた小田原城北工業高等学校新機械技術部のクライマーや、上下左右どの向きにもテザーを通せる、湘南工科大+大林組チームによる球形の機体など、ユニークなクライマーが参戦した。(軌道エレベーター派 2016/12/1)

(以下は軌道エレベーター派の雑記です)
 なかなか更新ができず申し訳ありません。SPECにはこれまでも運営側に片足を突っ込んだ立場でしたが、JSEAの理事に戻ったので、今回は完全に運営スタッフとして参加してました。
 今年は小規模開催で、内容に関しても例年通りであまり書くことがないのですが、会場の千波公園の緑地は、千波湖の向こうにビル群や交通量の多い幹線道路が見えて、これまで郊外やサーキットなど、住宅密集地や都市部からは離れた場所で開催してきたこともあり何とも新鮮でありました。この場所になったのは、何でも偕楽園に日本最古のエレベーターが保存されている場所だとかで、話題づくりもあって地元の方々と話がまとまった次第です。公園の一部だから「ついでに見に来た」という一般客が多く、これも雰囲気がかなり違い、会場で配ってたポケットブック300部が全部捌けてしまった。
 
 私はマスコミ対応や写真撮影係などをやっていたのですが、掲揚しているバルーンを遠くから撮影しようと思って湖沿いに公園を歩いてると、白鳥が歩道を歩いてたりするんですよ。で、水戸黄門像の辺りに行くと人だかり。

 みんなポケモンGOやっとる。

 私も、名物のりんごソフトクリームを食べながらちょこっとだけ起動しましたが、特にレアなポケモンの収穫はありませんでした。
 それにしても、SPECは技術的な意義は未知数なので、人の多い場所でやるお祭りにした方が良いと前から思っていました。安全性と二律背反ではありますが、各マスコミの水戸支局もすぐ近くだし、こういう場所での開催を模索していければと感じました。