軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

10周年

2019-04-19 21:21:42 | その他の雑記
この軌道エレベーター派、今月でとうとう10周年を迎えました。
 正確には2009年の4月下旬スタートなのですが、月初めからURLを取得し作業していたので、単純化のために開設記念日を漠然と「4月1日以降」とし、エイプリルフールの1日を避け、2日以降に「〇周年」の告知を行っています。

 その告知も10回目となりました。ここまで続けてこられたのも、ひとえに自分の努力の賜物。。。ではなく、皆様のご愛顧のお陰です。誠にありがとうございます。

 10周年を機に、サイト開設に至るまでの、管理人のいわば「軌道エレベーター史」に若干触れようと思います。単なる独り語りですが、お付き合いいただければ幸いです。

1. 軌道エレベーターを認識した時
 このサイトを始めたのは、宇宙エレベーター協会(JSEA)を有志で立ち上げた翌年のことです。しかし「軌道エレベーター」をはっきりと認識したのはずっと遡り、中学生の頃に観た「超時空世紀オーガス」であったと記憶しています。
 世界で最初に軌道エレベーターを映像で描いたと思われる「宇宙空母ブルーノア」も観ていましたが、幼い頃でよく覚えていません。登場した途端ぶっ壊されちゃうからかも知れません。
 これに対し「オーガス」では巨大な軌道エレベーターがオープニングにも登場し、終盤の舞台にもなったのでよく覚えています。「軌道エレベーター」というキーワードが、この時に刷り込まれたのであります。

 ただし当時は、宇宙に届く巨大構造物がなぜ直立していられるのか、理解は曖昧でした。その後「楽園の泉」を読んで納得し、その構造原理のシンプルさと美しさに強い感銘を受けました。その「楽園の泉」の出版社に就職したのは、何かの因縁でしょうか。。。5年で辞めましたが、当時の同期に好きなSFを聞かれて迷わず「楽園の泉」と答え、「あれをSFというんだと思う」と言ったものです。

 ここまでは情報の受け手でしかなかったのですが、いつか軌道エレベーターのスゴさを発信する側になりたいと思っていました。


2. 軌道エレベーター活動の開始
 私個人の具体的な「軌道エレベーター活動」と呼ぶべき行為は、2005年に故金子隆一先生を取材したことがスタートだったと言えます。
 以来、独りで細々と情報を集めたり原稿を書いたりしていたのですが、2007年に「宇宙エレベータ ~科学者の夢みる未来~」の取材で日本科学未来館の方から、JSEAの友人たちを教えていただき合流。2008年に協会を正式発足させました。
 同志ができたことや、1人ではできなかった活動の機会を得たことは、それは大変嬉しく、楽しかったのですが、自分の中ではやっぱり「軌道エレベーター」であり、どうしてもこだわりや違和感が消えません。
 そこで「軌道エレベーター」で語れないストレスの解消や、JSEAの枠組の中ではできないこと、書けないことを自由にやる場を作ろう、そして何よりも「軌道エレベーター」という名を絶やすまいと、個人ブログを始めることにしました。


3. 軌道エレベーター派の誕生
 早川書房から復刊となった「軌道エレベータ -宇宙へ架ける橋-」(復刊時のタイトルは「軌道エレベーター」と最後を伸ばす)の巻末に掲載されている、JSEA会長と金子隆一氏の対談に、次のようなくだりがあります。

 協会内にも「軌道エレベーター」のほうがかっこいいという人たちがいましてね。
 「軌道エレベーター派」として「宇宙エレベーター」派とは一線を画す、
 「軌道エレベーター」のホームページを作ろうなんて言っているんですよ。


 これはまさしく私のことであります。ブログタイトルはこの呼び名の通り「軌道エレベーター派」としました。つーか、いまだに私1人だけなんですが。。。
 かくして、我が軌道派の長い旅路が始まったのであります。めでたし、めでたし。。。かどうかはともかく、始めた当初は10年も続くとは考えていませんでした。

 この間に公私の環境がかなり変化して、更新機会が減っていること、深くお詫び申し上げます。何よりも、力不足ゆえに「軌道エレベーター」の名の復権という野望の成就は、いまだに成し得ていません。
 巷では「宇宙エレベーター」の名が跳梁跋扈しております。しかし、しかしであります。
 
 それがどうした。

誰が何と言おうと、軌道エレベーターという名の方がカッコ良くて美しいのだ! (`д´)/
 「軌道」の復権は道半ばですが「軌道エレベーター」の名を潰えさせてなるものか。この不利な、不遇な境遇にあっても、軌道派の闘いはなお続くのであります。



 10周年にあたり、「軌道エレベーター派宣言」をここに再掲します。

軌道エレベーター派宣言



 一. 軌道エレベーター派(以下、軌道派と略す)は、「軌道エレベーター」の名を世に定着させることを目的に活動する。手段は問わない。
 一. 軌道派は、公私の場で極力「軌道エレベーター」の名称を使用する。
 一. みだりに「宇宙エレベーター」と発言した者は厳罰に処す。それが認められるのは、あえて軌道エレベーターと区別して述べる時など、やむをえない場合に限る。
 一. 自らが軌道派であることを公に表明することは認められるが、他人が軌道派であると知っていても明かしてはならない。
 一. 軌道派同士がその確認をする際は、握手の時に中指で相手の掌をくすぐることで伝える。
 一. 毎年7月31日を「軌道エレベーターの日」と定める。これは、1960年7月31日にユーリ・アルツターノフが静止軌道エレベーターの基本原理を公にしたことにちなみ、その功績を顕彰するものである。(これはマジ)


 とにかくも、11年目以降も、軌道エレベーター派は「軌道」の名にこだわり続けます。全世界、全宇宙、全次元にあまねく存在するであろう軌道派の皆さんのご支持をいただければ幸いです。長くなりましたが、10周年の挨拶にかえさせていただきます。
 どうぞ今後とも、軌道エレベーター派をよろしくお願いいたします。

 今回を含め3回、10周年に関連する内容をお送りします。次回は新企画です。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする