この1週間、キレそうなくらい忙しくて、更新できず申し訳ありませんでした。さて、皆さん金環日食ご覧になりましたか? 私はちゃんと見ることはできなかったのですが、それに絡んだ仕事をしていたのでまあ満喫できた方かも知れません。この現象を利用して、太陽の直径を測ったり気温の変化を調べたりと、学術的にも成果が多かったみたいです。
今回のような「太陽をぎりぎり覆い隠さない」日食や皆既日食というのは、今の時代しか見られない現象だそうです。とは言っても人間生活の感覚とはスケールが異なりますが、月は地球との間で潮汐によって運動エネルギーをやり取りしていて、角運動量を少~しずつ奪い取っているんですよね。この結果、月はだんだん公転軌道を広げて地球から離れつつあり(正確には両方が共通重心から離れてる)、地球は地球で、わずかずつ自転速度が遅くなっています。うるう秒の調整が必要なのはこのためです。ですので、遠い未来(6億年くらい先らしい)、地球からの月の見かけの大きさは小さくなり、皆既日食や金環日食は見られなくなるんだとか。
ちなみに、だいぶ前に「軌道エレベーターから日食は見えるか」なんてことを書いたのですが、日食というのは、黄道面と白道面の交点と太陽を結んだ直線の、延長線上にある地域を中心に見られるものです。この線に対し、基本的に赤道面に沿うか、それに近い公転面を描く軌道エレベーターが重なるのは、かなり頻度は低いかも知れませんね。
しかし、運よく重なった時には、地上で金環や皆既日食が失われてしまった時代でも、軌道エレベーターに昇ればそれが見ることができるかも知れないなあ、とも考えました。もっとも個人的には、数千万年とか数億年も人類文明が存続しているとは思えないし、仮に生き残っていたとしても、もはや地球にはほとんどいなくなっているだろうと思うのですが。
それにしても、全国的に話題となった今回の金環日食でしたが、事前の盛り上がりっぷりに「流行りもの臭」がプンプンしていて、内心ではちょっと引いてしまっていました。ほとんどの人が価値を置いているのは非日常の体験の共有であって、現象そのものに興味を持っていた人はどれほどいたんでしょうか。周りから浮くのを怖れる意識の裏返しのような気もするし、特に日本人はそんな傾向が強いように見えます(周りに合わせて安心したいだけなんじゃないのか?)。それでも、こういう体験を機に天文学に興味を持ったり、科学にハマる子供がほんのわずかでも出てくるなら、きっと無駄ではないのでしょう。
日食観察用のグラスなどを買った方、まだ捨てないで置いたほうがいいですよ。6月6日には金星の太陽面通過の現象があります。目のいい人なら見えるかもしれないということです。ただし目を痛めないよう気をつけましょう。
今回のような「太陽をぎりぎり覆い隠さない」日食や皆既日食というのは、今の時代しか見られない現象だそうです。とは言っても人間生活の感覚とはスケールが異なりますが、月は地球との間で潮汐によって運動エネルギーをやり取りしていて、角運動量を少~しずつ奪い取っているんですよね。この結果、月はだんだん公転軌道を広げて地球から離れつつあり(正確には両方が共通重心から離れてる)、地球は地球で、わずかずつ自転速度が遅くなっています。うるう秒の調整が必要なのはこのためです。ですので、遠い未来(6億年くらい先らしい)、地球からの月の見かけの大きさは小さくなり、皆既日食や金環日食は見られなくなるんだとか。
ちなみに、だいぶ前に「軌道エレベーターから日食は見えるか」なんてことを書いたのですが、日食というのは、黄道面と白道面の交点と太陽を結んだ直線の、延長線上にある地域を中心に見られるものです。この線に対し、基本的に赤道面に沿うか、それに近い公転面を描く軌道エレベーターが重なるのは、かなり頻度は低いかも知れませんね。
しかし、運よく重なった時には、地上で金環や皆既日食が失われてしまった時代でも、軌道エレベーターに昇ればそれが見ることができるかも知れないなあ、とも考えました。もっとも個人的には、数千万年とか数億年も人類文明が存続しているとは思えないし、仮に生き残っていたとしても、もはや地球にはほとんどいなくなっているだろうと思うのですが。
それにしても、全国的に話題となった今回の金環日食でしたが、事前の盛り上がりっぷりに「流行りもの臭」がプンプンしていて、内心ではちょっと引いてしまっていました。ほとんどの人が価値を置いているのは非日常の体験の共有であって、現象そのものに興味を持っていた人はどれほどいたんでしょうか。周りから浮くのを怖れる意識の裏返しのような気もするし、特に日本人はそんな傾向が強いように見えます(周りに合わせて安心したいだけなんじゃないのか?)。それでも、こういう体験を機に天文学に興味を持ったり、科学にハマる子供がほんのわずかでも出てくるなら、きっと無駄ではないのでしょう。
日食観察用のグラスなどを買った方、まだ捨てないで置いたほうがいいですよ。6月6日には金星の太陽面通過の現象があります。目のいい人なら見えるかもしれないということです。ただし目を痛めないよう気をつけましょう。