軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

今年もお世話になりました

2014-12-31 12:50:26 | その他の雑記
 大晦日ですよ。今年もあと数時間です。前回、今年の反省点を述べましたが、「軌道エレベーター派」の立場で振り返ってみると、サイト開設から5年が過ぎて、ちょっと意外な変化があったと感じています。
 「軌道エレベーター派」という言葉を、私のペンネームとして使うようになったということです。この言葉には「軌道」の名を愛する「人」「集団」「主義主張」「立場」「活動」「努力目標」などなど、一言で姿勢を伝えられて、かついろんな人の層を表せるので、結構便利に感じています(実は軌道派に属する人の英語名として"Orbitarian"なんて呼び方もどうかと妄想してたりもします)。開設当初は、ほかにいい名称もなかったからそのまま使ったという程度だったのですが、思いのほか使い勝手が良くて結果的に正しかったと思います。

 それが今年、『宇宙エレベーターの本』の原稿を引き受ける段になって、「宇宙」派であるほかの執筆陣と区別する上で、これをペンネームとして表記しました。一応、ほかにもペンネームを持ってはいるのですが、やはりこの活動ではこれがもっとも良かろうと思うようになりました。
 ただし、今のところ私1人だから使っているのであって、「軌道エレベーター派」は「軌道エレベーターを愛し、守ろうとする志を持つすべての人の参加を歓迎します」と宣言でうたっている以上、独占するつもりはありません。立場を公言する同志(軌道派には、他人が軌道派であることを明かしてはならないという掟がある)が増えた時には、「軌道エレベーター派」に何か語句を添えて、区別を図ろうと思います。「軌道エレベーター派事務局」とか「開祖」とか「総帥」とか「教祖」とか。。。まーいつのことやら。先日、宇宙エレベーター協会の忘年会で「軌道エレベーター派? あーまだあるんだ」と言われた時は心が折れそうになりました。 (´・ω・`)

 そんなこんなで、思わぬ変化は出てくるものの、「軌道派」であることの一貫性は変わりません。来年こそは、軌道エレベーターの逆襲の年にしたいと思います。ご覧くださった皆様、今年も1年、誠にありがとうございました。よいお年をお迎えください。

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今年の反省

2014-12-26 22:59:26 | その他の雑記
みなさん、こんばんは。サンタさんからプレゼントもらえましたか?
 。。。それはそれとして、今年もあと5日。きょうが仕事納めという方も多いことでしょう。よい1年でしたでしょうか。私はというと、振り返ってみると、今年一番身にしみたのは、やることとやらないことをはっきり区別しないとロクなことがない。やらないと決めたことを未練がましくチョコチョコやったりするもんじゃない、ということでした。理屈ではわかっていても、実際キャパを超えて色々抱え込んでしまい、その決断の鈍さを後悔するというか反省するというか、いつまでも忸怩たる思いにさいなまれつつ、放り投げるわけにもいかずブツブツ言いながら続けるという状況に陥りました。
 「できないことはできない、とはっきり言うのがプロの責任」と、宇宙エレベーター協会の運営に、今よりも深くかかわっていた頃、ほかの人たちに連呼していたにもかかわらず、感情で物事を判断してアップアップになった1年でした。


 こういうこと、わかっていたつもりだったのですけどね。これが今年の反省点。。。

。。。なのですが、
 今、「もう一つ新しいサイトを立ち上げたい」という誘惑に駆られて悩んでいます。軌道エレベーターにも、科学にも宇宙にもまったく関係ない、ひたすら私の趣味というか嗜好に徹した内容なのですが、気がつくとそのことばかり考えていて、自然にコーナー編成や更新パターン、文章表現の仕方などの基準づくりが頭に浮かんできます。
 しかし、この軌道エレベーター派でさえ結構更新作業は大変でして、こんな内容でもそれなりに時間がかかるんです。「それでもう一つやったら破綻するね」と、もう1人の自分がつぶやいている。わかってる、わかってるんだけど、本当にやりたいことというのは、「やらずにはいられない」ことであって、たいていそれを断念することができないのが、自分という人間なのだということも自覚してたりします。内なる自分の欲求を知ってしまった者は、知らなかった自分には決して戻れない。見ない振りをしても、それは自己欺瞞だとわかってしまっている。
 現在、仕事量や時間配分をシミュレートして、何を選択して何を捨てるか思案中ではありますが、そのせいで、すでにそっちのけになっていることも出てきている有様。我ながら本当に懲りないなあ、と実感している年の瀬であります。皆様も悔い無き選択を。

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軌道エレベーターと宗教

2014-12-16 21:37:34 | その他の雑記
 先日「軌道エレベーターが登場するお話」で『マザーズ・タワー』を扱った際、「軌道エレベーターの実現主体として、宗教団体は有力候補だと考えている」と書きましたが、そのことについてもう少し詳しく書きたいと思います。すなわち、軌道エレベーターを最初に実現する主体は誰か?

 あくまで私見ですが、一番現実味がありそうなのは、いくつかの有力国家と、各国の企業などでつくる国際コンソーシアムではないかと考えています。複数の国家同士のすり合わせで合意形成と関連条約の締結がなされ、その後押しを受けた各国の企業や団体を含めて共同事業体をつくる。現実でいうと、英仏海峡トンネルを造ったTransmanche Linkなどが例です。軌道エレベーターの場合は安全保障に大きく関わるので、この場合の有力国家とは、政治・軍事面でイニシアチブを持つ国家を当然含むことになるでしょう。
 もちろんその前段階として、実現のための委員会などの組織作りがくるわけですが。ただし国連のような既存の国際機関は、小説などでは軌道エレベーターの建設主体としてよく登場するのですが、大国の隠れ簑に使われることはあっても、真の意味での主体としてはかなり可能性が低いと考えます。そもそも国連の意思決定は安保理常任理事国=第二次大戦の戦勝国兼核大国が牛耳ってるんだし、国連は収益性のある資産の保有などできないしね。この点については、いずれ稿を改めて論じたいと思っています。

 で、ここからが本題になりますが、このほかに軽視できない候補の一つが宗教団体なんですよね。特定の信仰やカリスマの下で、熱狂的な団結力と資金力を有し、職種や階層の垣根を越えて社会を蚕食しながら影響力を発揮する。地域のコミュニティから国家レベルまで、政財界や様々な産業にシンパを配し、多面的な「力」を有する集団としては、相当な有力候補ではないかと。
 それに宗教と巨大建造物ってよくセットになるもので、現に日本国内だけでも、ドデカイ宗教施設や偶像って山ほどあるじゃないですか。茨城県牛久市の「牛久大仏」なんて、「ブロンズ製の仏像」としては世界一の大きさなんだとか。しかも、記紀にも登場する天之御柱なり、ジェイコブズ・ラダーなり、バベルの塔なりに見るように、「天へ届く塔」はいろんな宗教や神話に共通するシンボル的概念ですから、信仰厚い人々が軌道エレベーターを造るというモチベーションをいったん得てしまったら、一般人・組織人なら諦めてしまうハードルを突き崩し、強引に実現させるかも知れません。つまり、トンデモない非常識なことを平気でやる、と(身に覚えが。。。)。
 まー仮に私が宗教団体の教祖だとして、「信仰と権威の強化のために軌道エレベーターが欲しい」と思ったら、各国政府や研究機関、企業などに信徒を潜り込ませたり、多額の献金をしたりして、表向きは公益のために建造させます。で、出来上がったら今度は軌道エレベーターにかかわる部署を信徒や同志だらけにして、事実上乗っ取ってしまうことを考えるでしょうね。

 一方で宗教が持つ厄介な性質が、排他性が強くて嫉妬深く、異なる信仰との共存を認めることが極めて少ないということです。そういう信仰を持つ思想集団からすると、もし誰かほかの存在がシンボルとしての軌道エレベーターを造ろうとなったら、自分たちの権威を損ねるとして反対の声を上げることでしょう。そりゃ面白くないよなあ。
 軌道エレベーターを造る反動が最も大きくなる瞬間というのは、それが現実味を帯びた時だと思われますが、その反対の声を上げる壁としても、宗教は大きな候補となるに違いありません。そして同じ信仰を持つ集団の中にも、穏健派も急進派もいるものですから、原理主義的でファナティックな勢力は、いずれ破壊工作を行う予備軍にもなりうるでしょう。

 断っておきますが、私個人は無神論者で、神も仏も、死後の世界も輪廻転生もまったく信じていません。この軌道エレベーター派も、いかなる信仰も支持するものではありません。しかし、人は誰でも何かしら拠り所を欲するものですから、宗教が多くの人にとって重要な意味を持つのは、むしろ自然なことだと考えています。それだけに、自分たちで軌道エレベーターを造りかねないほど大きな力を発揮もすれば、歴史上ほとんどの戦争に宗教が関係しているように、対立の種になると非常に根深いものにもなりうると考えるわけです。

 科学と宗教の兼ね合いについては、以前こんなことを書いたことがありますが、軌道エレベーターという「科学」は、現存する宗教・信仰と共存や棲み分けをする上で、有利な取引材料を持っていないように思えます。今のところ、軌道エレベーターの議論に、宗教はほとんど登場しませんが、実現を目指すのであれば、多くの宗教との擦り合わせは避けて通れない道になるに違いありません。

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観てきた

2014-12-10 21:11:56 | その他の雑記
『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』、初日に観てきたぜ!
詳しい感想を書くかは思案中ですが、
こりゃあ続編作らんとファンは納得できないんじゃないかなあ。
それにしても、
生きていたのか、○○○ー!
ヽ(*゜∀゜)ノ

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遺灰を打ち上げる「宇宙葬」、日本でも申し込み受け付け

2014-12-05 20:54:03 | ニュース
遺灰を打ち上げる「宇宙葬」、日本でも申し込み受け付け

 亡くなったあの人が星になり、地球の周りを回っている--遺灰のカプセルを積んだ人工衛星を打ち上げる「宇宙葬」のサービスが日本でも募集を行い、話題を呼んでいる。スマートフォンのアプリで軌道を追跡でき、大気圏に再突入する時期や位置も把握可能だ。

 宇宙葬は、1997年に米国の企業が実施して以降、民間宇宙ロケットの打ち上げが盛んになるのに伴い、徐々に希望者を増やしている。このうち、米カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くエリジウム・スペース社は、日本でも申し込みの受け付けを行っている。
 申込者の元には約1cm四方のアルミ製容器が送られ、遺灰を封入。これを大勢の申込者の容器と合わせて小型衛星に最大約400個収納し、ほかの宇宙計画の宇宙機など相乗りでロケットに積み込んで打ち上げ、高度数百kmで地球を周回する低軌道に乗せられる。
 1件1990ドル(12/5のUSDJPY終値換算でおよそ23万8000円)で、容器には3文字まで刻印ができる。打ち上げられた衛星は、スマートフォンやタブレットに無料のアプリをダウンロードすれば、常に位置が確認でき、肉眼では見えないものの、自宅の上空付近を通過する時刻にはアラームで知らせてくれる。衛星は数か月~1年ほどで大気圏に再突入して燃え尽きる。必ずしも自分の住む土地の上空になるとは限らないが、運が良ければ流れ星となって光る様子が見られる可能性も。

 同社は近く最初の打ち上げを目指しており、今年6月に都内で開かれた宇宙関連イベントに出席した同社CEOのトマ・シベ氏は「今、多くの起業家たちが次々に宇宙へ行く新しい方法を生み出しているが、我々は宇宙の美しさやロマンを生かしたい。天の川や流れ星など、星空の美しいイメージを持つ宇宙葬は、日本の葬送文化にも合っていると思う」と語った。焼却された遺灰は、税関の検疫を問題なく通過できることから、現在打ち上げを扱うのは遺灰のみだが、将来は遺品や思い出の品なども打ち上げるサービスも検討したいという。
 関連会社「スペースシフト」の金本成生さんは「きょう、おじいちゃんが夜空に上がってくるといった感じで、新しい故人のしのび方ができるようになる」と話し、日本でも事業を広く展開し、宇宙葬の文化を定着させていきたいとしている。エリジウムスペース社のホームページ(日本語版)はこちら。(軌道エレベーター派 2014/12/5)

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