もう飽きた 佐野洋子

2011-08-18 10:19:11 | ヤナバ生活
 「やくにたたない日々」そんなタイトルの本を先月末に読んで以来、大町の図書館に行くたびに佐野洋子さんのエッセイを借りだしては読んできた。 僕達夫婦にとって両親は既に介護の対象に成り得ない遠い世界の人となってしまっているので、彼女が文中で表現している「ボケた親の介護を施設に放り込んでしまった」なんて罪悪感を味わう心配は無い。 けれど、自分たち身がこの先どのようになって行くものか? 物忘れや日常的な一連の動作での不手際に戸惑いを覚える事も多く、彼女のエッセイの中で語られる話に共感を覚えつつ読んでいました。

 しかし、彼女の今で言えば中年の年代で亡くなった父、その亡き後に自分たちを育ててくれた母親の生き様、それに対する愛憎。 こどもの内に亡くなった兄弟、 優しく接してくれた親戚の小母さん(母親の妹)。 そんな人々との関わりや著者自身の行動を「これでもか!!」と云うほどの文章にして、月間雑誌に掲載した24編。 それを一冊の本にまとめたのが、母親の名前をタイトルにした「シズコさん」。

 それを読み終えた今は「佐野洋子は、もう十分すぎるくらい読んだ」あるいは「もう読まなくてもいいや」の気分です。 佐野洋子さんの本は、言ってみれば知ってる世界を「なるほどねー」てな感じで読ませてくれて、暇つぶしに1・2冊は良いけれど、それ以上はご馳走さんですかね。


 でもって、今読みつつある本はアヴィ・スタインバーグ著「刑務所図書館の人々」、サブタイトルは「ハーバードを出て司書になった男の日記」。 ボストン近郊の刑務所の中にある図書館に司書として勤務し始める事になった経緯から、図書館の運営に協力するよう選抜された囚人、刑務所の刑務官、そんな人々の人間模様、 囚人間の違法連絡場所(郵便ポスト)としても利用される図書室の空間。 そんな知らない世界を見せてくれます。
 昨日読み始めて、今朝読み始めたページは398p。 かなり快調なペースで楽しく読み進める本です。
コメント    この記事についてブログを書く
« 木崎湖花火大会 | トップ | アルプス囲碁村会館の中 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。