よく格闘技のジムなどで格闘技をやっている人間は暴力をふるってはいけないと言うのを聞く。でもしかしそんなことを上から目線でいってもだめだ、大事なことは暴力をふるわないという雰囲気をクラブのコミュニティが持つことだ、ただ言うだけではなく、そういう環境で暴力はいけないということを伝えることが一番大事だと思う。暴力をふるうなとか言っていてもまわりが武勇伝ややんちゃばなしを自慢する、うっとうしいと思うのは骨折をしたとか、誰々が鼻をおったとかおられたとかそういうけがをした話を当たり前のようにする。こういう話を抵抗なく、中には自慢げに話すような人間もいるのだが、私はこういうことを平気で言える人間は人にけがをさせたり、したりすることを当たり前に思っている、一般的に感覚がずれているアウトローだと認識している。
フランスの哲学者であるロラン・バルトは言葉づかいで人は決まると言っているが、クラブに平和的な雰囲気をつくりたかったら責任者がしっかりとした言葉を持つことが大事だ。日本のことわざにも類は友を呼ぶと言う言葉があるが責任者の教養がひくければそのまわりには同じような人間かそれ以下の人間しか集まってこない、私の見解では学力がひくいと言葉を深く解釈できない、考え方がものすごく単純なので刺激でしか動かない、結局そういう群れはアウトローややんちゃですが集まる質のわるい集団だと思っている。しかし一方その責任者に教養があれば、そのむれにはおのずとしっかりとした人たちが集まってくる。乱暴な言葉をつかわない、語彙力が高い、知的である、そういう要素をもったコミュニティからは決して暴力的なものは生まれないと思っている。うちのクラブがボクシングのほかにも英語などの教育を重んじるのはうちのコミュニティを平和でかつ健全なクラブにしたいと考えているからだ。