脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

Have you ever seen a rain?

2009-03-06 | Weblog
欧米では日本人のような東洋人は、かなり若く見られるらしい。
知恩に言わせると、20歳ぐらいまでは子供料金でバスパスが買えるらしい。
そんでもって自分のここでのあだ名というか、しばしばみんなからBoyと呼ばれた。
このBoyという言葉トレーナーが使うのであれば問題ないのだが、周りがつかうとなると少し違う、文字通り少年なのだ。
最初そう呼ばれるたびにカチンときていた。
そのことを知恩に話すと、仕方がないという、彼女も(韓国人or日系人?)であるので、かなり若く見られるらしく、逆にそんなことを気にするから子供なんだと言われ、その言葉に対しても自分はカチンときていた。
ある時自分よりも2階級か3階級ぐらいの人間とスパーリングをした。
スパーリングといっても、ここではその度合いというのがあって、言ってみればこのスパーはマスのようなものである。
しかし自分にとってこの時のスパは勝手が違った、なぜならこの相手というのが、日ごろから自分を小ばかにしている人間で、自分にしてみたら、こいつだけはいつかやってやろうという気持ちがあったので、かなり気合をいれてパンチをうっていったのだ。
怒りとも言える感情を、相手にこめてうつのだから、当然相手も本気になり打ち返す。そしてその相手の打ったアッパーが、自分のあごをかすめ口から血が出てかなり出血してしまった。
ここでStopという声が入り、スパーは中断。
この時かなり周りの人間は引いていたことを覚えている。
終わって、自分の相手であったタワーが自分に大丈夫かと聞いてきた。
それに対して大丈夫やと答えたのだが、この事件以来彼は自分を小ばかにすることはなくなったのである。
こんなことを言えば暴力を肯定するように聞こえてしまうが、若い時人間はやらなきゃならないときがある。
自分が彼に対して頭にきていたのは、同じボクシングを競技する人間なのに半人前扱いされたことである。
「俺はこのクラブに入ったのは、自分がどれだけできるか試すためだ。
お前らと違って俺は真剣だし、覚悟もある程度決めている」今から考えれば笑えることであるが、当時はそういうプライドをもっていたことは確かなことである。
プライドというものは持ち続けてなんぼのものである。
完膚なきまでにたたかれても、どういう状況でも持ち続けることができるからこそ、信念、プライドである。
松尾くんが日記に、思うようにいかなかったら機嫌がわるくなったり、やめる人間のがいると言っていたが、確かにそういうたぐいの人間も、ある種のプライドがあるのであろう。
しかしそういうプライドは単に傷ついたといった程度ももので、自分に言わせれば決して人生のこやしにならないくだらない感情である。
自分はそのプライドを持ち続けて競技した。
自分が持ったのは、日本人として、ここで真剣に競技するものとしてのプライドである。
そして自分が真剣に競技していく中で、いつしか周りの人間も自分をBoyと呼ばなくなった。
そしてキャプテンであったホクが引退する時、自分の片袖の部分にはCaptainという文字が入ったのである。
こんなことを書いたが正直言って、自分はそれほどむこうで活躍したわけでもなければ、優秀な選手でもなかった。
自分のような選手ははいてすてるほどいる。
しかしこういう人間でも周りが認め、言葉の壁はあるけれどもリーダーに選んだのである。
むこうでわかったことは、人に認められるということは、たいへんなことであると言うことである。
たぶん自分がこうして人から認められたのは、自分が優秀な選手だからではない、たたかれてもたたかれても、そのプライドを持ち続けがんばったからである。
イチローのような優秀な選手はそうざらにはいないだろう。そしてそういう優秀な選手に誰もがなれるはずはない。
しかしプライドや信念はは誰でも持つことはできる。
自分の言う信念、プライドとは自分が真剣にうちこめる理由である。
そのたたかれてもたたかれても持ち続けることができる信念やプライドをもった時、人は変わる、そして何よりも周りが変わっていく、そして、たとえそれが小さなことであっても周りに影響を与える人間となるのである。
特にボクシングを競技としてはじめる人には、自分がなぜボクシングをやるのかというのを真剣に考えてほしい、もし本当にそう考え自分の信念やプライドをもったならば、少なくともボクシングを競技する上では、つまらないことで機嫌を悪くしたり、やめたりはしないであろう。





















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