私の住む北海道の東の果ては、平地でも冷涼な気候で農作物が取れません。唯一収穫できるのが草です。本来の酪農は人が食べれない草などを与えて、人が食べることができる牛乳や肉にい変えてくれる牛を飼っているのです。北海道の農業は国の開発によって移住する農民が作ってきたものです。
50年前には、乳牛の価格も牛乳の価格も本州の半額以下でした。それを補てんするために、輸入乳製品に課した関税分を北海道の乳価に上乗せしてきました。それは消費地がうんと遠いことが関係しています。それは、農協が一元集荷することが条件であったのです。乳価に上乗せさせたお金を、補給金と呼びます。かつては乳価の半額ほどもあったのです。
補給金は農家に支払われているように見えて、半額は乳業会社に支払われているとみることもできます。農家から補給金の部分だけ安く買えるからです。
消費地から遠いため、北海道の鮮度が求められる牛乳は飲用にはならなかったのです。北海道の牛乳は「加工乳」と呼ばれ、バターやチーズなどに振り向けられていました。道路が整備されフェリーなどが発達し、商流が盛んになって本州などの茂牛乳を、飲用として一部売られるようにもなってきました。酪農家保護のための関税も下がり、補給金の金額も減少してきましたが、飲用が増えたことで価格も上がってきました。
牛乳にはほかの商品と異なる特性があります。投資しても精算まで時間がかかり、技術的なことも伴わなければならないのです。そしてその生産物には鮮度が要求されます。そして何よりも、個人販売がほとんど不可能な産業です。
北海道の牛乳は現在、飲用とバターやチーズなどになる加工用に分けられます。飲用は高くバター用は安いのです。チーズも安いのですが、関税が350%ほどもあるため、バター用が安いのです。そのため生産量が減るとバター不足になるのです。
牛乳は夏に消費が多くなり、小さな受け入れ上では不足が生じます。そのため、各地の農業関係団体がお互いにやりくりをするのです。
北海道の酪農家の乳価は、消費目的の比率によって決まることになります。飲用乳の比率が、府県の酪農家の減少に伴って高くなってきています。
北海道の牛乳はほぼ全量に近くが一元集荷(ホクレン)ですが、当地では関東から飲用乳としていくつかの農家が関東の乳業会社に売る様になりました。政府も牛乳が農協にほとんど集まり、補給金支払いの条件になっている現状をなくすように動き始めました。競争が起きれば乳価は高くなるというのが政府の言い分です。確かの企業のほうが現在は高いことも事実ですが、それは逆の可能性もあるということでもあります。
酪農業は極めて脆弱な産業です。近代化され多頭化高生産化の現状は、鶏や豚のように伝染病の危険と背中合わせです。飼料や気候変動や為替変動が生産に占める比率も年々高くなっています。個人企業がそのような事態に対処できるか大いに疑問です。企業はいつでも放棄することができますが、農協はそうはいかないというのが、農家を縛っている現実もあります。
牛乳集荷の多元化は避けて通れないと思います。ホクレンが一元集荷に胡坐をかいていた実態もあります。府県から北海道に買い付けに来るのは歓迎すべきでしょう。補給金も農協以外の企業についても支払われるべきでしょう。
現在牛乳の価格が高く、乳牛の個体価格もかつてないほど高くなっています。TPP対策として、補助金も各方面に支払われています。酪農家はバブル状態で経済的には恵まれた状況といえます。こうした時期には得てして新たな動きがあるものです。
行政や企業に踊らされると酪農は経営の本態が揺らぎます。規模拡大などによる生産増ばかりを考えるのではなく、目先のことに囚われず酪農家は長い目で判断するべきと思います。
50年前には、乳牛の価格も牛乳の価格も本州の半額以下でした。それを補てんするために、輸入乳製品に課した関税分を北海道の乳価に上乗せしてきました。それは消費地がうんと遠いことが関係しています。それは、農協が一元集荷することが条件であったのです。乳価に上乗せさせたお金を、補給金と呼びます。かつては乳価の半額ほどもあったのです。
補給金は農家に支払われているように見えて、半額は乳業会社に支払われているとみることもできます。農家から補給金の部分だけ安く買えるからです。
消費地から遠いため、北海道の鮮度が求められる牛乳は飲用にはならなかったのです。北海道の牛乳は「加工乳」と呼ばれ、バターやチーズなどに振り向けられていました。道路が整備されフェリーなどが発達し、商流が盛んになって本州などの茂牛乳を、飲用として一部売られるようにもなってきました。酪農家保護のための関税も下がり、補給金の金額も減少してきましたが、飲用が増えたことで価格も上がってきました。
牛乳にはほかの商品と異なる特性があります。投資しても精算まで時間がかかり、技術的なことも伴わなければならないのです。そしてその生産物には鮮度が要求されます。そして何よりも、個人販売がほとんど不可能な産業です。
北海道の牛乳は現在、飲用とバターやチーズなどになる加工用に分けられます。飲用は高くバター用は安いのです。チーズも安いのですが、関税が350%ほどもあるため、バター用が安いのです。そのため生産量が減るとバター不足になるのです。
牛乳は夏に消費が多くなり、小さな受け入れ上では不足が生じます。そのため、各地の農業関係団体がお互いにやりくりをするのです。
北海道の酪農家の乳価は、消費目的の比率によって決まることになります。飲用乳の比率が、府県の酪農家の減少に伴って高くなってきています。
北海道の牛乳はほぼ全量に近くが一元集荷(ホクレン)ですが、当地では関東から飲用乳としていくつかの農家が関東の乳業会社に売る様になりました。政府も牛乳が農協にほとんど集まり、補給金支払いの条件になっている現状をなくすように動き始めました。競争が起きれば乳価は高くなるというのが政府の言い分です。確かの企業のほうが現在は高いことも事実ですが、それは逆の可能性もあるということでもあります。
酪農業は極めて脆弱な産業です。近代化され多頭化高生産化の現状は、鶏や豚のように伝染病の危険と背中合わせです。飼料や気候変動や為替変動が生産に占める比率も年々高くなっています。個人企業がそのような事態に対処できるか大いに疑問です。企業はいつでも放棄することができますが、農協はそうはいかないというのが、農家を縛っている現実もあります。
牛乳集荷の多元化は避けて通れないと思います。ホクレンが一元集荷に胡坐をかいていた実態もあります。府県から北海道に買い付けに来るのは歓迎すべきでしょう。補給金も農協以外の企業についても支払われるべきでしょう。
現在牛乳の価格が高く、乳牛の個体価格もかつてないほど高くなっています。TPP対策として、補助金も各方面に支払われています。酪農家はバブル状態で経済的には恵まれた状況といえます。こうした時期には得てして新たな動きがあるものです。
行政や企業に踊らされると酪農は経営の本態が揺らぎます。規模拡大などによる生産増ばかりを考えるのではなく、目先のことに囚われず酪農家は長い目で判断するべきと思います。