そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

嘘ばっかり、消費増税の先送りはアベノミクスの失敗である

2016-06-02 | アベノミクス
これまで安倍晋三は、「リーマンショックや大震災のような事態が起きない限り、消費税の再増税を延期しない」と繰り返してきた。一昨日の記者会見では現状がいずれにも該当しないことを認めたうえで、一方で「新興国や途上国が落ち込み、世界経済は大きなリスクに直面している」と述べ景気の中折れを防ぐために、2年半のバスという決断をしたと述べた。嘘である。
G7で述べたリーマンショック前の状況に似るとした分析は、出席者の了解が得られたと述べた言葉は封印した。G7を増税延期に利用できなかったが、安倍のミックスは順調であると述べている。嘘である。
G7の各国首脳は概ね世界経済は緩やかであるが順調に推移していると認識している。順調でないのは日本だけである。アベノミクスの失政とは言いたくなかろうが、都合のよい数字ばかりの粉飾された虚偽の経済政策成功を演じているだけである。
日本国民の95%がアベノミクスでよくなったとは認めていない。雇用動向が改善されたといっても、非正規雇用者を増やしただけである。貧困率は悪化の一途をたどり、賃金格差は広がるばかりである。生産量が増えたといっても、大企業と都会あるいは多国籍企業ばかりである。地方は疲弊し中小企業は次々と店じまいする現実は、アベノミクスによって加速された。
業績を増やした企業や地域や業種は明らかに圧倒的な少数である。それらを平均しても全く意味がないが、均してみても全く意味がない。偏在した富を再配分するシステムのが政治の使命である。消費税はその格差をさらに拡大する税制である。社会保障に充てるとしているが、軍事費増強に充てている。
安倍晋三の消費増税先送りで見逃してはならないなのが、2年半という長さである。この時まで自民党総裁をやらせよというメッセージであろうが、2019年というオリンピック景気の直前にその時を据えたのである。これは嘘でなく本気である。
アベノミクスは、何か新しい経済政策のように報じられるが、金融緩和と財政投資とその後の経済活動支援である。金融緩和で実態がないまま株価を釣り上げたが、行き詰ってマイナス金利という禁じ手をうった。財政投資は財政の健全化に逆行するものである。すでに1044兆円という天文学的になった負債は、今更減るわけでもないと思っているのであろうか、構造改革とともに安倍晋三は全く無関心である。消費増税の延期は、安倍の経済政策の破たんである。
与野党とも景気浮揚ばかりを唱えるが、高齢化した少子化社会は無理な話である。安定社会を構築するべきなのである。未来に私たちは負債をどっさり置いて、社会保障を削減させる社会を残そうとしているのである。収入が減ったらそれに見合った経済活動をするべきなのである。ましてや軍国化などはもっての外である。財政の健全化はマスを大きくすれば解決できることではないのである。

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