そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

TPP事務交渉が始まったが・・・

2012-02-23 | 政治と金

TPPの事前協議、事務交渉が始まった。全品目を交渉のテーブルに置くことを早々に、アメリカに要求されている。報道では全品目が対象になるとオバマに言われているとされていたが、野田首相はこれを否定していた。交渉が始まると。日本の首相が、嘘を言っていたことがばれてしまった。

ところで、福島原発が爆発した時に、この対策を巡っての協議内容が残されていないことがわかった。なんとか言い訳しているが、明らかに自分たちに不利になることを、官僚が蓋をしたのである。他に理由はない。

翻ってアメリカでは、同盟国日本の原発事故に真摯に向き合っていたことが、判明した。ほとんどあらゆる協議内容が残されていることがわかった。アメリカは、スリーマイルなど原発事故を体験しているからと、報道では解説している。実体は異なる。

アメリカは、原発だけに核物質があるわけではない。大量の核兵器を抱え、2年に一度は深刻な事故を起こしているといわれている。機密事項になっているだけである。

今回公表された、原発事故直後のアメリカの協議、検討内容はほとんど的を得ていた。核事故を検証しているからこそ、こうした協議内容を残そうとしているのである。核事故が、深刻な問題になることも、検証を重ねているからこそ、より素早い判断と対策が打ち出せるのである。

翻って日本の官僚は、建前主義・無謬主義者そして事なかれ主義者たちの集まりである。原発は事故は起きないことを建前にしているからこそ、協議内容を残すと自らの出世や、立場に不利になることが予測される。

したがて、都合の悪いことは先延ばしにして、忘れたころに公表するのである。メルトダウンの事実然り、建屋の爆発然り、SPEEDEの公表然り、放射性物質の拡散の事実然り、今また除染による再拡散の事実然りである。

まず何もなければいいのに、前例の踏襲がまず第一とする官僚思考が、積極的な対策を嫌うことになる。長年付き合ってきたお役人たちに、共通の性癖である。

こんな連中が、手練手管に長けたアメリカ事務方にどんな交渉が可能なのだろう。TPPは交渉に入れば、アメリカの言いなりになるのは火を見るより明らかである。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 公共事業という名の災害 | トップ | 死刑を当然とする危険な社会 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

政治と金」カテゴリの最新記事