このブログで、何回か登場している半衿つけについての話題。
半衿付けについて、つい書きたくなるのは、
私がやっぱり気になるところだからか・・・
先日、お得意様から遠慮がちに、「半衿付けてもらえます?」って。
「オッケーですよお持ちくださいね」とお預かり長じゅばんがこちら。
(画像が暗くて申し訳ありません・・・)
元の半衿は、かなりつけたまま時間がたっていたので汚れが浮き出ていて
その半衿をとったところ、中の三河芯や地衿までシミになっていました。
半衿が汗や皮脂ですごく汚れると、
長じゅばんの地衿にまでしみてしまうことがあります。
長襦袢に直接半衿をつけることもしますが
三河芯を一枚挟んでおくと、半衿の汚れが長襦袢の本体まで染みこむのが
防げるというメリットもあります。
お客様の襦袢についていたのはかなり硬い三河芯でした。(写真上)
これは多分に私の好みと考え方が入っていることなのですが
硬すぎる三河芯は、縫うのも嫌になります
それから、ゴワゴワした感じになったり、襟に厚みが出すぎるときもあります。
そこで、私はなじみやすい三河芯をつけて、薄いプラスチック芯を通すのが好きです。
三河芯というのは、帯の中に入っている芯です。
織の帯、染帯、その帯に合わせて芯を選んで仕立をしますので
三河芯にも、薄手から厚手のものなど種類もいろいろあります。
衿芯用の既製品の三河芯もあるのですが、種類も少ないので
私は帯屋さんに、気に入った厚みとなじみがいいと思う好みの帯芯を分けてもらって
衿芯の長さと幅に切って使っています。(写真下のもの)
写真上がお客様の襦袢についていた三河芯
下が、私が使っている三河芯。
厚みの違いが判るかと思います。
三河芯も新しいものと交換しました。
私は三河芯はわざと、襦袢の衿から5ミリほど開けてつけます。
なぜなら・・・
三河芯はたびたび交換しないもの、半衿はすぐに付け替えるので
半衿を縫うとき、硬い三河芯を避けて縫いたいので・・・
こうしておけば、半衿は長襦袢本体の柔らかいところ(5ミリ開けたところ)に縫い付けられます
今回は、シルックのバイアス半衿をつけることにしました。
ふだんにジャンジャン着たいときは、はずしたら洗濯機にポイっと入れて洗えます。
お好みもあると思いますが、絹の半衿と上手に使い分けると便利です。
付け直しが終わった長じゅばんです。
真っ白になりました
一番左が、元々ついていた三河芯、その隣が半衿です。
三河芯も、年数がたつとこんな風に茶色くなって、
真っ白の半衿をつけても響いてしまいます。
それから、おしゃれな長襦袢で濃い色目だったり、柄があったりして
衿の部分までその生地で仕立ててあると
そのまま半衿をつけると色や柄がうっすらと見えたり響いてしまいます。
そんなときも薄手の三河芯を挟むと、半衿の色がそのままきれいに出ます。
今日は、半衿付け、三河芯について書いてみました。
手短にと書いていますので、わかりにくい点、詳しく聞きたいときは
店にお越し下されば
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