4月、新年度になっていつもならすがすがしく気分も新たに??という時期ですが
とにかく今は、みんなで我慢するとことは我慢して
協力してコロナに打ち勝ちましょう
さて、こんな時ですので皆様の役に立つことを発信しなければと考えています。
今日は、こんな事できますよというご紹介です。
昨年の秋にお受けしたお仕事です。
白地に紫の花柄の総絞りの振袖と
それに合わせて締められた青海波に宝尽くしの柄の袋帯です。
お客様はちょうど私と同じくらいのお年で、昨年お孫さんがお生まれになりました。
こちらの振袖はご自身がお若い時にお召しになったもので、
以前にお手入れをさせて頂いて、おしまいになってたのですが
「このままにしておくより、子供用とかににできないかしら?」
とのご相談から始まりました。
お孫さんが女の子なので3歳か7歳のお祝いで着られたらいいですね。
シンプルな柄ですし、3歳用の着物や被布にもできそうですが
そのままの柄を活かして柄が入りそうなので、あまり小さくするよりも
7歳のお着物に仕立て替えることに決定
洗い張りをして、仕立て屋さんと相談しながら
出来上がったのがこちら
比べてみるとお袖も2尺と短く、身丈も短いので
よ~く見たら上前の柄も、袖の柄も少なくなってます。
おはしょりをして着るとちょうど柄がいいところに出るように
違和感なく仕立てています。
悩んだ結果、紫の袋帯は、お子さん用に仕立てても
袋帯なので少し重め、お子さんの帯は全通ですがこれは六通柄なので
結ぶときにちょっと使いずらい・・・
どうしましょう?と考えたら・・・
お客様「そうだ、若い時の朱色の丸帯があるけど・・・」
ところが、その帯を使ってご自分でクッションを作っていらっしゃって
残念なことに切れ切れ・・
果たしてできるか・・・
寸法を測ってみると、帯の裏地を新しくすればなんとかできそうです。
お子さんの帯なので、大人の帯に比べると幅が少し狭くなります。
仕立屋さんに表地は2か所ほど剥いで、柄の位置もいいところを出してもらって
同じ朱色の帯の裏地も見つかり仕立て、こんな立派な帯ができました。
まだまだ小さいお孫さんですが
これで安心、そして大きくなって着てもらえるのが楽しみです。
40年くらい前のお品なので、帯も着物も手のかかったいいものです。
次第にこういうものも作れなくなってきています。
もういらないからと簡単にリサイクルに出す前に
もう一度考え直してみてください
お客様は、こんなこともおっしゃってました。
「親に誂えてもらった着物。こうしておけばね
もしこれを孫が着なくても、小さいサイズにしておいたら
タペストリーみたいに壁にかけて眺めているだけでもいいわ」 と。
確かに・・!職人さんの手でしっかり作られた着物や帯は
絵を眺めているのと同じだなと思います。
いいものを見ていると飽きもきませんし心が穏やかになりますね。
ブログランキングに、参加しております
下↓をクリックをして応援していただけると嬉しいです。
ブログランキング 京呉服わき
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます