ゴーチエ作 田辺貞之助訳(岩波文庫)
《あらすじ》
フランス文学の魔術師テオフィル・ゴーチエ(1811
-72)の傑作短篇5篇を選び収める。ヨーロッパで
もっとも傑れた吸血鬼小説の一つと賞される
「死霊の恋」、青年のよせる烈しい思慕に古代
ポンペイの麗人が甦る「ポンペイ夜話」など、
いずれも愛と美と夢に彩られたあでやかな幻想
の世界へと読者をいざなう。
《この一文》
” しかも、わしは命が、刻々に水かさをまし、堰を切ってあふれる湖水のように、胸のうちに高まるのを感じました。血は脈管のなかで力づよく高鳴り、長いあいだおさえつけていた若さは、まるで花をつけるのに百年の歳月を要するアロエが雷のはためく音をたてて咲きいでるように、一時に爆発しました。
--「死霊の恋」より ”
幻想的です。
私が読むものにしては珍しく吸血鬼や悪魔がでてきます。
(そうでもないか。〈例〉『巨匠とマルガリータ』など多数)
描写がとても美しいです。ロマンです。
この本に収められた作品の中では、この「死霊の恋」がとりわけよく出来ていると思います。
恋と信仰の間で主人公は激しく揺れ動くのですが、そのあたりの展開が魅力的です。
う~む、面白い。
《あらすじ》
フランス文学の魔術師テオフィル・ゴーチエ(1811
-72)の傑作短篇5篇を選び収める。ヨーロッパで
もっとも傑れた吸血鬼小説の一つと賞される
「死霊の恋」、青年のよせる烈しい思慕に古代
ポンペイの麗人が甦る「ポンペイ夜話」など、
いずれも愛と美と夢に彩られたあでやかな幻想
の世界へと読者をいざなう。
《この一文》
” しかも、わしは命が、刻々に水かさをまし、堰を切ってあふれる湖水のように、胸のうちに高まるのを感じました。血は脈管のなかで力づよく高鳴り、長いあいだおさえつけていた若さは、まるで花をつけるのに百年の歳月を要するアロエが雷のはためく音をたてて咲きいでるように、一時に爆発しました。
--「死霊の恋」より ”
幻想的です。
私が読むものにしては珍しく吸血鬼や悪魔がでてきます。
(そうでもないか。〈例〉『巨匠とマルガリータ』など多数)
描写がとても美しいです。ロマンです。
この本に収められた作品の中では、この「死霊の恋」がとりわけよく出来ていると思います。
恋と信仰の間で主人公は激しく揺れ動くのですが、そのあたりの展開が魅力的です。
う~む、面白い。
コメントありがとうございます(^o^)♪
そう言われてみると、たしかに「牡丹灯記」っぽいですね。気づきませんでした!
こういう物語は時代を問わずウケるような気がするので、この「死霊の恋」ももっと読まれるといいですよねー(^_^)
これ、よくよく読んでみると「牡丹灯記」だよね?なら日本ではもっと読まれてないといけないんだが・・・。
くろにゃんこさんのとこで、ゴーチェの芥川訳があるのかーと興味津々になってたとこでした。
読みたい! 芥川だとどんな感じになるんだろう。探してみます!!
しかも、芥川訳で。
田辺訳もいいですけど、芥川訳もよかったです。
多少、実存主義的な香りがところどころにあって、幻想的で魅惑的でした。
私もフランス文学はまだまだ浅いです。
いわゆる名作はほとんど読んでいないのでした・・・。
落ち着いて考えてみると、私は悪魔がでてくるような話に
ついつい興味をひかれるようです。
『巨匠とマルガリータ』(ブルガーコフ)などは悪魔が沢山出てくるのでとても楽しかったです。
悪魔、吸血鬼、あるいは幽霊などなど、異世界との交流を扱った物語というのは魅力がありますよね。
ユイスマンスくらいかな。
吸血鬼ものですか。
ヴァンパイアおたくの私には外せませんね。
ああっ、読みたい本がてんこ盛り・・・