半透明記録

もやもや日記

『変身』

2005年01月21日 | 読書日記ードイツ
フランツ・カフカ 中井正文訳(角川文庫)


《あらすじ》

平凡なセールスマンのグレゴール・ザムザは気がかりな夢からさめたある朝、一匹の巨大な褐色の毒虫と変わった自分を発見する・・・・。非現実的な悪夢をきわめてリアルに描き現代人の不安と恐怖をあらわにした傑作中篇小説。


《この一文》

” ある朝、グレゴール・ザムザが不安な夢からふと覚めてみると、ベッドのなかで自分の姿が一匹の、とてつもなく大きな毒虫に変わってしまっているのに気がついた。     ”


カフカについては結局、最初に読んだこの作品が一番印象的です。
といっても、まだまだ未読のものを沢山のこしているので今後はどうなるかわかりませんが。
読むたびに思いますが、不条理です。
しかし、不条理というのはどういう状態のことなのでしょうか。
読み終えると、とてつもない不安と混乱に陥っている自分に気がつくのです。
昔、宿題で『変身』の読書感想文を書いたような記憶がありますが、当時の私はこの作品を読んで一体なにを思ったことでしょう。
内容はすっかり忘れてしまっていますが、今と同じように大混乱して、支離滅裂な感想を書いて無理矢理提出したのだろうことは何となく思い出せるのでした。

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2 コメント

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さようなら“カフカ” (山口守 浜松)
2012-03-15 22:49:39
そこのけ、そこのけ!「カフカの不条理」なんざーあたいが簡単に捕まえてみせらーと青山学院大学図書館で気炎をあげてからはや二十年…迷宮をさまようような『城』『審判』に感動しながらも気が滅入るだけの冗長な『穴』『日記』『書簡』に殺意をいだいて放り出したカフカは自分にとっては結局“メルヘンおじさん”…もったいぶった「不条理」なんて言葉をこねくりまわさなくても読んで楽しい小品『バケツの騎士』が大好き…えらいこっちゃ石炭がねーよ、凍え死にたくはない!ではじまりやせ細った体が空っぽのバケツとともに寒風で吹き飛ばされてしまう最後までまったく無駄なーし…おいおい女将さんそこだよそこっ!!!……『バケツの騎士』『雑種』『父の気がかり』ほうが眉間にシワをよせて読む『変身』よりも格段に芸術性豊か……さようならりんごささり虫!
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ひょえ~! (ntmym)
2012-03-16 12:15:18
山口さん、こんにちは♪

私はカフカを結構読んだつもりでいましたが、考えてみるとまだろくに読んでないですね…あ、でも『城』は読みました、面白かったです(^_^;) 短篇集はいくつか持っているのに、読んだかどうかすら記憶にありません;てへへ。

『変身』はおっしゃる通り、眉間にシワが寄りますね。そして、

>りんごささり虫!

イヤァァ~~~!
あれはトラウマものの場面でしたわ! 正直言って、私は『変身』で一番思い出すのはその場面ですね…うぅぅ、気持ち悪いよぅ!
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