半透明記録

もやもや日記

お知らせ

『ツルバミ』YUKIDOKE vol.2 始めました /【詳しくはこちらからどうぞ!】→→*『ツルバミ』参加者募集のお知らせ(9/13) / *業務連絡用 掲示板をつくりました(9/21)→→ yukidoke_BBS/

『カナディアン・エクスプレス』

2011年01月11日 | 映像

1990 アメリカ
出演: ジーン・ハックマン/アン・アーチャー/ジェームズ・シッキング
監督: ピーター・ハイアムズ


《あらすじ》
マフィアの大物が関与した殺人現場を目撃した女性が、カナダの山荘に身を隠していることを突きとめたLAの検察官は、証人の彼女を保護しに行く。だが組織の殺し屋たちに襲撃されたふたりは大陸横断特急列車に逃げ込み…。





最初にこの映画を観たのはたしか中学生の時で、家族と映画を観に行った、2本立てのうちの1本でした。どちらかというともう1本の映画の方がメインで、この『カナディアン・エクスプレス』はおまけの抱き合わせ的なB級映画だったかと記憶しています。ところが、そのわりに『カナディアン・エクスプレス』は面白かった。「意外と面白かったな!」という当時の記憶は今も強く残っています。その後何年か前にもう一度観て、今回はたぶん3度目。物語の大筋は覚えていましたが、細かい部分については私らしくキレイサッパリ忘れてしまっていたので、このたびも楽しく観ることができました。


とにかく、列車に乗ってマフィアの追手と追いかけっこする、という映画です。あまりお金は掛かっていなさそうなところがいいですね。一番派手だったのは、冒頭附近でヘリが墜落するところでしょうか。あとはひたすら列車の通路を行き来している感じです。こう書いてしまうと、地味極まりない映画かと思われるかもしれませんが、まあその通り地味極まりなかったんですけど、でも、なんか面白いんですよねー。

それで、主演のジーン・ハックマンが結構癖のある役柄で、イライラさせられるんだ、これが。あなたがチョロチョロするもんだから、余計ピンチに追い込まれるではないの!! ちっとはじっとしてろよ! とマフィアの手下に追われ今まさに殺されかかっている女(アン・アーチャー)でなくとも言いたくなりますわ。「食堂車へ行って、ちょっと食べ物を取ってくる」とか言いつつ、結局何も取ってこないしね…(ヽ´ω`)おいこら。だが、その間抜けさがいい(たぶんシナリオ的に)。

K氏と一緒に観ていて、「これってさー、最初のところで自動車を乗り捨てて列車に乗り込むふりをして、土壇場で列車から降りて再び自動車に乗って近くの街まで行った方が、よくない?」と、映画の前提をすべて否定するような意見を言い合ったのですが、でも、まあ、自動車で逃げたとしても、どのみちピンチになったんだろうな。スパイがいたのではなー(あ、ネタバレ)。そう考えると意外と穴のない綿密なシナリオだったんですね。あっさりしたエンディングも最高です。


物語はスイスイとテンポ良く進んでいきますし、無意味なロマンスやお色気シーンもなく、地味ながら意外性に満ちた展開もあり、なかなかの良作ではないかと! 10年くらい経ったら、細部を忘れてしまってまた観そうな予感。

今回少し調べてみたところによると、この映画は『その女を殺せ』(1952)という映画のリメイクなんだそうで、元の作品は評判の名作らしいです。なんと、それは一度観てみたいですね。


今年こそ、もうちょっとたくさん映画を観たいな!