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もやもや日記

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アートアニメよ永遠に

2008年12月18日 | 映像(アニメーション)
左から『ジャン=フランソワ・ラギオニ短篇集』
『チェブラーシカ』
『ラウル・セルヴェ作品集』




HMVに注文していたDVDが届きました♪ 先週末はいささかヒャッホーー!となっていたので、つい魔が差して3枚大人買い。だいぶ気持ちが冷却してからブツが届きましたが、まあ無駄遣いしたとは思ってません! どのみちいつかは買わなきゃならなかったのです。うっかりしてるとすぐに廃盤になりますからね。

『チェブラーシカ』のDVDはこれが2枚目ですが、今回の方がパッケージがシックで素敵です。今回のものには「豪華映像特典収録」とかいうシールが貼ってありますが、まだ中身をみていないので、前回のもの(いまは廃盤)とどう違うのか分かりません。なんにせよ、チェブラーシカは巷で言われているように「チェブちゃん、超癒される☆ 可愛らしい、心が温まる★★」というよりも、むしろ「ミラクルワールド=ロシア(製作当時はソ連)へようこそ! めくるめくユーモアと満ち満ちた悲哀の世界へ!」というほうが、私としてはしっくりきます。要するに、無茶苦茶に面白い。さりげない演出が、しかしあまりに強烈なので、「ええっ!? 何が? 何言ってるの!?」と突っ込みたくなることうけあい。個人的には「ピオネールに入りたい」の回がもっとも強烈でした。記憶によると、
警官:「(忘れたけど、何かの機械を)あなたが盗みましたね?」
ワニのゲーナ:「はい、私が盗みました」(←その機械で広場に子供たちのための遊具を作って設置した。それなのにピオネールに入るために必要だった木製の鳥小屋は作れないというゲーナ……ナゼ!?)
警官:「いいでしょう、私が返しておいてあげます」(←……ナゼ!? 優しさ??)
というようなやりとりがあります……。す、凄すぎ! ついでにこの回の面白い場面はこれだけではありません。いちいち笑えます。しかも哀しい!
ロマン・カチャーノフ(監督)の偉大さには震え上がります。天才としか言いようがないですね。『ミトン』もいずれ見たいな。


『ジャン=フランソワ・ラギオニ短篇集』は、文字どおりジャン=フランソワ・ラギオニさんの短篇アニメーション集で、ラギオニさんというのはフランス アニメーション界の異才といわれる人です。
私はここにも収録されている「お嬢さんとチェロ弾き」、「ある日突然爆弾が」を見たことがありますが、フランスらしくて実に良い感じです。べたっと塗られた暗い画面がたまりません。ものすごく好みです。物語の展開も薄暗く、かつ幻想的でロマンチックなところもあり、ついでにシュール。お嬢さんを巡って、男とカニ(蟹です)が戦ったりします。とにかく素晴らしいです。私はかなり好き。これは早く他のも見なくては!


『ラウル・セルヴェ作品集』は、「夜の蝶」他7篇をあつめた、ベルギー アニメーション界の巨匠ラウル・セルヴェの作品集。ポール・デルヴォーへのオマージュ「夜の蝶」は素晴らしい傑作です。私はこれで完全にこの人の虜になりました。独特の雰囲気がありますね。ただ、全体的にグロテスクな傾向があるようで、女の顔を持つ食人鳥に翻弄される男の物語「ハーピア」なんかはもうトラウマものです。非常に不気味…つか、怖過ぎ; 絶対に夜中に一人では見れない!(←うっかりみちゃったけど……!)
まだこの人のことは詳しく知らないのですが、作品によって随分と作風が変わるようです。「夜の蝶」を見るためだけでも、このDVDは買いですね。



うーむ。なんかだいぶアニメーションのDVDが増えてきました。
しかし、私は入手すると安心して、実際に見るまでに相当時間がかかってしまったり……。『銀河鉄道の夜』もだいぶ前に買ったけど、まだ見てないし; いやでも、手もとにありさえすればいつでも見られるんですよ!
というわけで、他にも欲しいものがたくさんあるので(シュヴァンクマイエルとか)、これからも地道にがんばりまっす!