曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

大急ぎで書いた原子力発電に関する私論

2013-07-10 22:40:39 | 社会
吉田昌郎氏、死去 元福島第1所長 原発事故で指揮 58歳

死因は食道がんだが、福島第一原発事故の放射能は関係ないらしい。なんとなく、必死にそういうことにしようとしているような気もするが。

反原発派が何か言うと、即座に「原発では一人も死んでいない」と言い返す人たちがいる。東日本大震災の福島第一における事故では一人も死んでいないかもしれないが、東海村のJCO臨界事故では二人亡くなっている。原発関係の放射能で人が死なない、ということはないのである。

こういう、ネットで反原発を叩く連中は、原発推進・原発大好き、というより、反原発派が嫌いなのだ。反・反原発というわけである。ネットではもともと保守派というか、右寄りな人が多く、反原発派は左側というかリベラルというか人権派というか中韓寄りが多い。ネットの中でも先鋭的かつ攻撃的な連中が、リベラルの中でも行動的な連中の反原発行動を口汚くののしるのは当然だった。

でも僕はこの2派の動きは何も変えないと思うんだよね。彼らは全体からすればほんの一部の特殊な人たちである。

反原発派はデモとか立候補とかやってるけど、今に始まった事じゃなくて、リベラル系のいつものやつを原発でやってるだけだ。相当粘ったけど成田空港のは敗北したわけだし、オスプレイだってなんとなく来てしまった。

反・反原発派はネットで吠えてるだけで、参院選に立候補者を立ててもいない。そんなに反・反原発なら、東京で立候補して山本太郎と一騎討ちするくらいやってみろって。まあ、世の中は今この人たちの望む方向で一応動いてるわけで、無理に何かしなくてもいい状態ではあるが。

ちなみに僕は、反・反原発言論は、政府が工作員を使って火をつけたのかもしれない、と思っている。ヤバいとこまでいかないレベルで過激な平和主義者たちの相手してやれや、とか、跳ね返り同士で同士討ちさせておこう、とか、そういう感じで。

ちなみに僕は左ではないが、原発には基本的に反対である。原子力は、今の人類の科学力では制御できないエネルギー源だと思う。だが、4日連続猛暑日で我が家もエアコン全力運転中だし、今電気が必要なのはよくわかる。とりあえず日本に60基ある原子炉のうち、比較的新しくて安全なやつ30基ほどで回して時間を稼ぎ、その間に新しいエネルギーシステムを開発すればいいと思う。

原発関係者以外は、世間はだいたいこう思ってるんじゃないかなあ。参院選に立候補しなくても、山本太郎に入れることさえしなくても、原発が近所に建設されることになったら嫌でしょう。原発で働いてる人には申し訳ないけど。

では、世間のみんながだいたい思っているであろう、緩やかな脱原発にはどうしたらいいのか。参院選で勝つとか東電を吊し上げるとかケータイキャリア社長が風力発電所を作るとか、屋根にソーラーシステムを付けるとかではたぶん無理。

原子力をこれからのエネルギー源にしようというのは、1950年代に密かに決まった日本の国家百年の計なんですよ。高速増殖炉「常陽」の設計開始が1960年ですからね。実用化すれば数千年はエネルギーに困らないと言われている、だが極めて危険な高速増殖炉を被爆国が始めようってんだから、相当の覚悟と決意。百年どころか千年の計だったわけです。極端な言い方をすれば、今の日本の社会システムは原発ありきで設計されている。そういうのを簡単に路線変更できるとは思えない。

さらに、アメリカもGNEP(核燃料サイクル計画)とかいうので高速増殖炉はやろうとしている。その計画には日本も含む19か国が参加している。原子力発電は、日本だけでなく世界の次世代エネルギー源として、すでに止められない流れになってしまっている。そんなとこで山本某や福島某が吠えたって何も変わらない。

変わるとすれば、やはりアメリカが脱原発に舵を切るしかないと思います。今回だって、震災後、日本が脱原発に走りそうになったらアメリカがじーっと睨んできて、今の「危険と知りつつ何となく原発再開」の状況になってしまった。それなら逆に、アメリカに脱原発政権ができ、国家戦略として脱原発を決めれば、簡単に世界はそっちに向かうのではないか。少なくとも日本は、アメリカに逆らったりはしないでしょう。潜在意識的には日本国民は原発をやめたがってると思うし。

まあ、アメリカ海軍の艦艇はほとんど原子力推進なので、そう簡単には切り替えられないと思うけどね。まずは発電所から徐々にやめていくしか。

日本としても、ただそういう大統領が出現するのを待つだけでなく、オセロ中島を洗脳した占い師をホワイトハウスに派遣するとか、いろいろと打つ手はあると思う。

最後に、映画ですけど、臨界事故で放射能をモロに浴びたら人はどういうリアクションをするのかがよくわかる映像を貼っておきます。ロスアラモスで起きた実際の臨界事故を再現した映画です。

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