曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

村上春樹「騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編」の感想

2017-09-23 17:20:11 | 
文庫本になるまで第2部は待とうと思っていたのだが、ブックオフで760円になっていたので購入した。

まず訂正。第1部の感想で僕は、主人公が作者自身に似た「僕」に戻ったと書いているが、「私」だった。調べないで書く適当な感想とはいえ、これは恥ずかしいミスだ。失礼しました。



では第2部の感想。

第1部も含めてなんだけど、ペース配分がおかしい。第2部の400ページまで合計900ページで10個のイベントが発生したとして、残りの100ページで15個のイベントが発生した、という感じ。

雨田具彦のアトリエでの淡々とした生活は丁寧に、というか冗長に書いているのに、最後のまとめがドタバタと急ぎすぎ。中盤までのペースだと、ユズとの再会の前にグダグダ思い悩みそうなのに、何の思索もなく会い、あっさり復縁する。復縁に至る会話の内容は納得できるものなのだが、ここまでの苦悩の重さと比較して軽い。

まりえが免色の娘かどうか確定させないのはいいのだが、確定しなくてもいいのだという結論に至る思索が軽い。最後に色んな教訓やら人生観やら価値観を次々にまとめていくのが、そもそも「らしくない」。

「この世界には確かなことなんて何ひとつないかもしれない。でも少なくとも何かを信じることができる」

「どこかに私を導いてくれるものがいると、私には率直に信じることができるからだ」

色々出てくる結論の中で、最後に出てくるのがこれだ。誰にでも導いてくれるもの…騎士団長、ペンギンのフィギュア、免色氏の昔の彼女のイフクあたりか…があって、それらが人生を良い方向に導いてくれることを信じよう、的なことなんだろう。読み手によっていろいろ解釈できるように書いているらしいから、これだけが結論ではないと思うが。

とてもいい結論だけど、村上春樹にそういわれると、ちょっと違和感がある。60過ぎて今頃かよ、という気もする。村上春樹はずっとシニカルだったから。

主人公に娘が生まれるのも意外な展開。子供にはほとんど興味がなさそうな作者が、ついに普通の家庭を持って子育てしている主人公を描いた。「国境の南、太陽の西」でも主人公に二人の娘がいたと思うが、それ以来だ。しかも、この娘は主人公の本当の娘かどうか分からない。免色氏とまりえの関係と同じ、いや、あちらより自分の子である可能性は低い。冷静に考えると、これはかなり重たい問題を後に残しているのだが、主人公は騎士団長や顔なが、ドンナ・アンナの思い出とともに育てていこうと決意する。いつになく人生に前向きである。

ミステリーじゃないので、すべての伏線やネタを回収する必要はないが、いくつか謎が残ったままだ。二組の父娘が本当の親子かどうか問題の他に、白いスバル・フォレスターの男はどうなったのか、雨田具彦が関係したナチス高官殺害事件の真相は? 問題を先に送ることで未来志向になっているというか、ドタバタとできるところだけ片づけて、次のステージに進もうという意思を感じるというか。妙に爽やかな終わり方であった。

時代設定は2007年ごろだが、主人公は携帯電話を持っていない。携帯電話があれば解決するのに、という問題がいくつか発生する。CDを否定し、アナログレコードを愛聴している。新しい文化を取り入れた作品を書きにくいなら、いっそ時代設定を得意の60~70年代にして描いた方がいいような気がする。次もスマホを持たない主人公で書いたら、また類型とかマンネリとか言われそう。

簡単に肉体関係を持ってしまった絵画教室の生徒の母が、あっさり別れた。彼女は免色氏について客観的に評価する人物、という以外に物語の中で特に重要な意味を持たなかったと思う。こういうキャラが出てくると、またかと思うので、不要だった。ただ、相手の言ったことを相槌として繰り返す村上春樹的主人公の癖を「私の言ったことをオウムのように繰り返すのはやめてくれない?」とキレたところは良かった。作者が自分のワンパターンを自虐的に表現したのかと思って。

全体の構造はいつもの村上春樹パターンだが、このように随所に新しい要素もチラッと見える。次の「本格長編」のときは70代になっていそうだが、さらにガバッと新境地を見せてもらいたい。

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「リネージュIIレボリューション」をやっているわけだが

2017-09-18 00:03:55 | デジタル関係
何かスマホのMMORPGをやりたいのだが、いつまで経ってもFFXIリブートが始まらないので、しかたなくリネージュIIレボリューション(リネレボ)を始めてみた。

と、つい最近始めた風に書いているが、なにげに8/23のサービス開始と同時に始めている。それどころか、キャラ名とサーバーの事前登録までやり、一応やる気満々でその日を迎えた。

しかし、ここ数日、このまま続けるべきか否か迷っている。迷ったままダラダラと毎日ログインしている。

本稿では、僕のような無課金でライトな潜在的MMORPGやりたいおじさんに向けて、リネレボやる?やらない?の決断の参考になるような事を書いてみたいと思う。

ただし、僕は血盟未加入、レベルはまだ23、メインクエストも進行度3割ほど。コンテンツの10パーセントも体験していない状態なので、いろいろとかなり足りない記事になると思う。

●リネレボの良いところ

とりあえずPCのMMORPG界ではビッグネームなので、完成度やサポート体制に安心感がある。先行した韓国版とグローバル版の蓄積があるのか、日本版は今のところバグやサーバー切断、緊急メンテなどが殆どなく、安定している。

グラフィックはとりあえず綺麗。林の中や砂漠の雰囲気はちゃんとある。陰影の付け方が上手いのかな。昼と夜の変化もあったりする。

僕はまだ行ける範囲が狭いけど、自由に好きなところに行って好きなことをやれるオープンワールドは、やっぱりいいね。

集団戦闘は未経験だけど、ソロでやってても横を知らない人が通りかかったり、隣で誰かが同じような敵を狩ってたりするのはいい。一人じゃないって感じ(笑)。サービス開始直後は、みんなの進行度が揃っていたから、同じクエストをやっている人と同じ敵を共同で倒すみたいなこともあった。

スマホの狭い画面にボタンやチャット画面、各種ステータスを過不足なく巧みに配置している。僕のXPERIA XZだと字がちょっと小さいけど、横持ち左右の親指で快適に操作できるUIだと思う。リネレボのUIは、今後のスマホMMORPGのリファレンスになるだろう。

●悪いところ

やめようか迷っている一番の原因なのだが、リネレボをインストールしたあたりから、XZのバッテリーの持ちが悪化した。スリープ時のバッテリー消費が1時間あたり1〜2%になった。もちろんリネレボをやってない状態で、タスクキルもしていて、である。それまでは、せいぜい0.7%くらいで、全く消費しないことも多かった。一日でいうと、寝る前のバッテリーが50%だったのが35%になった、という感じ。

デフォルトだと何かの解禁や次のログインボーナス的なものの通知が来るのだか、それらを切っても一向に電池の持ちが改善しない。リネレボのせいなのか、リネレボインストールでスマホのコンフィグ的な設定が書き換わったのか、よく分からないが、悪化したタイミングが8/23というのは間違いない。

プレイ中の発熱も酷かった。過去形なのは、運営から改善策が通達され、その通りに設定を変えたら多少マシになったからである。自分以外のプレイヤーのバトルエフェクトをオフにするとか、解像度を一段下げるとか、なんだけど。

マシにはなったが、PCのMMORPGのように、何時間も連続で入りっぱなしとか、飯離席でも入りっぱなしとかすると、スマホのバッテリーが激しく劣化しそうだ。PCと違ってスマホのバッテリーはデリケートだし、気軽に換えられない。MMORPGのようなガッツリ系のゲームとスマホは、相性がそもそも悪いかもしれない。

E.YAZAWAがスゴイね〜といってるが、5インチクラスの画面だと狭くて大人数が表示できないので、CMのような大軍対大軍の戦闘は、画面外の状況を想像で補う必要があるかも。

グラフィックは綺麗だけど、女性キャラのやたら露出度の高いセクシーさは通常画面では小さくてわからない。装備画面とか、クエストのイベント画面なら分かると思うけど。それにしても皆巨乳かつ乳首ギリギリまで露出した衣装で、韓国人の趣味を疑う。

メイン画面のUIはこなれているが、ツールバーから入るUIは散漫で、どこに何があるのか分かりにくい。ログインボーナス的なものの種類がめちゃくちゃ多いのだが、あちこちに散らばっているので、全部回収するだけでひと仕事だ。

通貨?ポイント?宝石?などのアイテムと交換できたり強化につかう単位の種類が多く、使い方も複雑で、自分が今どれを貯めるべきか、どれを使うべきか、どれがまだ使えないのかが分かりにくい。

通貨はあるが、武器屋とかはないわけで、結局武器や防具はガチャで入手。ガチャゲーだから当たり前なのかもしれないが、買い物できる店も街もなく、プレイヤー同士のアイテムのやり取りはおろか、不要物の店売りもできない。MMORPGに仮想社会を求めている僕には、そのあたりがかなり不満。

生産的なコンテンツがなく、やることが戦闘だけ。それも、ただオートで殴り続けるのを見るだけ。マニュアル操作もできるけど、時々スキルを使ったり薬品を使ったりするだけで、戦闘の奥深さはない。

些細なことだが、自分が常にファイティングポーズなのも気に入らない。剣を収めるというグラフィックがなく、剣を構えたまま走ったりNPCと会話したりする。なんだかなー。

●結論?

多人数でオープンワールドという環境は捨てがたいのだが、戦闘は大して面白くない。基本戦闘しかやることがないので、要するにゲームとしては面白くない。それでもレベル30になり、転職するまではやろうと思っているが、やめにくくなるからとりあえず結盟には入らず、デイリーの報酬を回収だけしてログアウトする日々である。続ける意味あるのか?今ならまだ蓄積したものがないからやめられるぞ?と思いながらダラダラと…。


装備画面。レベルよりも装備の強さで戦闘力が決まる感じらしいが…。


戦闘中。


夜のエリアで宝箱発見。


右上の無料のやつがデイリーログイン報酬的な奴の一番いいやつ。24時間に一度できるガチャ。ピンク色の石120個分。円に換算していくらかは知らん。


ログインしてないと貰える休憩報酬なんてのもある。休憩と言いながらログインしてないと貰えないわけで、とにかく継続させようという仕掛けが満載。


赤い点が「New!」みたいな意味で、ログイン報酬的なものは赤い点になってる。広範囲に散らばっているのが分かると思う。


これ、10日分のデータなんだけど、僕は一日約10分しかリネレボしてないんで、トータル1時間40分くらいじゃないとおかしいんだが。なんで3時間以上動いているのか。

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iPhone 5sでHipstamatic 〜Barcelona Hipstapakの巻

2017-09-10 21:44:41 | カメラ
先月のラオスパックは趣味じゃないエフェクトだったので、まだ買ってない。ヒプスタの毎月パックが始まって以来初めてのことだ。いつか気が向いたから買うかもしれないが、これからは好みじゃないのはスルーして、レトロパックになったらまとめて安く買う作戦にするかも。

今月のバルセロナパックは買った。好みかどうかは分からないが、変な差し色とかじゃないので。

バルセロナパックはANTONIレンズとMontjuic M19フィルムのセットだ。

ANTONIレンズのコピーは「Bright Saturation Boost」で、まあいつものやつ。やや青緑がかぶりつつ、彩度ブースト、コントラストブーストか。露出も少しオーバーな気がする。コントラストを増加している割には立体感がなくて、絵画的かも。

Montjuic M19フィルムは、おそらく素通しで、細かい葉状の縁飾りが付く。野郎が使うには若干乙女チックだが、邪魔しない太さなので、そんなに悪くない。

作例は全てバルセロナパックの組み合わせ。








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北朝鮮には「後の先」戦略で

2017-09-05 23:14:14 | 社会
北朝鮮は、つい先日日本列島越えのミサイルを撃ったばかりなのに、核実験を強行してきた。9日にも弾道ミサイルを撃つのではないかと言われている。核ミサイル完成&相互確証破壊状況完成に向けて、冷静に着実に戦略を推し進めてきたのに、何を急いでいるのか。

もう核ミサイルはが完成したので、とっとと認めさせたいのか。今準備しているらしき発射台からはロフテッド軌道ではなく、通常の角度で撃つらしい。ということは、今度こそグアムなのか。僕の読みでは、アメリカが先制攻撃せざるを得なくなるようなことはしないはずなのだが。

国内に急ぐ理由があるのかも。反体制分子が不穏な動きをしてるので、ぶっ放して求心力アップとか。

理由はともかく、9日の建国記念日には何かやってくるだろう。国連決議は11日とか言ってるが、それでは遅すぎる。中露の反対で石油の禁輸まではやれないだろうから、いつやっても同じだが。ていうか、石油を止めると本当に追い詰めることになって、一か八かの核攻撃に踏み切るかもしれんので、止めないほうがいいかも。

安倍首相は圧力によって政策を変えさせると繰り返しているが、ほぼ完成してしまった以上、核兵器の廃棄や開発凍結は受け入れられないだろう。なんか皆勘違いしているが、今いいカードを持っているのは北朝鮮であって、対話は向こうの要求をこっちが飲めるかという話になる。こっちが持ってる強いカードは石油くらいで、それもちゃんと効くかどうかは分からない。

対話が実現したとして、北朝鮮の要求は

1.金正恩の独裁体制の維持。
2.在韓米軍の撤退。
3.経済制裁の解除。

だと思う。こっちが出せる要求は

核兵器の輸出禁止。
核ミサイルの弾数制限。
38度線付近の兵力削減。
拉致とかそういうことしないという誓い。

あたりか。米中露朝の4カ国で核不拡散条約みたいなのを締結すると思う。

核ミサイルの保有を許し、金体制を保証し、国民が飢えなければ、奴は意外に寛容だと思う。寛容というか、上に挙げた要求は、彼が嫌がるものではない。嫌がるような要求を出せる状況ではないとも言えるが。

というわけで、何かというと対話ガー対話ガーと喚く人たちは、我々は現在負けており、核ミサイルの破棄なんて言っても鼻で笑われるだけだと認識すべき。彼らには、それを受け入れなければならない理由がない。対話したら、我が国の近くにヤバイ指導者に率いられた核保有国が正式に誕生するのだと考えるべきである。

ならば先制攻撃か。こんな時のためのステルス爆撃機B-2である。B-2で夜間高高度からGPS誘導で隠密爆撃。弾道ミサイル基地を速やかに潰し、F-35がすぐに撃ち漏らしや移動式のを潰す。これで勝てる。高価なB-2も、これでやっと元が取れる。

と思ってたのだが、アメリカまでは届かないが日本には余裕で届くノドンが200発以上あると知って諦めた。さすがにそれだけの数を全部一気に潰すのは無理だ。B-2の爆撃はうまくいっても、反撃を止められない。北朝鮮の敵はあくまでアメリカなので、日本を撃つことはないと僕は考えているが、頼みのICBMがやられたら、なりふり構わず日本を人質にする可能性はある。

あと、グアム周辺に落とされたら分からんが、核実験までだとアメリカの議会と世論が開戦を許さないかもしれない。過去にアメリカ本土の被害がなくても攻撃した事例は腐るほどあるが、相手は核保有国ではなかった。

というわけで、この数日言われ始めたことだが、手詰まりである。日米陣営は詰んでいる。

そこで考えたのだが、とりあえず対話をやろう。スイスが仲介するとかいってるし、こっちから事前に核保有国を認めるというシグナルを出しておけば応じるだろう。そして本当に認めてあげるのだ。

それから一年後。制裁解除で人の出入りが増え、北朝鮮国内に外国人の姿が増える。知らない顔もいたりいなかったり。異文化も入ってきたり。金正恩氏も以前のように秘密の隠れ家にこもりっきりではなく、たまにはちょっとずつ豊かになりつつある平壌の繁華街に出て、商売の現地指導をしてみたりする。核ミサイルは日米韓の主要都市に照準を合わせているが、街の雰囲気は穏やかだ。この国には最初から平和なんてなかったが、それでも人々は戻ってきたささやかな平和を喜んでいた。そんなある日、穏やかな空気を打ち破るような轟音が平壌の街路に響き渡る。現地指導に向かう金正恩氏の黒いメルセデスが突如爆発したのだ…。

ていうのはどうですか。とりあえず今日の試合は負けを認め、油断したところをブスっとやる。僕の提案通りの「対話」の後は、多少警戒が緩むと思うんだけどね。まず引いて、後で叩く。これぞマンシュタインの「後の先」戦略。

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Realpolitiks Mobileで日本を動かしてみた

2017-09-02 23:29:00 | デジタル関係
予告どおり、ポーランドのJujubeeというメーカーのRealpolitiks MobileというiPad用ゲームの話です。

現代~近未来の国際政治をテーマとしたストラテジーゲーム「Realpolitiks」とはどんなゲームなのか

簡単に言うと、国際社会の中で任意の国を一番にするゲームって感じですかね。現実の政治って、歯がゆかったりそれは違うんじゃねーかってことが多いじゃないですか。政府何やってんのって思うじゃないですか。このゲームは、俺ならこうするってのをやれるわけです。少なくともプレイする前はそう思ってました。もっと未来から始まるモードもあるんですが、僕がやったのは現実に近い2020年から2100年までのモード。

実際にやってみると、現実の国際社会とはちょっと違うところもあります。例えば、国連安全保障理事会はGDPの世界トップ12国で構成されていて、GDPランクによって入れ替わりがあります。日本を常任理事国入りさせることをゲームの目標にしていた僕は、そこで出鼻をくじかれました。

もう一つの目標として、尖閣諸島の確保、竹島の奪還、北方領土の奪還があったんですが、このゲームには尖閣諸島と竹島はありません。樺太(サハリン)はロシアの州(Province)の一つとしてあります。

そうそう、このゲームは日本語化されていません。僕は英語でやってます。僕の英語力は中学校レベルですので、コマンドやプロジェクトやイベントや設定値の全部を理解してません。たぶん3割くらいしか分かってません。この記事も間違っている箇所がたくさんあると思いますが、ご容赦ください。


メインメニュー画面。どうやらこの人物は国がどんどん全体主義的になっていくときの指導者だと思われます。そっち系のプロジェクトのアイコンとして登場するので。独裁者ってこういう人相になるんですね。


メイン画面。左のボタンは予算や軍備などの状況を表示させる。左下はランク表とか国連(UN)画面呼び出しとか。右下は地図の表示切り替え。右のボタンは一番重要なプロジェクトボタンと、状況に応じて点いたり消えたりするコマンドボタン。上はスコア(★)、その月の収支、アクションポイント、GDPの変化率、天然資源、HDI(国民の知能)です。カッコ内の数値はその月の増減。

では、僕が動かした日本の流れをざっと説明します。

2020年代は、よくわからないままにいろんなプロジェクトをやってみて財政が赤字になりました。プロジェクトの維持費を増やしすぎました。日本には現実同様に巨大な借金があり、その利払い(Debt Cost)が財政を圧迫しました。

2030年代は、余計なプロジェクトを削除し(例えば新幹線…)、なんとか財政を立て直そうとしてました。領土奪還どころではなかったです。

2040年代は、株式市場をアメリカ、中国、台湾、韓国に開放してぼろ儲けしました。金融系のプロジェクトを推進し、金融立国といっていい状態。でも赤字国債を返す見込みはなく。

2050年代は、アメリカと中国の戦争などで世界経済が冷え込み、中国がBankrupt(債務不履行)を宣言するなどして、巻き添えを食った日本の株式市場が死にました。

2060年代は、毎月の収支が常に赤で毎月借金(Take Loan)することに。何をやっても財政が改善しないので、Bankruptcy(破産)したらどうなるのか見てやろうと放置。破産するとDebtがゼロになり、すっきりしました。GDPが13位に落ちて国連安保理から外され、株式市場は閉鎖。

2070年代は、終戦後の焼け野原からの再生のごとく復活。Debt Costがないので税収がまるごと利益になる。天然資源(Resource)の輸出入をを徐々に拡大したら急に収入が増えた。ただ、僕が必死に財政を立て直しているうちに、世界はすでに宇宙へ移民するなど未来的なことになっていました。

2080年代もイケイケで、うっかり四国の資源開発をして借金しましたけどすぐ返済。オリンピック開催でGDPが一気に回復し、海底都市をゲットしてSF未来国家の仲間入り。何故か人口が5億を突破。

2090年代は、いつのまにか政治体制が「権威主義」になり、15パーセントを超える失業率や高いUnhappinessを気にしながらも、なぜか36%から下げられない高税率と、再開した株式市場の儲けで財政が真っ黒。テロリストとの戦いで自衛隊が実戦を経験。巨額の財政黒字(!)に任せて軍備を拡張し、ロシアに宣戦布告。ゲームオーバーギリギリで勝利し、樺太を奪還しました。しかし、ゲームのスコア的には敗北。

このゲーム、レアルポリティーク(現実政治)の名のとおり、各国は倫理感とかナシで利害のみを追求して行動します。その結果、世界各地で戦争が起こります。大きいところでは。アメリカが頻繁にカナダとメキシコを攻めます。ロシアがバルト三国を飲み込み、ポーランドともやります。インドとパキスタンは常に戦い、中国はインドのアッサム地方を奪ったりします。

戦争の結果かどうかは見逃しましたが(世界中の情勢を見渡すのは難しい。歴代の総理大臣って凄いと思う)、アフリカの赤道付近の国々がAfrica Union Front(AUF)という連合国家を作りました。AUFはGDPでも上位に食い込みました。フランスがEuropiaという名前になってドイツと戦争してました。韓国が北朝鮮を滅ぼして朝鮮半島統一を果たしました。

戦争のし過ぎでロシアと中国は何度もDeclare Bankruptcyし、GDPは全盛期の10分の1くらいまで落ちました。ロシアなんてポーランドの核攻撃を食らったせいか、最後は人口が4000万人しかいませんでした。最終的に世界の勝者(GDP的に)になったのはブラジル。次いでインド、韓国、ドイツかな。ほとんどの上位国が動かしやすい権威主義か全体主義なのに、民主主義を保った韓国は凄い。アメリカは辛うじて5位。一時はタイやオランダにも遅れを取った我が日本ですが、90年代の高度成長で9位になりました。


プロジェクト画面。ツリーになっていて、左のプロジェクトが終わらないと右のをやれない。緑が稼働中。青が開始可能。暗い青は条件を満たしてない。赤は、その前に青をやれってやつ。

プロジェクトは新しい経済理論とか教育システム、一人っ子政策からステルス機の技術とかまでいろいろ。やばい奴では人体の兵器化みたいなのとか国民監視システムとかも。各プロジェクトには、開始時のコスト(金、AP、資源など)と維持費、稼働後の効果としてGDPの成長率、株式市場の利益補正、人口増加率、国民への介入度、歩兵の攻撃補正とか、さまざまな部分に複雑に絡んでいくものが設定されている。英語なのもあって、全てを把握するのは困難。


2020年の日本の財政。月の税収が1200くらいなのに、8万のDebtってどうやって返すんだよ。税収の4割が利払いでなくなるし、何とかしてよ安倍ちゃん。


国連決議の画面。左下の国旗12個が投票権を持つ安保理メンバー。一番効果の高い反民主主義をやってみた。2020年の段階では誰も賛成してくれないが、世界中が独裁国家になっている後半は殆ど通過する。日本も賛成するし(笑)


閣僚の不倫が発覚? こういうイベントが頻繁に発生し、どう対処したかで国の方向性が徐々に変わっていったりする。イベントは海賊襲撃とか他国の指導者死去とか怪しい発明とかスーパーマン出現とかいろいろ。


オリンピック誘致のイベント。一定期間の間に一番金を積んだ国が開催権をゲットする。開催すると二年間ほど国民の不幸度が大幅に下がったり知能が上がったりGDPが急激に伸びたりする。僕は2回開催した。


宇宙移民イベント。入札順位に応じてスペースコロニーや惑星の衛星に土地を持てる。


僕が財政だけに集中していたら、いつの間にか人類は火星に進出していた。


負けじとインド洋に建設された海底都市を日本がゲット! その名はNautilia!


九州に現れたテロリストとの戦い。戦争は投入戦力を指定したら、ざっくりした作戦を指示するだけ。戦争中も財政や外交を見なければならない。指導者は辛いよ。


パキスタンがUAEを核攻撃したって話。


2099年、試合終了間際に我が国はロシアに勝利して樺太(サハリン)を奪還した。


樺太が日本列島と同じ色に!


最終的なGDP順位。日本は9位。見切れちゃってる1位はブラジル。思えばブラジルは殆ど戦争してなかった。


スコア的には8位に終わった日本。前半の貯金がモノを言ってアメリカが1位だが、最後は二等国に落ちぶれてたので、アメリカ国民は全然嬉しくないと思う。

・・・・・

戦争し過ぎだし、気軽に核兵器を使うので、信長の野望みたいに「好戦的」と「理知的」を選べるとかしてほしい。

日本の赤字国債は債権者が国民なので(銀行が国民の預貯金を裏付けとして国債を買ってるという意味だと思われ)、日本は破綻しないという説もあるが、そういうローカルな事情は無視して我が国には巨額の借金がある。

韓国と日本の国民感情とかもないが、世界統一ルールで戦うのは公平と言えば公平。まだ試してないが、殆ど全ての国を使えるはずなので、北朝鮮を使って金委員長の意図を考察してみるとか、中国を使ってどこまで領土を広げられるのか実験するとか、色々遊べそうだ。何より、この手の現実に則したストラテジーゲームは他にない(たぶん)ので、これでやるしかない。国際情勢に一言ある方は挑戦してみては如何でしょうか。

パワーがあればiPhoneやAndroidスマホでも動作するが、画面が小さいと字が読めないのでタブレットかiPadをお勧めします。

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