曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

CD「ALICE ~SONGS OF THE ANONYMOUS NOISE~ 初回仕様盤」の感想

2018-01-30 13:07:27 | その他


予告通り、アニメ「覆面系ノイズ」に登場するバンド「in NO hurry to shout;(イノハリ)」と、ライバルの「SILENT BLACK KITTY(黒猫)」の曲集をご紹介。最初はこれのレビューだけ書くつもりだったんだけど、本編も紹介しないと分かりにくいかなと思って、先日アップした。

本作は「覆面系ノイズ」の劇中歌集としては唯一のものだが、先行シングルや原作コミックの付録CDの曲で、これに入ってないのもいくつかある。

ほとんどCDを買わなくなった僕がこのCDを買ったのは、初回限定版に付くライブCDが欲しかったからだ。シングルはツタヤで借りたのだが、これの初回限定版はレンタルに並ばないんじゃないかと。

曲名がカタカナのはユズが作ったイノハリの曲(つまりNARASAKI作曲)で、英語のはモモが作った黒猫の曲(作曲はBilly)、という設定。

が、ストーリーの関係で、イノハリの曲には初代ボーカル深桜(cv.高垣彩陽)が歌っているのもあって複雑(という設定)。

1.ハイスクール [ANIME SIDE] -Bootleg-

OP曲にしてイノハリの代表曲。だからか、原作者が自ら作詞している。まだニノ加入前の曲なので、これは深桜がボーカルのバージョン。刻むギターがなんとなくブリティッシュ。1番のAメロはクールなのに、2番のAメロは楽しげ。という不思議な構成。2番はテレビで流れないのに。見えないところも手を抜いてない。

2.カナリヤ [ANIME SIDE]

ニノ(cv.早見沙織)加入後最初のシングル。作中で流れる回数が多分一番多い。放送では暴走してるver.、おとなしいver.など、それぞれ録り直してるらしい。実写版のカナリヤと比較して、やや飽きやすい曲調かも。聴かされる回数が多いし、詞の内容も辛い。

3.パラレルライン

本CDのみの曲。ニノの態度にイラついてるユズが疾走している様をニノが歌う構図か。「なんてね!」が特に印象的。この曲の声は、ニノよりも早見沙織本人の成分が多め。

4.FALLING SILENT

作中で流れる唯一の黒猫の曲。深桜のボーカルに一部演出的にエフェクトがかかっている。覆面系ノイズには、ニノと深桜のボーカル対決の側面もあるので、あんまりエフェクトかかってないのだが。早見沙織がラジオでこの曲をカッコイイと言って興奮していた。イントロの後のドラム連打は確かにかっこいい。

5.LAST NIGHT PRISONER

黒猫もオルタナということになっているが、僕はスタイリッシュな都会的ロックという気がする。この曲も大人っぽいというか、艶っぽい。小悪魔的な高垣彩陽の声質とマッチしている。

6.スパイラル

第一話で早見沙織を知る視聴者全員の度肝を抜いた激しいシャウト。僕も「天から授かったエンジェルボイスを潰す気か!?」と心配になった。吼えるだけでなく唸ってもいて、「螺旋」の「ん」に濁点が付いてる。ほんとに喉を壊しそうなので聴いてて辛いのだが、その後のラジオなどを聴く限り平気そう。

7.ハイスクール [ANIME SIDE] -Alternative-

ニノバージョン。ニノのイノハリ加入後からこれがOP曲になった。この曲のレコーディングが一番最初で、原作者と相談しながらニノの歌声を作ったらしい。オケは基本的に深桜バージョンと同じだが、Aメロに打ち込みのパーカッションが追加されている(シャカシャカ言ってるやつ)。2番の最後「波に飲まれる音と僕と」が「波に飲まれる男の人」に聞こえて、由比ヶ浜で溺れるユズの姿が脳裏に浮かんでしまう(そんなシーンはない)。

8.ウェンズデイビューティー -Bootleg-

イノハリの古い曲という設定で、深桜が歌っている。深桜の黒猫加入・進化の前なので、大人っぽくない歌い方になってる。エフェクトも最少限。シングルのほうにはニノバージョンもある。

9.ユースフルデイズ

このCDのみの曲。ニノというよりジュディマリのYUKIに似てるような気がする。無数のキャラソンをキャラの声で歌ってきた早見沙織は、色んな歌い方ができるのだ。朝、会社に向かって歩いてるときによく聴く。嗚呼、平凡だけど輝かしい日々。

10.アレグロ

ED曲。第1話でこの曲を聴いて僕はこのアニメにハマることを決めた。早見沙織曰く「これ泣くやつ!」 Aメロのギターがレゲエ風で、ライドとリムショット連打のポリス風。サビの最初で音程を上げないのが上手い。二度め三度めで上げて切なさMAX。最後はサビではなくイントロのギターの旋律を歌でなぞるという凝った展開。本作中イチオシの名曲。

11.ノイズ

イノハリは、ユズがニノを思って作詞作曲した曲を演奏するバンドだが、この曲はニノがユズを思って作詞している。実際に作詞したのは原作者だが。タイトルとシンクロしているし、ストーリー的にも作品を総括した曲。ワンコードで颯爽と突っ走るAパートから「くるくる踊る」Bパート、こともあろうに早見沙織の声をビット落としエフェクトで汚すアグレッシブなCパート、「ずっと君に会いたかった/会えてよかった君に」の優しさに泣けるDパートと、次々に違うパートを展開。そういうのをやるとコード進行の繋ぎがどうしても強引になってしまうのだが(少なくとも僕は)流石だ。

12.ドリーマー

本CDのみ曲。全力疾走の「ノイズ」から、いい感じに減速するゆったりしたリズム。これもジュディマリ風の歌い方だが、「いいよ/いいよ/許してあげる」で全てを許された気になれる。仕事がうまく行かなかった日とかによく聴く。

・・・・・

次に、渋谷WWWXで行なわれた一夜限りのスペシャルライブのCDの感想。

1.ハイスクール [ANIME SIDE] -Bootleg-

深桜バージョンからスタート。高垣彩陽の歌は、舌足らずに聴こえるのが魅力なんだとこの曲で気付いた。

2.スパイラル

CDやアニメでは、吼えて唸っていた早見沙織だが、ライブでは悲鳴っぽい。余裕がない感じ。粗めのオーバードライブがかかったギターの金属的な響きがいい。

3.カナリヤ [ANIME SIDE]

出だしのギターが「スパイラル」に似てて混同する。劇中の台詞「飛ばすわよ」からの長い「羽ばたけえええーーーッ!」 早見沙織の暴走。悪く言えばヒステリック。よく言えば鬼気迫る。どんなステージだったのか見てみたい。このライブ、ビジュアル的な情報が一切ないんだよね。ネットに。

4.FALLING SILENT

モモのつもりなのかベースの音が太くてゴリゴリ来る。オリジナルもそうだが、ギター二人いるよね。高垣彩陽のほうがこういう激しい曲をライブで歌い慣れている感じ。

5.ボーダーライン

シングルのカップリング曲。ツインドラムかと思わせるほどバスドラが厚い。CDでは、裏声で高音に飛ぶところが耳に心地よいのだが、力一杯声を張りながらそこだけ裏返すのは、ライブでは難しかったのかも。サビの後半は電池切れて声が弱っている。

6.ウェンズデイビューティー

ニノ版。息が続かなさそうな速い曲だが、比較的声が伸びてる。元々深桜が歌っていた曲だからか、高垣彩陽の歌いかたを真似てるような気がする。ややぶりっ子(死語)気味っていうか。

7.ノイズ

本編最後の曲だったらしい。バンドが張り切っていて、特にベースの音がでかい。ギターもまさに濁流のようで、音が飽和してる。出だしの「僕たちは」がいきなり上ずってしまうが、勢いで乗り切る。とにかくこの曲は勢いがすごくて、わっしょいわっしょい突っ走る。終わった後に客から「アリスー」の声が飛ぶ。

8.ハイスクール [ANIME SIDE] -Alternative-

一応ニノ版。アンコールのラストだと思われる。見せつけるようなギターのソロから始まり、早見沙織が息を切らしながら「今日は本当にありがとう!次は最後の曲!ハイスクール!」と叫ぶ。歓声に煽られつつ、サビでは高垣彩陽も参加。最後は二人仲良くコーラスしながら大団円。

・・・・・

スピーカーだとそうでもないのだが、ヘッドフォンだと音の分離が良くなくて、早見沙織のボーカルがきちんと聞き取れない。良くも悪くもオルタナティブでシューゲイザーな音作りだと感じる。バンドのサウンドに早見沙織の声が埋もれかけている。声もバンドのパーツの一つに過ぎないっていうか。

そんな中でも、彼女特有の微かにビブラートがかかった部分に萌えることはできる。「アレグロ」最後の「てーをー」とか。そういう箇所に萌えつつ、キレのいい演奏を楽しむ。というのが、本作の鑑賞スタイルだろう。

早見沙織のソロアーチスト名義のアルバムを聴くと、ボーカル最優先、彼女の声に最適化されてるんだなあと思う。すげー聴きやすい。

まあ、早見沙織がハードなロックでシャウトするなんて、しかも後ろで弾いてるのがNARASAKIだなんて、贅沢でレアな話なんで、買って正解だとは思っている。

ライブの方はちょっとだけもの足りないかな。なんと言っても「アレグロ」が入っていない。何かミスでもあったのだろうか。僕は以前、平沢某のライブビデオになると予告されているライブに行き、代表曲なのに歌詞が飛んでビデオに入らなかったというのを経験している。

音の分離が本編CD以上に悪い。特に左右の定位がはっきりしない。もしかして生録音ではないかと疑っている。各楽器、マイクをラインで録音したものも混ぜてうまく調整する、というのをしてないのではないか。それはそれで臨場感があって良いのだが、もう少し解像感が欲しかった。

とはいえ、本編CDと同じ結論になるが、こんなに激しい楽曲を歌うライブ盤なんて、今後まず出なさそうなので、全く後悔はない。

一夜限りとは言わず、またこのバンドでライブをやってほしい。普通のチケット販売で。ライブというもの全般に興味津々な長女を連れて行くんで。

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「覆面系ノイズ」アニメ及び原作コミックの感想

2018-01-24 10:35:00 | テレビ・映画
ちょっと古い話だが、去年の4〜6月期アニメ「覆面系ノイズ」および福山リョウコの原作コミックの感想。

まず、なんでこのアニメを見たかというと。

主人公ニノ(有栖川仁乃)役が早見沙織。よく「透明感」と評される彼女の声だが、僕に言わせれば更に上の「清涼感」だ。気持ちが荒れているときに聴くと落ち着く。

要するに、好きな声優なのである。

さらに、音楽がNARASAKI。僕は彼の特撮(筋肉少女帯を抜けた大槻ケンヂが作ったバンド)でのギターが好きなのだ。分かりやすくてカッコいいフレーズを精密に演奏する人だと思う。

「覆面系ノイズ」はロックバンドの話である。早見沙織がボーカルでNARASAKIがギター。なんという俺得な組み合わせ。

というわけで、少女漫画が原作の、いかにも少女漫画的なアニメだけど、ハマってみたのだ。

さらにその僕のブームに長女を巻き込み、原作を全巻揃えた。とりあえず一度通読した。

実写映画のほうは、DVDになったら借りる。



ストーリーをざっくり紹介すると…

ニノの幼馴染で初恋の人、モモが突然姿を消す。傷心のニノを救ったのは、砂浜に楽譜を書く少年ユズ。だが、ユズも消える。以来、ニノは由比ヶ浜で毎朝歌う。

数年後、高校生になったニノはユズと再会。ユズは眼帯とマスクで顔を隠した覆面バンド「in NO hurry to shout; (イノハリ)」のギタリストだった。いろいろあってニノはイノハリに加入。ボーカルの「アリス」となる。

一方モモは音楽プロデューサーになっていて、ニノをオーディションで落とす。さらに、バンドを組んでイノハリとライバル関係になる。

というような話である。

俯瞰して見ると、自分に自信のない女の子を、何故か複数のイケメンが取り合うという少女マンガの典型的な構造になっている。男子たちの武器が演奏&作曲の能力というのが特殊だが。

だが、覆面系ノイズが凡百の少女マンガとは一味違うのは、得体の知れないホラー性だ。ホラーって言うとちょっと違う気もするが、うまい表現を思いつかない。

ニノは基本的にモモを振り向かせるために歌っているのだが、モモへの思いが拗れると「暴走」し、さらに限界を突破すると歌唱中に不気味な笑みを浮かべる。その状態はモモに「化物」と呼ばれていて、そのシーンだけは少女マンガ的ではない。大げさに言えば、芸術というものの本質的な部分の一つ、のように思える。

演奏でも作曲でも、小説執筆でも絵画でも、創作活動には稀に「自分でもどうやったか説明できない素晴らしい表現」や、「アイディアが天から降ってきた」という事がある。ニノがトランス状態になっているシーンは、そういう瞬間を捉えているような気がするのだ。

ニノの化物化からは、源氏物語の六条御息所の幽体離脱的なものも感じる(だからホラー)。届くはずのない場所にいるモモがニノの歌声に動揺するシーンなんて、恋しさ余って恨みが募り、生霊となって飛んでいく六条御息所そのまんまである。

幼馴染みが両方とも高校生なのにプロの音楽家だったり、同じ高校に通ってたり、同じクラスで席も隣とか、少女マンガでしかあり得ない設定山盛りなのに、この得体の知れないナニカが、普通の少女マンガにはないある種の奥深さに繋がっているのだと思う。

モモもユズも作曲家としてのコンディションが恋愛感情に左右されすぎなところは非現実的だが(一応DTMやってる僕に言わせれば作曲は半分パズルなので、計算してやる部分も多い)、一からオリジナルの作品をクリエイトする苦しさみたいなものは描かれている。作者もそうやって産みの苦しみを味わっているのかもしれない。

原作は当然音が出ない。ライブシーンでは、様々なキャラの思いや客の反応とかで歌と演奏の状態を表現している。歌詞的なものも、ほとんどない。アニメと比べると、そこがやはりもどかしい。

原作の熱烈なファンからは、ニノの声がイメージと合わないという意見が多少ある。僕もニノとしては上品すぎるかもと思わなくもないが、早見沙織は原作者が面接?して最終的に起用を決定している。歌のレコーディングにもアフレコにも原作者が立ち会ったらしい。視聴者それぞれにニノの声のイメージがあるのは当然だが、早見沙織は原作者公認のニノ役ではある。

ライブシーンの歌はCDのを流すのではなく、各シーンに合わせて録り直したらしい。演奏もだ。後日CDもレビューする予定だが、劇中で使われた数の倍以上の楽曲が用意されている。紙媒体では分からなかったイノハリの音楽を本気で再現しようとしたのだろう。

アニメは前半の山場、ロックホライズン(夏フェス)出演と後日談までだが、原作はさらに一年くらい先まで進んでいる。そこがまあ、オリジナルのメリットかな。

アニメではユズのモノローグが多いのだが、原作ではモモのも多いし、途中からはクロ(イノハリのドラム)がメインの回も増える。クロのエピソードはアニメでは拾えてないし、イノハリ結成秘話も省略されているので、より深く設定を知るなら原作は必読だろう。

原作の方が恋愛要素強めで、アニメは少しバンド寄りなので、アニメ第二期希望。とりあえず全国ツアーまでかな。

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Ingress ガーディアン・オニキスメダルへの長い道

2018-01-17 19:43:36 | デジタル関係
以前、Ingressのガーディアン金メダルを獲るまでの経緯を記事にしたことがある。あれからも細々とIngressを続けていたのだが、ついに先日ガーディアン・オニキス(黒)メダルをゲットした。



ガーディアンのメダルは、自分でキャプチャーした自分名義のポータル(ポケGOでいうポケストップ/ジム)を一定期間保持するともらえる。金は20日。それだけの期間、敵の攻撃を受けないことは奇跡みたいなものだった。Ingressは落とすと決めたら落とせる攻撃側圧倒的有利のゲームであり、攻撃を受けたらほぼ終了である。そして、20日間も攻撃されないなんてことは、まずない。

だが、今回ゲットした黒メダルはメダルの色では最上位。な、なんと150日である。連続150日間落とされないなんてことがあるだろうか。

事の発端は2016年の夏にまで遡る。夏休みで北海道の田舎に帰省した僕は、近所の公園のポータルをいくつかキャプチャーした。実家は普通の住宅街にあり、基本的に緑の勢力圏内にあるため、いつ行っても周りは緑で攻撃対象には困らなかった。

帰京後、それらのポータルは一つを残して地元の緑エージェントによってキャプチャーされた。何故か残った一つは、いつまで経っても攻撃されなかった。地元といっても緑エージェントたちは完全な地元ではなく、ミッションメダルなどから推測するに、ちょっと離れたところに住んでいるらしかったので、意外に来にくい場所なのかもしれなかった。地形的にはまったく防御向きなポータルではないのだが。

それからは、ひょっとして、と期待しながら毎日水やり(リチャージ。ポータルキーを介して遠隔でエネルギーを補充)していた。攻撃ログがないので、これはそういうポータルなのかと安心しきった88日め、公園ポータルの名義が地元緑エージェントの名前になっていた。

もう呆然自失である。3ヶ月も毎日水やりし続けた俺の努力は一体。水やりのためだけに毎日夕方Ingressを起動してきたのに。

恐らく、緑の地元エージェントたちは、僕がキャプチャーした日を覚えていて、僕のガーディアン・プラチナ(90日)獲得を阻止するという嫌がらせをしたのだろう。寸前で阻止するために、わざと攻撃せず無駄な水やりをさせたのだ。

まったく、このゲームをやってると、人間のいろんな醜さを目の当たりにするなあ。

これが、2016年夏から秋にかけての話。

次に話は2017年のゴールデンウィークに飛ぶ。

僕は家族で三重県を旅行していた。志摩スペイン村に行った帰りのこと。松阪市の中心街からは少し離れた公園で休憩した。そのとき、Ingressを立ち上げたら緑だったのでポータルを2つキャプチャーした。一応シールドも2枚入れた。

そんなに辺鄙なところでもないのに、松阪市のポータルは攻撃されなかった。というか、元々青のエリアだったらしく、すぐにレゾネータが更新され、2つともレベル7になり、シールドも4枚になった。

お?またか?

でも油断しないぞ。相手が闇を抱える緑人間である以上、何があるか分からん。

週に一度くらい、遠くの別ポータルへの攻撃の余波が撫でる程度で、松阪市のポータルは健在だった。隣接したポータルが二度ほど落ちたがすぐ修復された。ありがとう、三重県の青い同志。8月上旬、維持日数が90日に達し、僕はガーディアン・プラチナメダルを獲得した。



この時期に取れたのは本当に有り難かった。この後帰省して、また実家付近の緑でエージェントと対決する(間接的に)際、へへーんプラチナ持ってるし、という顔ができるからである。

その2017年夏の帰省では、また近所のポータルを絨毯爆撃してやったが(オーナーは例の地元緑エージェント)、シールドは入れず、水やりもしなかった。必要ないから。

松阪市のポータルはほとんど攻撃されず、帰京後も僕の名義であり続けた。これは150日いっちゃう?

それにしても150日は長い。水やり以外にIngressを起動する用事がないので、つい忘れがちになる。何かを忘れずに毎日やり続けるのは、どんなことでも結構大変なものだ。

ほとんど黒を取った気になっていた2016年9月中旬、またその時は来た。松阪ポータルが緑のレベル4になっていた。突如現れた緑の初心者が頑張って付近を焼き払ったらしい。団子レゾもいいところだった。僕の連続維持日数記録はは128日で止まった。

やっぱ難しいよねー。つーか150日長過ぎー。

2017年夏の帰省では、母を連れて帰省内小旅行として富良野方面に行った。その帰り道、山奥にある潰れた某施設に寄った。白ポータル(青緑どちらのものでもない中立)がいくつかあったので、記念に2つキャプチャーした。念のため、シールドを2枚セットしておいた。

当ブログを読んでくださっている奇特な方なら、あ、あそこか?と思い当たるかもしれない。

某施設のポータルも攻撃されなかった。9月に僕のポータルのうち1つがレベル7になり、近くの白ポータルが一度緑になったと思ったらすぐ青になっただけ。後は何も起こらなかった。

某施設は近くの町からでも約10キロ山に入ったところにある。勾配がきつく、たぶん車じゃないと行けない。途中までは舗装路だが、中の道路は未舗装な上に放置されていて荒れ放題。道案内の標識もない。それでも訪れる人はいるので最低限の管理はしてるようだが、おばちゃん・おじちゃんスタッフの中にエージェントはいないだろう。

僕がキャプチャーしたポータルが、施設の中で唯一訪ねるべき名所だというのが気がかりだった。好きな人は何があっても行くだろうという場所である(だから我々も行った)。何度かある秋の連休は危ないと思ったが、何もなかった。文化の日を何もなく過ぎたとき、行けると思った。あの付近は豪雪地帯だ。雪が降れば下手すると通行止めになるレベルの山道だ。管理スタッフすら冬は休業すると思う。

運のいいことに今年の冬は寒い。例年以上に北海道も雪が降った(実家の母談)。予定通り行けば、2018年1月中旬に150日になる。Weather Newsで北海道の天気を確認するのが毎日の日課になった。

で、予定通り先日150日を達成し、ガーディアン・オニキスメダルを獲得したのだった。

勝因は、そこまで行くのが困難なポータルをキャプチャーしたこと...もあるが、Ingressのプレイ人口減少が大きかった。ポケモンGO以前だったら、秋の連休で落ちていたと思う。熱心にやっているとは言えない僕の目にもIngressは過疎っていて、全盛期のようにポータルのあるところエージェントあり、ではなくなっている。ガチ勢は皆ガーディアン黒を取ってしまい、Intel Mapで狙い目のポータルを探し回るような連中がいなくなったとも推測される。いずれにしても、ガーディアン上位メダルの難易度はかつてほど高くない。

某施設のポータルは、北海道が春を迎える4月下旬以降まで攻撃すらされないような気がする。一応水やりを続けてどこまで記録を伸ばせるかやってみるつもりでいるが、水やり用のパワーキューブが底を尽きかけてるので、集めないといけない。めんどくさい。このまま誰も落としに来なかったらどうしよう。かくれんぼで見つからないまま日が暮れて、知らないうちに皆帰ってしまって取り残された子どものような心境だ。

それとも、来ると言われているIngress Primeで、何か変わるだろうか。変わりすぎてガーディアン黒の価値が下がっても困るんだけど。

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自動運転車の普及は難しいのではないかと

2018-01-13 00:49:00 | 社会
一昨年あたりから自動車の運転自動化の波が来ている。今やっているCESでも自動運転カーの展示をやったり(家電の見本市なのに)している。

だが僕は運転自動化には懐疑的である。少なくとも日本の都市部では当分無理だろうと思っている。

自動運転は無理だろうと考えるとき、僕がいつもイメージするのは花見シーズンの国立駅前ロータリーである。

国立駅前の通りはびっしりと枝ぶりの良い桜が植わった並木道で、桜が満開の土日は絶望的なまでに混雑する。路肩で宴会する人たちが何組もいる。片側二車線なのをいいことに突然停車して、降りた運転手が桜を撮影したりもする。


桜シーズンのちょうどいい写真がなかったのでグーグルマップで。これだけ見ても抜けるのに難易度が高そうなロータリー交差点だという事が分かると思う。


歩行者があんまり写ってないけど、クルマはこんな感じ。

横断歩道を渡る歩行者の数も半端ない。赤に変わったのに人波が途切れない。ロータリーから出る車と、ロータリーに入らず駅前通りに左折する車が合流するところにある横断歩道が特にヤバい。信号が変わって通過できるのが1回につき一、二台だけなのに、東西の進入路からはどんどん車が流入し、駅からは次々に歩行者が吐き出されてくる。あちこちでクラクションが鳴らされる。はっきり言ってカオスである。

そんな、タクシーでも難儀している国立駅前ロータリーを、自動運転でスムーズに抜けられるとは思えない。あそこをスムーズに抜けられるようになったら認めてやるよ、という感じだ。

自動運転の実用化を阻むのはクルマではなく、クルマを取り巻く環境だと思う。

まず、歩行者。横断歩道のないところでふいに横断する。横断歩道の信号を無視して渡る。点滅してるのに渡り始めようとする。そういうランダムな動きにAIなら対応できるのだろうか。

自転車も危ない。最近は車道を走る自転車が多い。今前を走っている自転車が段差か何かで転んでも避けられない、といつも思う。避けたとしても対向車と正面衝突しそうだ。自動運転なら避けられるのだろうか。

ヘッドフォンで音楽を聴きながらペダルを漕いでるのが一番ヤバい。エンジン音が聞こえてないから避けない。クラクションを鳴らしても聞こえるかどうか。自動運転ならどう対処するのか。

社会の認識の問題もある。前述の目の前でコケた自転車を避けると対向車に正面衝突する、というような場合。チャリンカーを轢き殺すのか、ドライバーを殺すのか。人が運転している場合でも判断の責任は問われるだろうが、そうなってしまったんだね…という感じに収まる(いろいろ辛いだろうが)。自動運転の場合は、どちらの命を選んでも物議を醸しそう。というか、自動運転の判断で殺されることになった側の遺族とかは納得できるのだろうか。自動運転による事故の結果について、社会がどう受け止めるのか、法律はどう裁くのか、そのあたりの熟成やら啓蒙が自動運転車の開発の前に必要だろう。

道路にも問題がある。世界的に見て日本はまだましなほうだと思うが、全ての道路に適切な間隔で標識があり、ルール通りに作られているわけではない。というか、道路の状態には無限のバリエーションがあるといってもいい。例えばうちの近くには脇道のない一本道で一方通行なんだけど、途中の20メートルほどだけ相互通行という不思議な道がある。路肩に深い側溝がある道、センターラインが適当に引かれていて白いんだかオレンジなんだか分からない道、庭木の枝がはみ出していて避けないとぶつかる道、舗装工事直後で「トマレ」と白いテープで描かれている道、手書きの看板に「私道につき立ち入り禁止」や「行き止まり」と書いてある道、その他あらゆる状態の道。車載カメラとグーグルマップ(?)の情報でそれらに対応できるのだろうか。

などなど、数え切れないくらいの「自動運転で対応できるのだろうか」があるが、ほとんどすべてに「対応できない」と僕は思う。なぜならそれらは車の問題ではないから。歩行者がきちんと交通ルールを守り、運転免許を持ってない人は歩行者用の教習を受け、自転車乗りもルールを守り、運転免許を持ってない人は以下同文。歩行者と自転車にも交通法規を守らなかった場合にしっかり罰金を課す。交通量の少ない道路の横断歩道外の横断とかも禁止だ。問題のある道路や交差点は改修する。何兆円もかかるだろうが、多分全部は無理だから、自動運転車は高速道路と国道と県道しか走らないようにするとかの制限も必要。タクシーの運転手やトラックの運転手など、車の運転を仕事にしている人たちが失業するので、その補償も。

というように、社会のほうが自動運転に対応しないと、自動運転車なんて普及しないと思う。そして、そこまでして実現するほど自動運転に価値があるとも思えない。

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iPhone 5sでHipstamatic 〜Two Rivers Hipstapakの巻

2018-01-06 20:44:51 | カメラ
2018年一発目の配信パック「Two Rivers Hipstapak」のご紹介。

テーマはウィスコンシン州らしい。アメリカでも特に寒い所だ。

Hamiltonレンズは青緑にシフトしつつ若干オーバーめかな。

Maple 1880フィルムは木造住宅の壁みたいなテクスチャが敷かれる。

これ、「iPhone版Google日本語入力」みたいな「Gboard」で書いてるんだけど、すげえやりにくい。カーソルキーあるし、標準のよりはだいぶマシだけど。


いつも読んでくれてる人は分かると思うけど、テクスチャ敷くやつ嫌いなので、パックの組み合わせの作例はこれだけです。


HamiltonレンズとIna's 1982フィルム(枠だけの素通し)の組み合わせ。まあ普通に使える。


HamiltonレンズとBackeys XFフィルム(一番普通の白黒)の組み合わせ。やや明るめかな。普通に使える。

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