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サル山に滝や木 飼育環境優しく

2024年06月04日 12時42分34秒 | 遊び
  飼育動物のストレスを和らげるため、各地の動物園が展示方法や設備を見直し始めているという。
  快適な環境で飼育する「動物福祉」(アニマルウェルフェア)の考え方が動物園で世界的な潮流になり
   取り組みが遅れていた日本でも施設の改善に向け新たな動きが出ている。

 東武動物公園(埼玉県宮代町)は3月、アカゲザルを飼育す
 る「サル山」を開園以来およそ40年ぶりに刷新した。
 改修費などの費用は総額約3億円。2つの山にロープを
 架け、サルが行き来する様子を来園者が近くで見られる
 設計にした。改修のきっかけは施設の老朽化だったが、
 飼育環境を改善する狙いもあった。 コンクリートだった
  地面に土を敷いて10種類ほどの草木を植え、生息地である東南アジアなどの自然にできるだけ
   近い環境にした。夏の暑さをしのげる滝や大きな水場も設けた。

  改修後に初めて来園した70代の女性は「以前よりも滝や木々が涼しげ。 気持ちよさそうでよ
   かった」と笑顔で話した。 飼育担当者は「最近は動物たちの幸せを考えるお客さんが多い。
   快適に過ごすサルたちの姿を楽しんでほしい」と話す。

  動物の本来の習性や健康に配慮する動物福祉の考え方は1960年代に英国で議論が活発になっ
   たとされる。 動物園などに関しては、2015年に世界動物園水族館協会(WAZA)が高水準
   の動物福祉の実現を求める指針を示し、世界的に広がった。
 京都市動物園(京都市左京区)は22年、来園者とテンジク
 ネズミの触れ合い体験をやめた。新型コロナウイルス過
 の影響で触れ合いをやめた際に体調を崩す個体が減った
 ことから、来園者との接触がストレスになっていると判
 断。来園者が箱やワラで部屋を作り、触れずに様子を観
 察する内容にした。 23年夏にWAZAが各国の地域
 協会に飼育環境の改善を要請した。対応が遅れていた日
 本でもこうした動きが広がるとみられる。

  140施設が加盟する日本動物園水族館協会(JAZA)は国内の施設の現状を調査し、評価する
   取り組みを始めた。 これまでに10施設を調査し、数年かけて全国の動物園や水族館の課
   題を洗い出す。 調査は研修を受けた獣医師らが担う。 「栄養」「環境」など5つの観点
   で飼育状況を確認し、不備が見つかれば改善点を伝える。 園側は改善の計画をJAZAに
   提出することが求められる。
  千葉市動物公園は23年8月の調査で、季節や動物の年齢に配慮した餌の管理やワクチン接種
   が高く評価された。 一方で「アジアゾウの爪の手入れが不十分」といった改善点があった。
   園担当者は「改善ができるものからすぐに取り入れた」と話す。

  動物福祉の考え方に基づいて飼育環境を改善するノウハウは国内では乏しい。 動物が木や岩
   の陰に身を隠す習性をいかすと、来園者が観察しにくくなるといった動物園特有の事情も絡
   む。 新たな飼育技術を習得したり、動物福祉について職員間で共通の認識を得たりするた
   めには中長期的な取り組みが求められる。
  費用も課題となる。 日本は低料金の入園料と自治体の財源で運営する公立動物園が多いため。
   動物園の経営に詳しい帝京科学大の”佐渡准教授”は「自治体の財政は厳しく、十分な経費の
   確保が難しい。 入園料の適正化はもちろん、建設計画を示して支援を募る仕組みが必要だ」
   と強調する。 欧米の動物園は新施設を建設する際に寄付を集めるのが一般的で、資金調達
   が専門の職員を雇うことも多いという。
  長野市の茶臼山動物園は20年度に来園者や企業から寄付金を募る「サポーター制度」を始め
   た。 23年4月には寄付を支えに「ライオンの丘」をオープン。 アムールトラと一緒だ
   った展示場所を分け、生息地に近い環境にした。 寄付は1口2000円で入場券のプレゼ
   ントや特別な時間に入園できる特典もつけた。 24年度まで募集し25年度に効果う予定
   の「アムールトラの森」建設費にあてるという。 展示する動物を確保するうえでも対応は
   避けられない。 取引規制の強化を受けて人気動物や希少種を輸入するハードルが高まり、
   輸入時に飼育環境が整っているかが問われる例が増えたためだ。

  JAZAの”村田会長”は「外部への積極的な情報発信や動物園間での情報や技術の共有を通じ
   可能なところから少しずつ環境改善を広げていきたい」と話している。
   人間も動物も(同じか?)自然環境なんですな~  大事にしていきましょう‥‥

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