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コメ高騰、昨夏猛暑が直撃

2024年06月26日 12時44分24秒 | 話題
  コメの卸会社が散り引きする価格は5月以降、代表的な新潟産コシヒカリが前年同期比で6割高と
   約13年ぶりに高値をつけた。 8割高に銘柄も登場。 2023年の猛暑でコメの品質が低下
   したことで、流通量が減ると同時にインバウンド(訪日外国人)の回復で需要が膨らみ品薄感が強ま
   った.。

  JAグループの全農などが収穫シーズンに作付け状況や需給見通しなどを判断材料にして農家か
   らコメを買い取る価格(概算金)を7~9月にかけて決める。 これがコメの基準価格になる。 
   全農などが卸会社にコメを卸すことでこのコメが通年で市場に出回る。 ここでコネの需給が
   反映され、卸価格が形成される。
 日経新聞の調べでは、5月上旬時点で新潟産コシヒカリ
 の卸価格は1俵(60㌕)2万3150円前後。前年同期
 から約8650円上昇した。東日本大震災の影響で供給
 懸念が出た11年9月以来の高値だ。秋田産あきたこま
 ちの卸価格は2万3100円前後と、7割上昇している。 
 政府か18年、米価を維持するためにコメの生産量を調
 整する減反政策を廃止した。この政策をやめた後も主食
 用のコメの全国の生産量の目安を示した上で、麦などに
 転作した農家への補助金を継続しており、コメの作付け
 は減少傾向にある。
 そこに23年は猛暑が直撃。コメが白濁したリ、精米加
 工の際に歩留まりが悪かったりして流通量が少なくなっ
 た。 コメの需給の指標となる全国の出荷・販売段階の
 民間在庫量はは3月末時点で215万㌧と前年比で36
 万㌧(14%)少ない。在庫量を年間需要量で割った在庫
 率は31.6%と5年ぶりの低水準だった。卸会社が競うよ
 うにコメを確保する動きが広がった。一部地域では「コ
 メが本当にない。究極にピンチ。 こんなの初めてだ」
  (東京都足立区のスーパー経営幹部)という状況が生まれている。卸価格の高騰は店頭価格に普及する。
  全国スーパーの販売データを集めた日経POS(販売時点情報管理)によると、売れ筋の大手卸会
   社が販売する秋田産あきたこまち(5㌔入り)は19日時点の平均店頭価格が1811.8円と前
   年同期と比べ23.5%高い。 価格上昇に拍車がかかったのは、供給が絞られたタイミングで
   インバウンド需要が膨らんだからだ。 ファミリーレストランで使われることが多い割安な
   銘柄の一つ、関東産コシヒカリ(千葉県産)の卸価格は、60㌔あたり2万2650円前後で
   前年同期比8割高い。 冷夏による凶作の影響で、高値をつけた04年1月以来の水準に上
   昇した。
  飲食店では輸入米を手当てする動きが相次ぐ。 主食用米として年間10万㌧を上限に流通す
   るSBS(売買同時契約)米は政府による23年度の入札では累計6万5532㌧を卸会社など
   が落札した。 前年の約5倍だという。 インバウンド人気の牛丼チェーンである吉野家は
   牛丼などに国産米のみを使用していたが、国産米高騰などを受け、今春から国産米と外国産
   米のブレンドに切り替えた。 松屋フーズも新米が出回るまでは国産米に外国産米をブレン
   ドして提供することを検討している。

  価格の高騰はいつまで続くのか。 足元でコメの価格が上がったことで、農家は転作を抑制し
   て主食用の生産を増やすとみられる。 9~10月ごろに収穫される新米が出てくれば逼迫
   した需給が緩和される可能性がある。
  一方、昨年のような猛暑が続く懸念も残る。 気象庁による6~8月の予報では、全国的に平
   均気温は平年より高い見込み。 米穀店スズノブ(東京・目黒)の“西島社長”は「少なくとも
   24年産米が出回り始めるまで価格は下がらない」と話す。
   “坂本農相”は21日の閣議後記者会見で「主食用米の需給が逼迫しているとは考えていない
    が、今後も需給や価格の動向を注視する」と述べた。
  足元のコメ高騰は政府の政策への警鐘だ。 18年に減反政策が廃止された後も、政府は補助
   金で生産を調整してきた。 人口減への対応という面はあるが、政府の方針に沿えば一定の
   収入を確保できるため、自ら考えて生産方針を決められる農家が十分に育っていない。
   補助金に頼らず、国内だけでなく海外に販路を開く農家も出てきてはいるが、現状では大き
   な流れになっていない。  政府の農家に対する方針をもう一度考えてほしいものです。

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