農業じゆう人

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アメリカンドリーム

2023年12月13日 12時38分06秒 | 話題
  「遼君に生涯賃金を追い越され」。 第一生命のサラリーマン川柳コンクールに
   寄せられた一句だ。(ご存知の方も多いと思います) 10代でゴルフ界の頂点へと駆け
   上がる"石川遼プロ"への羨望と、自らを省みてのボヤキがにじむ。 でも自分と比
   べてみる気になるだけ、まだ身近だったのかもしれない。

  そう思いたくなる数字が飛び出した。 1015億円。 ”大谷翔平選手”の契
   約額だ。 何回人生をくり返したら追いつけるのか。 途方もない額に驚くが、
   彼が私たちを魅了するのは野球にかけるストイックな姿勢ではないだろうか。
   「一回も(外に)出かけたことがないのでわからない」。 ニューヨークの街に
   ついて聞かれたときにそう答えた。

  評論家の”小林秀雄氏”は1959年元旦、「スポーツに思う」という随筆を新聞社
   に寄稿した。 決められた規則や方法を楽しみながら、個性を発揮するわけに思
   いをはせる。 「勝つとは、実は相手に勝つことではなく、自分の邪念に勝つこ
   とだと本能的に承知している」。 それがスポーツ精神の極意に達した選手の姿
   だと説いた。

  世間に目を転じれば、今年も重苦しいニュースが相次いだ。 年の瀬が迫る日本の
   政局を揺るがすのは、政治資金をめぐる裏金疑惑。 いかなる邪念ゆえの振る舞
   いか。 ルールを逸脱する醜聞にため息が出そうな気分を、アスリートたちの活
   躍の方が温めてくれる。 大谷選手はその頂にいるひとり。 純度の高い挑戦の
   尊さを思う。