Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

機器の潜在能力を引き出して再生する事を大切にしている

2014年11月30日 | ピュアオーディオ
雑誌の「機器偏重主義」にマインドコントロールされて、高額なCDPやアンプ・SPを揃えて鳴らされている方を非常に多く見かけます。40年前もそうであったし現在でもその傾向は殆ど変わりが無い。「高額な機器=ハイエンド」と思いこんでる方が非常に多い。そう云う方達はオーディオ歴が何十年であろうが、「機器入れ替え」と称して、システムの根幹にかかわる機器を平然と入れ替えて行かれる。

「機器の入れ替え」は、例えば小さいSPから部屋やお金にゆとりが出来て、大きなSPに買い替えられる(高グレード品)様な行為は、「着実な進歩」と理解出来るが、大型SPを最新の大型SPに買い替える如き行為は、「メーカーの違い」等を確認する以外の目的ならば「無為」な買い替えだと思う。

オーディオ歴が数十年(30~40年以上)有っても、機器の入れ替えばかりの楽しみ方には「節操」がない。オーディマニアとしてはいつまで経っても「初心者」のままだと思う。

オーディオの再生音は、機器達のみではなく、電源や電源ケーブル、ラインケーブル、SPケーブル等のケーブル類や機器のセッティング、部屋の組み合わせも含めた「総合力」で決まる。更にその上に「ソースの音源」も入って来る。ソースの音源の違いだけでも機器の価格に置き換えれば数百万円くらいの差が出て来ると云うか、そもそも他では置き替えのしようが無いものだと思う。


個人的には中級程度の機器の「潜在能力」を出来るだけ引き出して使う様に心がけている。高額商品を並べてその潜在能力の1~2割しか活用できていない音よりはるかに上のサウンドとなる。

新品で手に入る機器は現在の機種しかないが、SP等は進化と云うより「コストダウン」で退化していると考えた方が良いと思っている。出来れば技術者たちが「必死でモノ作り」していた時の時代の製品を使いたい。有るウーハー(同じ型番)を製造番号順に5種類ほど使って比較して行った時期が有るが、結論は「最初期型」が一番良いと云う評価で有った。他のウーハーも試してみたが結果は同じであった。「雰囲気音」がまるで違う。歪率計を使った開発になってからの商品には「雰囲気音」は極端に少なくなっている。「雰囲気音」は、歪率計では「歪み」として捉えられているのかもしれない。「計測器」等は技術者の都合の良い様に作られ、都合の良い様に改造され、都合の良い様に解釈されるものである。

本当に良いものかどうかは「自分の耳で判断」するしかない。オーディオを一生の楽しみとするならば、是非「成長するシステム」を目指していただきたいものである。安易な買い替えではなく、使いこなしのテクニックを磨く事も楽しみの一つとなるだろう。