Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

アンプシステムの方向性

2010年09月21日 | ピュアオーディオ

元々「管球アンプの時代」を過ぎてからオーディオを始めたので、トランジスターアンプには抵抗が有りません。

サンスイAU-9500から始まった私のオーディオには、LUXの管球アンプ(CL-35Ⅱ+MB-88)の時期も有りましたが、その後は殆どトランジスターアンプでした。

管球アンプに手を出したのは、SS誌の84号で上杉先生の「オルソンアンプ」のデザインを見て、シックなデザインとまだ聴かぬサウンドへのイマージュからでした。その時に同じアンプを作ろうとしてトランス類を購入したのがきっかけになった様でした。上杉氏の「オルソンアンプ」を作る為部品集めをしましたが、田舎ではなかなか当時揃える事は難しい状況で、サラリーマンの仕事も忙しくなり、いつしか段ボール箱の中に中途半端な部品収集の状態で25年くらい眠っていました。それをはからずも思い出して吉永オーディオさんに作ってもらったのが6年前です。

El34pp_mono5

ただその後色々と実験するうちに「音質不足」を感じる様になり、「Trail仕様アンプ」に作り替えて使いだしました。その結果、当時使っていたマッキンMC2500やM-60、M-100より良いサウンドが出るようになって、トランジスターアンプを処分して「Trail仕様アンプ」への入れ替えをして来ました。今ではM-100のみを残してトランジスターアンプは手放してしまいました。

「管球アンプ」が全てに良いかと云うとそうでも有りません。低音の力感等はトランジスター型のハイパワーアンプにはかないません。(その為M-100が生き残っています) 音の歯切れの良さもトランジスター型アンプの方が心地よい部分も多々あります。

何よりも管球アンプの欠点は「交換球」の確保に有ります。(ランニングコスト)音の良い「本物」の球は1940年代~1950年代の球になります。この球の確保が難しいのです。有ってもそれなりに高騰した価格で購入せざるを得ません。そうやって確保した球が50万円以上になりますとチョッと考えざるを得ません。保管場所の確保や球の種類の簡素化等をやらないと更に予備球の確保が多くなります。最低20年分以上を何台分も確保する事になりますと・・・と考えると、そろそろここらでストップする事も選択肢に入って来ます。

そこで、管球アンプの音質に対抗できるトランジスターアンプとしてレビンソンのNo331を試しに導入して見ました。これくらいの音質が有れば別に「Trail仕様管球アンプ」に拘らなくても良いのではないかと思う様になりました。今後はトランジスター型アンプに軸足を動かして行く事になると思っています。

真空管の寿命と熱を気にせずにいつでも音楽を楽しめるようになりたいと思います。