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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

良寛と道元

2010-03-10 22:45:01 | 読書/新聞/映画など
「やがて、ふと気づくことがあった。道元の思想を心身ともに実現したのは、良寛ではないか。」
(117ページ)

立松和平の遺作『良寛のことば こころと書』(考古堂書店、2010年1月20日、1500円+税)

写真で見ると、良寛さんの書は、引き込まれるような魅力がある。

もちろん、俳句や和歌、漢詩も。

シュリーマンの英語学習法

2010-03-10 21:58:25 | 読書/新聞/映画など
シュリーマンの『古代への情熱』。これほど感動した本もすくない。中学生のときに読んだのか、大学生になってから再読したのか。いまもう一度読んでいるこの本については、近く書きます。

ところで、きょうは、この本に書かれているシュリーマンの英語学習法について書こう。

19歳のシュリーマンは、異国の地で極貧の生活のなかで、それから抜け出す確実なみとおしを獲得するために、「わたしをば、何ものよりも学習においたてた」。そして、さらに生活をきりつめて、まず書家から筆跡を習い、ついで「英語の学習に専心した」のだ。

「この緊急切迫した境遇から、わたしはあらゆる言語の習得を容易にする一方法を発見した。」

「このかんたんな方法とはまずつぎのことにある。
非常に多く音読すること、
決して翻訳しないこと、
毎日一時間をあてること、
つねに興味がある対象に作文を書くこと、
これを教師の指導により訂正すること、
前日直されたものを暗記して、つぎの時間に暗唱すること
である。」

その結果、次第に暗記力が強化され、3か月後には、20ページの英文を3回読めば暗記できるようになった。

ついで、同じ方法でフランス語を学び、「つぎの6か月でそれに熟達した」

「猛勉強によって1年間に私の記憶力は強くなり」オランダ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語を流暢に書いたり話したりできるようになるために、いずれも「わたしは、6週間以上を必要としなかった。」

この学習方法を徹底的に学べばよい。いまなら、さらにいくつも工夫ができる。




帰らんかな、帰らんかな

2010-03-10 07:01:17 | 読書/新聞/映画など
孔子を読んでいます。

孔子の言葉で、わたしがもっとも感動をうけるものは、「帰らんかな、帰らんかな」です。

中原にさまよって14年。孔子は、もうすぐ面会ができるというチャンスの直前に、その昭王の死を知ります。目的を失った。ある意味では、衝撃的な挫折です。

どうする孔子?

「帰らんかな、帰らんかな」孔子の声がひびきわたる。弟子たちもその言葉に感動しました。さあ、帰ろう!

68歳で、孔子は、大勢の弟子たちがいる魯の都にもどった。そして言う、「50歳にして天命を知る」と。そうなのです。これは、50歳のときの言葉ではない。68歳になって、振り返ったことばなのです。50歳が出発点だった。さまよって、帰ってきた。

ニーチェは言う、「わたし自身への復帰」「わたしになること」。

すごい。孔子教団の成立です。

井上靖『孔子』(新潮文庫、2009年6月25日、第25刷、590円+税)

井上靖の『孔子』は、21年前に立派な本で出版されました。発売と同時に購入して読んだのですが、実は、そのときはなぜか最後までは読み通さなかった。あらためて、考えながら読んでいます。

「帰らんかな、帰らんかな」