シュリーマンの『古代への情熱』。これほど感動した本もすくない。中学生のときに読んだのか、大学生になってから再読したのか。いまもう一度読んでいるこの本については、近く書きます。
ところで、きょうは、この本に書かれているシュリーマンの英語学習法について書こう。
19歳のシュリーマンは、異国の地で極貧の生活のなかで、それから抜け出す確実なみとおしを獲得するために、「わたしをば、何ものよりも学習においたてた」。そして、さらに生活をきりつめて、まず書家から筆跡を習い、ついで「英語の学習に専心した」のだ。
「この緊急切迫した境遇から、わたしはあらゆる言語の習得を容易にする一方法を発見した。」
「このかんたんな方法とはまずつぎのことにある。
非常に多く音読すること、
決して翻訳しないこと、
毎日一時間をあてること、
つねに興味がある対象に作文を書くこと、
これを教師の指導により訂正すること、
前日直されたものを暗記して、つぎの時間に暗唱すること
である。」
その結果、次第に暗記力が強化され、3か月後には、20ページの英文を3回読めば暗記できるようになった。
ついで、同じ方法でフランス語を学び、「つぎの6か月でそれに熟達した」
「猛勉強によって1年間に私の記憶力は強くなり」オランダ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語を流暢に書いたり話したりできるようになるために、いずれも「わたしは、6週間以上を必要としなかった。」
この学習方法を徹底的に学べばよい。いまなら、さらにいくつも工夫ができる。