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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

シュリーマンの情熱

2010-03-11 22:45:42 | 読書/新聞/映画など
シュリーマンは、こどものころの父親との会話、そして、おさないガールフレンドとの約束で、極貧のなかから貿易商として大成功して、その巨額の財産をつかって、ついに伝説だとおもわれていたホメロスの詩が真実であることをトロイの発掘などで証明しました。

シュリーマンのすさまじい情熱に感動します。大きな成功には、かぎりなき情熱が必要です。

そのかれの情熱は、まず、学習にむけられました。生活できないほどの極貧のなかで、わずかなお金をおしみなく学習に投入し、睡眠時間をけずってでも学ぶ時間を確保する。

かれが、これほどの情熱をかけて学んだのは、事業で大成功をして、同い年の少女であったミナとの大計画を実現するためでした。そして、かれは大商人になった。

はれて、ミナに結婚を申し込みにいく。しかし、なんとミナは数日前に他人と結婚をしたばかりでした。雪国の駒子がいう、「ほんとうに人を好きになれるのは、もう女だけなんですから」という女性の愛と男性の愛は、異質のものかもしれない。

ミナに後悔はなかったのでしょう。ミナは、夢を語るのは楽しかったけれど、それほど強い夢の共有があったわけではない。ミナには、別の幸せがあった。

ミナとの夢の共有にこれほどの情熱をかけていたシュリーマンは、病に倒れる。しかし、時間が解決してくれた。

シュリーマンは、1人でおさないころの大計画に取り組んだ。そのプロセスでは、文字通り小説以上の波乱万丈がある。

そして、ついに、かれが信じていたとおり、伝説が史実であることを証明した!第二回の発掘の時からは、ギリシア人のシュリーマン夫人がよき協力者となった。ミナではなかったが、よきパートナーを得たのです。

こどものころ、強い影響をうけた本のひとつです。

いまも残っているこどものときの印象は、強い情熱と朝地中海で泳いで発掘にむかうシーンでした。あこがれの生活です。いま三度目の読み返しのなかで、このシーンをみると、安全のために雇った警官をともなって、海まで片道1時間かけて泳ぎに行っている。すごいなと思います。

シュリーマン『古代への情熱』(岩波文庫、2007年12月13日81刷、500円+税)




wiwiw のセミナー満席の盛況

2010-03-11 22:23:12 | 育児休業者支援 wiwiw(ウイウイ)
本日開催の定員150名のwiwiw のセミナー、満席の盛況でした。

資生堂岩田副社長の基調講演と、ファシリテータ立教大学大学院山極教授と3人の先進企業のパネリストによるパネルディスカッションなど参加者が熱心にきいておられました。

また、wiwiwの小林常務執行役員が、wiwiwの基本的な考え方とサービスのご紹介をおこないました。

ほほ笑みと笑い

2010-03-11 07:25:21 | 読書/新聞/映画など
民俗学者の柳田国男は、ほほ笑みと笑いについて、面白い指摘をしています。

笑いは、声を出す。したがって、ふすま越しに隣の部屋でも聞くことができる。つまり、広く共有されるものです。集団的なものといってよい。

ほほ笑みは、声を出さない。1人または、少数のひとに向けられる。個別的な共有です。

ところで、いま『からだの1日』というとても面白い本を読んでいます。そのなかに、ほほ笑みについて、人間は、100メートル先からほほ笑みを見分けることができるということがかかれています。ほほ笑みは、強力なメッセージであり、個別的コミュニケーションの方法なのです。

ここで、情報伝達の手段としての音と光のちがいにも興味がわく。音は、ふすま越しにも情報を共有できる。ひかりは、100メートル先でもコミュニケーションできる。光は方向性をもっている。

コミュニケーションにおいて、集団共有と個別共有が使い分けられている。

もちろん、ほほ笑みと笑いには、本質的なちがいがあります。