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日本の原発の非常用発電機は津波より竜巻対策だったんですって

2012-05-09 01:47:45 | 社会・経済




7日の報道ステーションで面白いことを言っていたのですよ。

日本の原発の非常用発電機の安全ってのはアメリカ基準なんだとか。


アメリカ基準というのは、アメリカでは竜巻を想定して
非常用電源が吹き飛ばされないように地中に埋めてるのですが、
日本もそれに倣ったところが311ではそれが裏目に出てしまい、
津波で機能が損なわれたというのですね。

竜巻対策仕様の非常用発電機は、津波には弱かった、と。
津波対策には地中より高台にあるべきだったのに、
あまり深く考えずに米さん仕様にしちゃってたんです、と。

へえ、そりゃ知らなかった、と。
なるほどなあと思ったのですが。


これについては実はアサヒる新聞が去年の6月には記事を掲載してまして。


 「地下に非常電源」米設計裏目に ハリケーン対策だった

 東京電力福島第一原発が40年前、竜巻やハリケーンに備えて
 非常用発電機を地下に置く「米国式設計」をそのまま採用したため、
 事故の被害が大きくなったことが関係者の証言でわかった。
 原発は10メートル以上の津波に襲われて水につかり、あっけなく全電源を失った。

 風速100メートルに達する暴風が原発に襲いかかる。
 周辺の大木が根こそぎ吹き飛ばされ、ミサイルのように建屋の壁を突き破り、
 非常用電源を破壊する――。1960年代初頭、米国ではこんな悪夢のシナリオを
 想定して原発の災害対策が練られた。非常用発電機は原子炉建屋ほど壁が厚くない
 隣のタービン建屋に置かれた。「木のミサイル」から守るためにより安全なのは
 地下だった、と東電関係者は解説する。米国ではハリケーンに男女の名前を
 交互に付ける。津波よりも身近な災害だ。

 東電初の原発だった福島第一の1号機は、ゼネラル・エレクトリック(GE)など
 米国企業が工事を仕切った。「東電は運転開始のキーをひねるだけ」という
 「フル・ターン・キー」と呼ばれる契約で、技術的課題は丸投げだったという。

 東芝や日立など国産メーカーの役割が増した2号機以降の設計も、ほぼ1号機を踏襲。
 津波など日米の自然災害の違いをふまえて見直す余裕はなかった。
 旧通産省の元幹部は「米側の仕様書通りに造らないと安全を保証しないと言われ、
 言われるままに造った」と振り返る。


なんだそうですよ。
この記事、見過ごしてましたねえ。

ところで、この記事の最後の部分で、


 旧通産省の元幹部は「米側の仕様書通りに造らないと安全を保証しないと言われ、
 言われるままに造った」と振り返る。


とか、しらっと言ってるワケですが。

で、その仕様通りに作って、米さんは安全を保証してくれたのですかねえ?
そのあたりの評価はどうなってるんでしょうかねえ。


で、まあ、そのおかげでか、津波に対しての対策が不十分となり、
311の事故に繋がるのですけどもねえ。

実際、記事中では「津波に無力だった」ってはっきり言ってるんですけど、
いや、だったらこの部分について、徹底的に追求すべきなんじゃないですか。

アメリカに倣って竜巻の対応はしてたけど、その分、
津波対策がおろそかになったんじゃないか!とね。

え、想定外の津波だったんですかそうですか。


いや、それにしちゃ、おかしいですよねえ。
だいたい、沿岸部に原発を建設している時点で、
津波への対応について想定外があるなんて許されないと思うのですが、
米さんが保証するからとのことで竜巻対策を受け入れてるのでしょう?

津波対策はどうなっちゃったんでしょう?

電気事業連合会の、原発の地震・津波への考え方はこうですよ。


 原子力発電所では、どのような地震対策、津波対策がとられているのか?


これによれば、


 ⑤津波に対する安全性の確認

 過去の津波に係る調査や想定される津波について
 詳細な数値シュミレーション等を実施して津波に対する発電所の安全性を確認


ってあるんですけれども、これはやってないってことですね。

いや、やったのかもしれませんけど、米さん仕様に合わせたため、
ないがしろにされて役に立ってないと。

いずれにしろ、上記のアサヒる新聞の記事が正しければ、
津波への対策をやりますなんてのはウソだったと。


ついでに、この項目もウソですね。


 ①徹底した調査

 敷地の地質・地質構造はもとより、
 周辺部を含め活断層や過去に発生した地震等を詳細に調査


これもね、今になって福井や静岡にある原発付近に活断層があったなんて
言ってますけど、本当に徹底した調査をしたのか怪しいというものです。
もう、疑われたってしょうがないですもんね。

ま、調査技術か何かのせいで当時はわからなくて、
今だからわかったことだとしても、だとしたら、それがわかった時点で
原発建設の基準に合わないってことなのなら、ためらい無く稼働停止、
そして廃炉の決断をするべきだと思うのですけどね。
まあ、未練があるのでしょうね。

だいたい、日本で活断層の影響のない敷地なんてそうそうあるもんでしょうか。

どっちみち、そういうことを含めて原発の安全なんて、
インチキと思われたってしょうがないでしょう。


とにかく、311の津波を教訓に非常用発電機は高台に設置せよ、
となったところが、今度は大きな竜巻が筑波などを襲ってしまい、
竜巻による被害も心配しなきゃいけなくなったという。

ところが、非常用電源の竜巻対策というのは、
今度は津波対策に相反するものであって。

津波を避けようとすれば竜巻対策がおろそかになり、
竜巻を避けようとすれば津波対策が、、、 

ってことで、もう、八方塞がりです。


こんな原発が、本当に必要なんでしょうか。
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