Do you remember rock'n' roll radio?

Macとか音楽とかサッカーとか気にくわないニュースとか、独りよがりの邪推と妄想

EURO2020のプロダクト・プレースメントに東京オリンピックは

2021-06-19 20:24:39 | フットボール・スポーツ



東京都知事の百合子センセーが、東京オリンピック・パラリンピックでの
都内のパブリックビューイング会場を中止すると発表しました。

20日で都の緊急事態宣言は解除されるとはいえ、まだまだ新型コロナウィルス感染の再拡大が懸念される中、
当たり前の判断ではありますので、特に百合子センセー英断!と褒めるほどのモノではありません。

東京オリンピックなんてここまで来たらさすがに開催はされるのでしょうけども、
このコロナ禍の状況においてはやるんなら徹底的に新型コロナウィルス感染拡大のリスクを
減らすべきであって、そのためには競技以外の余計なプログラムは極力止めるべきなんです。

んが、この当たり前のように見える決断に難しい要素があったとしたら、
そしてソレはおそらく難しいモノだったのでしょうが、
PV中止判断を難しくさせた要素があったとしたらソレは、スポンサーでしょう。

なんたってオリンピックはスポンサーファーストです。
パブリックビューイングは聖火リレー同様、スポンサーのためのプログラムですので、
感染状況がどうこうよりも優先させなければいけないモノであり、
決して余計なプログラム、ではないのです。観客や視聴者はさておき大会的にはね。

聖火リレーは自治体によっては公道リレーを中止することもあったとはいえ、
多くの場合に予定通り続行させたのは、スポンサーさんのためですね。
別に全国に感動を届けるとかではないです。もともとナチスのプロパガンダなんですし。

ソレが今回はパブリックビューイング中止に至ったということは、
スポンサーさんや電通さんの了解があった、ということでしょうか。

ま、こんな状況にも関わらずスポンサーゴリ押しのプログラムが強行されては、
さすがにスポンサーのイメージにも打撃があるかもしれませんからね。


さて世界のスポーツ界においても、スポンサーを揺るがす事態が起きております。

ヨーロッパで絶賛開催中のサッカーのヨーロッパ選手権・EURO2020で、
現サッカー界最大のスターであるポルトガル代表のクリスチアーノ・ロナウドが、
記者会見で席に用意されていたコカコーラを脇にどけてカメラから見えなくし、
そして「水があるもんね」と言ったのです。

大スポンサーの主力製品を否定するような行為を受け、コカコーラの株価は大暴落したと話題になりました。





齢30代半ばを過ぎてもトップコンディションを保ち続けるストイックなロナウドが、
砂糖水を毛嫌いするのもわかるのですが、スポンサーには気を遣うのもプロなんじゃ、とは思うトコロです。

まあ、アスリートの前に商品を置くならコーラじゃなくてアクエリアスで良かったんじゃ?
というふうにも思いますが、別にスポンサーはアスリートのために商品を置いてるのではなく、
観戦する視聴者のためなワケで、つまりはコカコーラ飲みながら盛り上がろうぜ、と言ってるのです。
ソレが期待する宣伝効果ってワケです。





綾瀬はるかが出演している日本のコカコーラのCMもそうですよね。
東京オリンピックに向けては視聴者にコカコーラを飲んで欲しいというね。

観戦しながら盛り上がる商品といえばビールもそうです。
ハイネケンもEURO2020のスポンサーですが、やはり記者会見でフランス代表のポール・ポグバが、
席にあったハイネケンをどけてしまいました。





ポグバはイスラム教徒ですので、アルコール飲料は宗教的に受け付けませんのでね。
ロナウドの行動もありましたので、じゃあってことでハイネケンをどかしたと。

ただこのどかされたハイネケン、実際はノンアルコール飲料だったようですね。
ハイネケンも気を遣っていたのでしょうか。

まあ、ロナウドの場合と違って、宗教上の理由がある場合は配慮されるべきとされるようです。


しかし、クリスチアーノ・ロナウドのような世界的な大スターが
スポンサー商品を否定する態度をとることは、スポンサーにとっては大問題です。

そしてソレに続いてポグバの件も続いたことで、おそらく主催のUEFA・欧州サッカー連盟には
スポンサーからの猛抗議があったのではと推測されます。
日本でいうならパナソニックやトヨタ、電通さんから抗議が入るようなモノです。

ソレを受けてでしょうか、UEFAはEURO2020参加国に対し、

 おまいら、もっとスポンサーをリスペクトしろ!

と、ロナウドやポグバのような行為をしないよう通達を出したようです。
やっぱり、大スポーツイベントにとっては、スポンサーの協力はなくてならないものですから。


こういう、商品をテレビ画面などの目に付くところに置くというのは
プロダクト・プレースメントと呼ばれる広告手法で、テレビ番組や映画でよく見られます。
サザエさん家の東芝のテレビとか、007の腕時計とかですね。

コレはスポンサープログラムですから、ソレが蔑ろにされることはあってはなりません。
それくらい、ロナウドだってわかってた筈ですが、ムシの居所でも悪かったのでしょうか。

プロアスリートの記者会見ということでは、テニスの全仏オープンで会見を拒否した、
大坂なおみ選手の件が記憶に新しいですが、ロナウドが大坂選手以上に
批判されることになったとしても不思議ではないですけどもね。


一方、このEURO2020記者会見でのプロダクト・プレースメント問題、大喜利の様相を呈してまして。




ロシア代表の監督がおもむろにコカコーラの瓶を開けてガブ飲みすれば、
ウクライナ代表のアンドリー・ヤルモレンコはコカコーラとハイネケンを自身の前に近寄せて、

 「ボクはコカコーラとハイネケンをここに置くよ!連絡待ってるよ」 と、ご愛敬。

いかにもCM契約の逆オファーするかのような、ま、ジョークなんでしょうね。





またコレに続きスコットランド代表のジョン・マッギンは水を手にして、

 「コーラないの?」 と、ご愛敬。

マッギンもヤルモレンコも、ホンネは砂糖水やビールに対してどういう態度かわかりませんけども、
こういう、スポンサーをネタにするような大喜利化も懸念してのUEFAの通達なんでしょう。


しかし、この動きが続くと、東京オリンピックもただごとではありません。
同様に、記者会見場にコカコーラやアサヒビールの商品が設置される予定もあるでしょう。

ココでアスリートにロナウドやポグバのような行動を取られては、
スポンサーとしての利益も、電通さんの立場もありません。

主催者としてはビクビクしているでしょうし、IOCなのかJOCなのか組織委員会なのか、
やはり参加選手団になんらかの通達をするのではないでしょうか。


ただでさえ東京オリンピック開催への反発が強まる中、スポンサーも割を喰らって、
パブリックビューイングは中止になるは、記者会見にも不安があるわで、
広告機会が損なわれる事態になってしまっていますけども。

こなったら代わりにアレじゃないですかね。
都知事の百合子センセーによるとパブリックビューイングを予定していた会場の一部は、
ワクチン接種会場に転用するということですので、
そのままワクチン接種会場のスポンサーになったらいいのではないでしょうか。

 ワクチン接種センター sponsored by コカコーラ

みたいに、経費を負担してあげたりワクチン接種者にコーラやビールをサンプリングすれば、
広告機会の確保になりますし、イメージもアップするかもしれませんね。