ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

北陸大学室内管弦楽団第22回定期演奏会@文教会館

2014年11月29日 23時33分21秒 | 室内管弦楽団
11月29日(土)に北陸大学室内管弦楽団・吹奏楽部の合同定期演奏会が行われました.
今年度は少人数で室内楽を演奏.
1st Vn,2nd Vnが2名づつ.
Vaは3名,Vc 2名,Bass 1名.
これにFl1名を加えた編成.
アンサンブルの原点にこだわった演奏を追求.



午前中からリハーサル.



これだけの人数なので,狭い部室と広いステージでは音の響きが全然違う.
ホールでの音に慣れるまで,とまどいを感じました.



でも,本番になるとみんな別人のように堂々とした音を出す.
度胸あります.

まずは,ドボルザークのユモレスク
曲自体はSuzukiメソッドの教本に出ているくらい有名で初歩的.
鉄道マニアのドボルザークが,蒸気機関車がガッタン・ゴットンと走り出すときの音をモチーフにして,この曲を書いたと言われている.
そう言われれば,そんな感じがする.
ゆったりとして,ちょっぴり哀愁を帯びた古き良き時代の鉄道の旅.
現代の社会では鉄道は高速化したので,鉄道をモチーフにした曲を作るとしたら,どんな曲になるのだろうか?

ユモレスクのチェロは平気で音がオクターブとぶ.
ピアノじゃないのだから,そんなに音が飛ぶのは勘弁して欲しい.
バイオリンさんが気持ちよく弾けるよう,音程に注意しなかがら分散和音で頑張りました.

2曲目はヘンデルの水上の音楽
この曲はヘンデルが書いたスコアは残っていなくて,パート譜のみが一部存在しているだけ.
後世のいろいろな編者がヘンデルが残したとされるパート譜をもとに,この「水上の音楽」を再現した.
この曲をバージョンの違うCDで聴くと,本当に同じ「水上の音楽」かい?と思うくらい違う曲に聴こえる.
この日演奏したのは優雅なアリア,軽快なブーレ,堂々としたホルンパイプ,華麗なフィナーレの4曲.
とくに,フィナーレは学生さんだけのソロがビシッと決まり,クールな演奏.
少人数の室内楽も楽しい.

3曲目はMozartのStrings Quartet No.4 C-dur K.157
東京芸術大学の1年生が室内楽のレッスンで弾かされる曲らしい.
シンプルで短い曲だが,技術よりも音楽性が要求される曲.
しっかりとした構成と展開の第1楽章,ラクリモーサを想わせる第2楽章,ペチャクチャとおしゃべりするように楽しい終楽章.
どの楽章にも,いかにもMozart的な要素がぎっしりと濃縮されている.
こんな曲を学生さん達と一緒に経験できるなんて,ちょい不良ゴーシュはとても幸せ者.
弾きながら涙が出るほど感動していました.

つぎに,映画「となりのトトロ」より久石譲の「風の通り道」.
これって,いかにもチェロの曲.
弦楽合奏版では,途中にチェロの聴かせどころがある.
練習ではうまくいっていて,Vnの秋子先生からも「なかなかいいんじゃない?」とお褒めの言葉をもらっていたが・・・.
本番では,ちょっと情けない風の通り道になってしまったかも・・・?
スミマセン!

最後に映画「タイタニック」よりメドレー
この曲も,苦手なオクターブ飛ぶ音の連続.
チェロは大忙しでドタバタしまくり.
何とか落ちずに最後までついていくだけで精一杯でした.

吹奏楽部もOB,OGが駆けつけ,なんだか毎年同じような顔ぶれの社会人バンドになっている雰囲気.



ちなみに,室内管弦楽団はこの演奏会を最後に,ほとんどの部員が引退.
来年度は本当に部員がいなくなるピンチの年になりそう.
OB,OGのみなさまの協力がなければ,来年度の定期演奏会はできないような状況です.