The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1917 シャトー・ラフィット・ロートシルト

2005-12-15 05:01:12 | ワイン
まず皆さん!こんなワインがブラインドで出てきた事を、想像して見て下さい。
解かるでしょう、わたくしの驚き様が・・・

大ぶりのリーデル・ボルドーに注がれた瞬間に、もうあたり一面が、ヒマラヤ杉やミルキーな錬乳の香りでいっぱいになりました。それが88年の眠りから覚めた、メドックのグラン・クリュ・クラッセの筆頭にして、ボルドーの王の名を欲しいままにしているラフィットの深呼吸であります。
果実はしっかりとしています。ガーネットの照り輝く液体を見ますと、素性の良い熟成を守るべく、緻密に計画された流通経路が容易に想像できます。
わんわんと立ち昇る、本格的なポーイヤックの香気を楽しみながら、ワイングラスを傾けますと、88年の歳月で絶妙な一体感を生んだ味わいに息を飲みます・・・
タンニンは確かにありますが、流れるようなエキスにはむしろ必要なアクセントであります!甘く、官能にして、思考を促す底味・・・心を捉えて離しません!

26’よりはややエレガンスを湛えた、この荘厳にして、秀麗な17’のラッフィト!!
ヨーロッパは第一次世界大戦の真っ只中、日本は大正デモクラシーの時代でありました。
そんな中で、こんな素晴らしいワインが出来たわけです!快挙としか言い様がありません!

これから先、こんなワインに出会えるでしょうか?

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