The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

03’ラヴォー ドニ・モルテ

2009-07-22 21:36:37 | ワイン
ドニ・モルテ急逝の衝撃的な知らせを聞いたのは、
2006年の松も明けない時期でした。

したがって、2005年がドニ・モルテのラスト・ヴィンテージで、
2004年が全てドニが手がけた物、ということになります。

先日の『海の日・・・』ワイン会で03’ラヴォーをご馳走になりました。
これは何と、三つ割のK先生が持参した代物・・・

心から感謝申し上げます!

ドニ・モルテほど果実が瑞々しく、優美なピノ・ノワールも無く、
その味わいは極めてアロマティックで、シルキーな舌触りを誇ります。

少なくとも、ドニが健在な04以前は、
味わいがソレに輪をかけて濃密で、しかも複雑で、
いま思えばビオ的な呪術的なオーラを持ち合わせておりました。
その法則も平均的なヴィンテージの物ですらソウナンデス・・・

ですから、ことさら巨大なヴィンテージの99’は、
まるでピノ・ノワールのモノリスの塔のの如し・・・
ワタクシにとってはオーヴァーデコラティヴになるんですね・・・

さてそこで、同じくビッグな03’はどうだったのでしょう?
さすがのドニ・モルテも、その頃にはエレガント・バランスにシフトした模様!

素晴らしいバランスです。

香りの複雑で、モヤモヤした、スー・ボワを思わせる、
素敵な香気はそのままに、
骨組みのある、ゴージャスで、洗練された味わいは、
フィネスの見本のようなもの・・・

ハタシテ、このバランスのシフトは、
故ドニ・モルテ氏にどう映ったのでしょうか?

ドニの息子のアルノー・モルテ氏はシフトの流れのままに、
エレガンス路線をひた走り続けています・・・

ドニ・モルテ氏は何を理由で死を選んだのでしょう?

あと10年は、アナタのワインを飲みたかった・・・
そう思っているのはワタクシだけでしょうか?

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