The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

12&13 アッキレ カーゼ・コリーニ

2017-11-09 17:53:37 | ワイン
2泊3日の京都、北陸方面へのオトコ一人旅が終わって数日、このタイミングでK子さんを件のイタリアンに誘ってみたところ、応じてくれた。
それではということで、この希少ワインを抱えてお邪魔をすることにした。
数少ないワインを開けるタイミングは、いわば清水の舞台から飛び降りる心根を連想させる。
しかしながら、どうせ数本のワインなのだ、思いとどまって見事なアビナメントの恩恵を逃してしまうことのほうが心残りとなる事の方が多い。
したがって希少なワインでさえも、開けたい時に開けるのが正解とジブンは思っている。

12&13とはロレンツォ氏が大樽を満たすために、2つのヴィンテージの物を混ぜたとのこと。
そして品種はコスティリオーネ・ダスティのブリッコのバルベラ中心にネッビオーロも混醸しているとのことだ。





この造り手を初めて飲んでから、さてどれくらいの年月が経過したのだろうか?
その当時は随分甘くエキスが豊富なワインだなあ、と感心はするものの、昨晩感じ取れた正しく衝撃的なオドロキはなかった。

そういう意味では、このワインの発見は、今となっては世紀の大発見と言っても過言ではない。
それはこの値段で、これだけ優雅で、神秘的で、妖艶なバルベラを飲むことが出来るという意味においてなのだ。

昨晩も中庸ながらもシャープな酸味に裏打ちされて、果実のタンニンはさながら球体を呈していた。
あまやかなベリーの旨みに、御出汁系の滋味を湛え、一口啜れば正しく妖艶な色香に包まれる。

加えて、珈琲、黒蜜、干した杏、柘榴、ローズヒップ、化粧香、そして大地の風味を感じます。

たかだか5年のストロークで、これだけのメタモルフォーゼの完成を見れるのか?と聞かれて、見れるよ!と答える人はまず居ないだろう。
でも厳然として、ここにはある!
でも買えないので、ない!

だからこんな形で、スバラシイ料理と共に飲めただけシアワセだと思うべきなのだろうとも思う。

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