The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2001 シャンベルタン の飲み心地はいかに?

2012-05-17 05:17:11 | ワイン
ソロソロ、印象が薄れない内に、この話題に移りましょう。

第134回のワイン・フォーラムのテーマにして、最高の見せどころ!
2001 シャンベルタンをラテラルに並べて飲みました!

その順番は『クリストフ・ペロ・ミノ』⇒『カミュ ペール&フィス』⇒『ルイ・ジャド』
⇒『アルマン・ルソー』と出したんですね・・・



さてこれまでも、何回かに渡って『シャンベルタン』を飲み比べをしています。
その度ごとに言われるのは、『果たしてどの造り手が、真正なるシャンベルタンなのか?』という事!

そして、いつも繰り返されるのは、ナンともいえない拠り所の無さ!
ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの王者たる所以に対する確信を持ち得ないという状況なんですね・・

『ジャン・ルイ・トラペ』『ロシニョール・トラペ』『ベルナール・デュガーピィ』
そして89年物の『ルロワ』なども飲んでみてのことなのですが・・・

さて今回は?ということですが、最後はやはリ『アルマン・ルソー』に落ち着きました。

まずは色合いを見てください!
一番濃厚なガーネットに色づいているワインは『ペロ・ミノ』、次は『アルマン・ルソー』
そして三番目は『ルイ・ジャド』となって、一番色合いの薄いのは『カミュ』となります↓

『ペローミノ』

『カミュ』

『ルイ・ジャド』

『アルマン・ルソー』

ここでエッジに未だ青みを見せるのは『ジャド』で、既にアンバーな色合いを見せるのは『カミュ』なんですね。

ですから、『ジャド』がこの中一番の『ヴァン・ド・ガルド』のスタイルで、
一方逆に『カミュ』は最初から全てをさらけ出すのですが、
1時間もすれば『オー・ヘンリー』の『最後の一葉』の様相です。

ある日本のワイン評価本の『シャンベルタン特集』で、『カミュ』が最高の評価を受けてはいますが、
開けポンでの印象ではそうかもしれないが、そのあとは『枯葉が落ちる前に飲むべし』てな調子・・・

さて、9名のワイン・ヒートに、どれがどのワインかを明かさずに、
好みのワインはドレですか?と質問したわけですが、4名が『アルマン・ルソー』で、
残り5名が『ペロ・ミノ』だったんだわ・・・

でもある意味、さもありなんでして、『ペローミノ』は最初から濃密で肉付きが良く、ゴージャスで甘く、
ブラッキーなアロマがワンワンと立ち昇り、色気ムンムンのニュアンスなんですね!

それからすると、始めシリアスな立ち上がりの『アルマン・ルソー』ですが、
それこそ『だんだん良くなる、正気に帰る』てな感じで、
小一時間もしますと他の3者を突き抜けて別次元へ『フライ・ミ・トゥ・ザ・ムーン』なんですね・・・

それはもう、これが真正『シャンベルタン』の雄々しい姿参上ということなのでしょう!

まあかつての『デュガーピィ』と『ルロワ』は措いといて、
世界のワイン評論家がゴチャゴチャ言っておりますが、
ここに来て『アルマン・ルソー』は、やはりその味わいの堅牢さや肉付きだけではなく、
グラン・クリュとしての卓越した調和、すなわちフィネスにおいて、
更には、まだまだ先があるという長熟性においても、
他の『シャンベルタン』を凌駕しているといえるでしょう!

さて皆さんはどう思うのでしょうか?

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