土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

石峯寺、三重塔は必見ですヨ!

2015年10月12日 | 兵庫の古寺巡り




(2015.10.10訪問)


先週に続いて、またもここが神戸市かという古刹を訪ねることにしました。
神戸市北区と云いますと神戸市の北です。当たり前です。
あの伝説の播磨播州の空飛ぶ仙人、法道仙人の伝承が残るお寺と云えば、相当歴史がある古刹と誰しも思います。
そう歴史は古いのです。そしてあの大化の改新のもう一人の主役、孝徳天皇の名も残る古刹なんです。
岩嶺山石峯寺、なかなか読めませんね、ボクは読めました。「しゃくぶじ」と云います。




▼道路沿いに参道入り口。






[ 石峯寺 ]
●山号 岩嶺山(がんれいさん)
●寺号 石峯寺(しゃくぶじ)
●宗派 高野山真言宗(こうやさんしんごんしゅう)
●勅願 伝 孝徳天皇(こうとくてんのう)
●開山 伝 法道仙人(ほうどうせんにん)
●開創 伝 白雉二年(651年)
●本尊 地蔵菩薩(延命地蔵) 
▲拝観 境内自由   
▲兵庫県神戸市北区淡河町神影110-1 電話078-958-0822
▲JR福知山線、神戸電鉄「三田駅」神姫バスで「野瀬」下車徒歩2km
 中国自動車道「西宮北IC」から西へ約10km


▼参道。






▼きれいな参道を行くと仁王門が見えてきます。






石峯寺縁起 (神戸市文書館HPから抄出)
石峯寺は高野山真言宗の寺院で、本尊は延命地蔵です。寺伝によれば、白雉二年(651年)孝徳天皇勅願、法道仙人によっ
て開基し、天平十九年(747年)行基によって薬師堂が、さらに弘仁十四年(823年)三重塔が建立されたとされます。現在
は竹林寺と十輪院の塔頭が残りますが、かつては多くの塔頭を有していました。




▼仁王門(重文)。三間一戸、切妻造、本瓦葺、八脚門。両脇に金剛力士を安置。






裳や天衣の彩色がよく残り、後補の玉眼が睨みを利かせています。造像年代、仏師不詳。
なかなか軽快な動きの仁王さんです。

▼阿形仁王。











▼吽形仁王。











▼仁王門から農道を200mぐらい行くと境内口に。この距離を見ても往時の寺域の広さが想像できますネ。






        ▼真新しい寺号石柱が。






▼それでは境内へ。






▼袴腰の立派な鼓楼と向こうに鐘楼。鐘楼写真撮るのを忘れました。






▼手水舎。






▼少し色付いてきています。このお寺も隠れたモミジ寺らしいです。






▼参道右に薬師堂(重文)。桁行五間、梁間五間、一層、入母屋造、本瓦葺。天平十九年(747年)聖武天皇勅願、行基さん
 が建立。明応年間(1492~1501年)再建。前面桟唐戸、両端は連子窓を持つ漆喰壁です。






▼内陣に架かる瑠璃殿と書かれた扁額。

 




▼内部は内陣と下陣が格子戸、菱形格子欄間で仕切られています。入堂は出来ませんでした。
 内陣には薬師如来、日光、月光菩薩、十二神将をお祀りしているそうです。






▼薬師堂の側面です。






        ▼福与かな観音さんがお立ちです。長久萬聖観音と云います。






▼参道正面、本堂です。






▼本堂。本尊延命地蔵菩薩。桁裄五間、梁間七間、宝形造、本瓦葺、一間向拝付。






▼堂内は内陣と外陣とを格子戸で仕切られています。中央天井は一段下がりの格子天井で複雑なデザイン構成になって
 ます。






▼内陣の寺号が書かれた扁額。






▼向拝軒の彫物、感動はいつも同じ。






▼本堂前面。






        ▼本堂柱の一本、大丈夫かなァ、えらいことになってます。






▼本堂全景。






▼宝物庫だと思います。まさに蔵!






        ▼本堂右手高所に三重塔(重文)。
         重厚で堂々たる塔姿、平安初期の塔では最も大きいものの一つだそうですヨ。
         塔高24.4m、銅板葺。弘仁十四年(823年)嵯峨天皇勅願建立。
         天正十六年(1588年)再建。






        ▼完全ガードで近寄れません。






▼初層の組み物。






        ▼全くグッドな塔姿です。






▼方丈池。中央に観音さんがお立ちです。






▼境内奥手にどなたか分かりませんが立派な石像。右手に独鈷杵をお持ちなので空海さんかな。






        ▼境内には四国八十八ヶ所巡りが、第七十三番出釈迦寺の石龕仏、釈迦如来石像。






▼境内奥まった所に朽ちかけた社殿、イヤ朽ちてしまっていますネ。






        ▼小さな五輪塔がひっそりと建っていました。






        ▼最後にもう一度、重文の三重塔。





▼お寺の前は田圃が広がり、コンバインが秋の収穫に一生懸命でした。
 ところであの煙、何を燃やしているんでしょう?






またも御朱印、不取得。どうも兼務寺院のようで、お寺の方はどなたもおられませんでした。
秋ですネ、残暑がなく冬が駆け足、何か四季の移り変わりがチョット変な今日この頃、皆様お体大切に!

神戸市はモダン都市のイメージだけではないんですヨ。大いに歴史深~い、広~い街で田舎も田圃もあるんです。
石峯寺は神戸市北区の丘陵地帯にあり、旧国表示では播磨の東端に位置し、播磨一帯の古刹同様伝説の僧法道仙人の伝
承がありますが、古文書等では何かしらの記録はあるのでしょうが、伝承は伝承として今このお寺では法道さんの名残
りは全く感じることは出来ませんでした。
と云うことで、神戸市北区の石峯寺 オ シ マ イ




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